ツール・ド・フランスは、世界最大の自転車レースでこのレースに出れることはライダーにとってステータスとなる。
UCIは、昨年チームのライダーの数を9人から8人へと減らした。
それにより、チームが若くて経験の浅いライダーを出場させる機会は減っている。
だが、今年は実力のある若いライダーが盛り沢山。初めて出場するライダーは33人。
注目したいライダーをピックアップしてみた。
カレブ・ユアン Lotto Soudal
Total number of Toureditions (8 riders)+number of Tourdebutants for Belgian teams@Lotto_Soudal (22/1 @CalebEwan)@deceuninck_qst (14/2 @k_asgreen @EnricMasNicolau)@TeamWantyGobert (7/4 @kevinvanmelsen, @AimeDeGendt, @Xandro_Meurisse, @Oddeiking)
— Jonas Creteur (@jonas_creteur) 2019年7月3日
Most experienced: Movistar 44/1 pic.twitter.com/PLPAMNo7ve
Mitchelton-Scottでは、アダム・イェーツとサイモン・イエーツの兄弟が総合を狙うために、ツール・ド・フランスの出場は出来なかった。
2018年には暫定スタートリストに名前があったにもかかわらず前日になり出走取消。
カレブ・ユアンの落胆ははかりしれないものだった。
カレブ・ユアンの特徴はその低い姿勢を維持して走るポケット・ロケットと言われる超低空姿勢のスプリントだ。
これは、彼が風洞実験によって編み出した165センチの身長を生かした走り。
彼の後ろについても、何のメリットもない。風除けにならないのだ。
パリの凱旋門までは到着出来ないだろうが、前半戦のスプリントでは活躍してくれる選手の一人だ。
ワウト・ファンアールト Team Jumbo-Visma
🇧🇪 #BKTijdrijden
— Team Jumbo-Visma cycling (@JumboVismaRoad) 2019年6月27日
Ready to show this jersey in @LeTour, Wout? 😏 pic.twitter.com/TV1xTZ23VZ
シクロクロス3年連続の世界チャンピオン。
タイムトライヤルの能力も開花させてしまったファンアールトはベルギーの国内TTチャンピオンも獲得してしまった。
タイムトライヤルも強く、スプリントも強い。
ワウト・ファンアールトは、ディラン・フルーネウェーヘンがスプリントに絡めない登りスプリントとかを狙ってくるのは間違いない。
🇫🇷 #TDF2019
— Team Jumbo-Visma cycling (@JumboVismaRoad) 2019年7月3日
Our black, yellow and celeste train🚄 pic.twitter.com/M9J2H87aEo
チームタイムトライヤルでも、ファンアールトは活躍してくれるだろう。Team Jumbo-VismaはTTTも強化したいはずだ。
ツール・ド・フランスでの個人タイムトライヤルにも注目だ。ひょっとすると優勝するのでは?
バンチスプリントにも強いワウト・ファンアールトは近い将来グリーンジャージも狙ってくるに違いない。
マイケル・ウッズ EF Education First
カナダのマイケル・ウッズは、サイクリングの世界では遅咲き。
彼は、元々ランナーだったが、怪我のためにランニングをあきらめた。大学を出て銀行で働いていたこもある異色のライダー。
そして2012年にUCIレースに初めて出場。当時23歳。
翌年にTeam Garneau – Quebecor所属。プロになったのは、2016年のCannondale-Drapac Pro Cycling Teamが最初だ。
2018年シーズンは、リエージュ~バストーニュ~リエージュで2位。オーストリアで開催された世界選手権で、見事3位となり一躍注目を浴びることになった。
32歳となった彼は、リゴベルト・ウランとティージェイ・ヴァンガーデレンと共に、山岳ステージでの優勝を狙うことになる。
ベッロ・ビルバオ Astana Pro Team
#Ciclismo @PelloBilbao1990: “Era el momento de conseguir un objetivo grande” https://t.co/eDm4YIKJoH
— COE (@COE_es) 2019年6月5日
アスタナは、山岳に強いライダーを多数取り揃えている。
ビルバオは、昨年のジロ・デ・イタリアで総合6位。この時にはエースのミゲルアンヘル・ロペスの総合3位を支えながらの総合6位だ。
そして、今年のジロ・デ・イタリアでは2つのステージ優勝を飾った。
ジロ以降は、スペイン国内選手権のTTとロードに出場している。
国内選手権ロードでは、アレハンドロ・バルベルデにスプリントで負けたチームメイトのルイスレオン・サンチェスをアシストした。
ツール・ド・フランスの山岳ステージでも活躍することだろう。
エンリク・マスとカスパー・アスグリーン Deceuninck-QuickStep
I was feeling good at the start of the final climb and I took the initiative with an attack. I couldn’t keep the pace until the finish but I keep building my rhythm and advancing in the GC. #TDS2019 📷 @GettySport pic.twitter.com/d0J7YlnSd6
— Enric Mas Nicolau (@EnricMasNicolau) 2019年6月21日
若い才能を育てるのが得意な、Decuninck – Quick-Step。まあ、毎年金欠なのでベテランは放出して若手で勝負するチーム。
2019年ツールデビューを飾るのは、エンリク・マスとカスパー・アスグリーン。
チームは、エリア・ヴィヴィアーニのスプリント勝利とジュリアン・アラフィリップの山岳賞を狙う。
エンリク・マスは、チームの総合を狙っていくことになる。
ただ、彼の為のチームの体制ではないので、手厚いサポートは受けれないかもしれない。昨年のブエルタ・ア・エスパーニャの総合2位を獲得した時のように、チームの支援なしに上位を目指さないといけない。
今年の彼のリザルトは決して良いものではなく、ブエルタの時のような調子の良さは感じられない。だが、まだ24歳なのでホワイトジャージを狙うことが出来る。
初めてのツールでもあり、気負うことなく実力を発揮して欲しい。
カスパー・アスグーンは今シーズンの強力な若手パフォーマーの一人だ。
ツアー・オブ・フランダースでも2位となり石畳での走りを見せた。
カリフォルニア州南部のレイクタホで開催されたカリフォルニア・ツアーのステージ2で初優勝し、最終的には総合3位となった。初優勝したステージは山岳だ。
彼のタイムトライヤル能力も抜群で、国内タイムトライヤルチャンピオンにも輝いた。
彼は、スプリントのアシストとして高速でエリア・ヴィヴィアーニを引っ張ることも出来る。しかも、山岳も強いので、エンリク・マスやジュリアン・アラフィリップのアシストも務まるだろう。
ジロ・デ・イタリアでは、クイックステップの活躍はなかったので、彼ら二人の活躍でチームを盛り上げて欲しい。
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