バロワーズ・ベルギーツアー第1戦は、後半にフランダースクラシックでも使われる石畳の登り坂があるローカルサーキットを3周するコース。
ラスト2周から逃げだしたのはレムコ・エヴェネプール。これにただ一人食らいついたのがヴィクトール・カンペナールだ。
二人は、逃げのメンバーを吸収して集団を引き離して逃げ続ける。この光景は、2年前のバロワーズ・ベルギーツアーでも2回見られた展開だ。
このまま行くと、ゴールでヴィクトール・カンペナールがまくるパターンかと思われていた。
そして、翌日のTTで上位に入りヴィクトール・カンペナールの総合2位は確定すると容易に想像がつく展開だったのだけど……。
まさかの痙攣
🎥 Also ‘parcheggio’ for Victor Campenaerts 😲#BaloiseBelgiumTour pic.twitter.com/ckjDfSFUxs
— Baloise Belgium Tour (@belgium_tour) June 9, 2021
ヴィクトール・カンペナールは急に失速。足が痙攣してしまっては走れない。ついにバイクから降りて集団を見送ることになってしまう。
ヴィクトール・カンペナールは、今年世界選手権個人タイムトライヤルのベルギー代表になれなかったので、ロードレースを重視している。
その成果は、着々と出ていてシーズン当初から逃げに乗る姿が何度も見られた。そして、ついにジロ・デ・イタリア第15ステージで実を結ぶ。
抜群の独走力を持つヴィクトール・カンペナールにとっては、レムコ・エヴェネプールについていくことは可能だっただろう。
それでも、限界を越えたと言う。
残念なことに、ジロで炎症を起こした腱が再び痙攣をおこしてしまったのだ。結局、このステージでは4分遅れてゴールすることになった。
アワーレコードを持ち、高出力な走りに強いヴィクトール・カンペナールでも、無理をし過ぎると身体が壊れてしまうということだろう。
それにしても、ヴィクトール・カンペナールをリタイヤに追い込むレムコの走りも凄い。一人で集団からタイム差を縮められることなく逃げるのだから凄まじい。
ヴィクトール・カンペナールはベルギーツアーでの総合をあきらめ、ツール・ド・フランスに焦点を合わせることになる。
ツールでは、脚の状態を元に戻して、果敢な逃げを見せて貰いたいものだ。
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