ジロの行方を決める第9ステージの個人タイムトライヤルは、レムコ・エヴェネプールのステージ優勝とマリアローザ獲得という予想通りの展開となった。
だが、その勝利は第1ステージとは違い、ゲラント・トーマスと僅か1秒差。その原因は全てコロナだった。落車の影響もあっただろう。
ゲラント・トーマス
ゴール後に、レムコ・エヴェネプールの経過をみているゲラント・トーマス。ゴール後のコメントでは、
しかし、勝利に近づいているときは痛い……。ジロのタイムトライアルでの2位は4回目だと思う。2012年の2回、2017年の1回に続き、今回もここで。しかも、ほんの数秒の差だった。
タオと一緒に、一般クラスでこれだけ競えるのはいいことだ。次のレースに向けてもいいことだ。
5人とも調子がいいし、いい走りができている。バイクを短く1周して、少し休んで、次のブロックに備えたい。
まだ、ゲラント・トーマスからは、自分がマリアローザになってからのコメントはない。チームの戦略は大きく変わってくるはずだ。
INEOS Grenadiersは、ゲラント・トーマスがトップだけでなく、テイオ・ゲイガンハート総合3位、パヴェル・シヴァコフ総合9位、テイメン・アレンスマン総合12位、ローレンス・デプルス総合13位となっている。
プリモッシュ・ログリッチ
意外な結果となったプリモッシュ・ログリッチの個人タイムトライヤル。噂ではコロナと言われているけど、それは単なるゴシップ。
ただ、このステージでは6位でレムコから17秒差となっている。前日のステージで取り返したタイム差14秒が無くなってしまった。
良いタイムトライアルだった。通常、自分のスタートはもう少し遅くなり、フィニッシュは良くなる。
事前にこのスターティングポジションにサインしていた。レムコは今、私とイネオスの男性たちよりもわずかに先だが、少しずつ近づいている。興味深い数週間になるだろう。楽しみにしている。
プリモッシュ・ログリッチのライバルは、レムコ・エヴェネプールからINEOS Grenadiersに変わった。
チーム力ではINEOS Grenadiersに軍配が上がる。これからは、Jumbo-Vismaのジロ前のメンバー交代が響いてくるかもしれない。
テイオ・ゲイガンハート
タイムトライアルは大部分が濡れた路面で行われたが、終盤になると路面も少し乾いてきてましたね。
気分は良かった。それが最も重要なことだった。
しかし、すべてのコーナーを正しく評価するのは難しかった。なぜなら、リスクを負わなければならないからだ。でも、それも含めてのことなんだ。明日は休養日なので、幸せだ。
2020年のジロ優勝者が、平坦なタイムトライアルでこれほど短くゴールしたことは、多くの人にとって驚きと捉えられていますが。
新しいUCIルールがあり、それが私を助けてくれる。結果的にタイムトライアルバイクに乗るのがより快適になったと感じている。
近年よりも良くなっている。それに、調子が良ければ、いつでも良いタイムトライアルにも乗れるしね。
テイオ・ゲイガンハートは183cm。新たしいUCIルールでは、83cmのタイムトライヤルバーが使える。これもタイムアップにつながった要因だ。
アンドレアス・レックネスン
ジャージは失ったが、ピンクのジャージを着ていた日々を誇りに思う。今日はベストなタイムトライアルではなかったが、全力を尽くした。でも、スタートで最後尾になったのはとてもクールだった。
ピンクを失ったことに失望はしていない。ジャージを予想以上に長く着ていたからね。
ピンクのジャージを着なくなったことで、また違ったレースができるだろう。これはエスケープ選手にとって良いジロであり、私自身も今はその方が好きなんだ。これからもっとチャンスが増えるので、楽しみです。
コロナは、ジロを襲っている。これまでに
- フィリッポ・ガンナ INEOS Grenadiers
- 二コラ・コンチ Alpecin-Deceuninck
- ジョヴァンニ・アレオッティ BORA-hansgrohe
- クレモン・ルッソ Team Arkéa Samsic
そして、レムコ・エヴェネプール、更に、EF Education-EasyPostのエース、リゴベルト・ウランもコロナでジロを去ることが報告されている。
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