タデイ・ポガチャルを擁し、2025年世界ランキングNo.1の座を不動のものにしているUAE Team Emirates-XRG。
彼らがライバルチームに差をつけるために行っているトレーニング内容が、凄まじい。特にタデイ・ポガチャルの練習内容は常人がマネできるものではない。
そこには、単なる「乗り込み」とは一線を画す、緻密で少し驚くようなメソッドが存在している。
1週間のトレーニングメニュー
📍 Touchdown in Saudi Arabia for @thealulatour
We’ve got five stages of racing ahead of us in the desert, and plenty to look forward to! 🔜 #WeAreUAE pic.twitter.com/lLwRwLk9gA
— @UAE-TeamEmirates (@TeamEmiratesUAE) January 26, 2026
| 曜日 | トレーニング内容 |
|---|---|
| 月曜日 | 4時間 Zone 2(低〜中強度の持久走) |
| 火曜日 | 朝:ジム(筋トレ)午後:2時間 Zone 2 |
| 水曜日 | ベロドロームでエアロ(空力)テスト + 4時間 Zone 2 |
| 木曜日 | 4.5時間ライド + 3×10分トルクインターバル |
| 金曜日 | 3時間 Zone 2 |
| 土曜日 | 3.5時間 + 3×8分 40/20s Over-Unders |
| 日曜日 | 1.5時間 の軽い Zone 1 ライド(リカバリー) |
上記の中でトルクインターバルというのがある。これは、極端な低ケイデンスで行う高強度インターバルだ。
通常、VO2max(最大酸素摂取量)領域のトレーニングは高いケイデンスで行うのが一般的だが、UAEチームはあえて50rpmという重いギアでの実施を取り入れている。
しかも3×10分。90-95% FTPで5分間の回復を伴う。
- 50rpm の低ケイデンス(重いギア)
- 90〜95% FTP 5分休憩
トルクワークの効果
- 平地や登坂での「強い踏み込み力」
- ペース変動に強い脚(ペースUP→減速→再加速)
- モンスターヒルでの持続力
- 加速の瞬発力向上
昔から競輪選手が上り坂で行っていたトレーニングと同じような感じかと思われるが10分も続けるのが凄い。
トルクバーストトレーニング
ただ、最近タデイ・ポガチャルがStravaに公開したトルクバーストというトレーニングはちょっと違う。簡単に書くと
Torque Bursts(トルクバースト)
- 4分 @ 約70%(高負荷)
- 続けて 35秒 @ ~130%(爆発力)+ 50rpm
- 続けて 15秒 スプリント(全力)
- 休憩は ゾーン2パワーで繋ぐ
これを7回繰り返す。上り坂の中で行っており20~35kmのスピード。VO2 Max と短時間爆発力を同時に鍛えている。
練習でこれだけやっているから、レースでも好きなタイミングでアタックがかけれるということか。
40/20オーバーアンダー
40/20はプロや上級者がよく行う高強度インターバルの形式で、UAE Team では少し変わったやり方で実施している。
🔹 基本構成
- 40秒 → 115% FTP(最大有酸素能力を超える努力)
- 20秒 → 85% FTP(比較的強いリカバリー)
この40/20を8分間連続で繰り返す×3セット。セット間は長めのリカバリー:30〜60分。
プロは20秒も完全休養ではない。リカバリー中もテンポ〜スイートスポット程度の負荷をかけることで疲れの蓄積を抑えている。
セット間もゾーン2走で完全に止まらない。体を一定の負荷状態に保ちながら回復させている。
狂気的なまでに厳密なゾーン2
最近のトレンドであるゾーン2(低強度)トレーニングだが、UAEの場合はその管理が異常なほど厳密。
彼らのゾーン2は何となく楽なペースではない。出力の振れ幅をわずか20〜30ワット以内に収めるという、機械のようなペダリングが求められる。
プロの基準
例えばタデイ・ポガチャルの場合、ゾーン2のターゲットはなんと320~340w。これを数時間、ほとんど出力を変動させずに淡々と踏み続ける。
得られる効果は、疲労を最小限に抑えつつ、脂肪燃焼効率とベース能力を極限まで高めるための精密機械のようなアプローチだ。
キャンプでもMyWhooshで追い込む
🤩What a journey – see you on the start line in 2026.#RideMyWhoosh #RideFree #HappyNewYear pic.twitter.com/fRsLnXDXQk
— MyWhoosh (@my_whoosh) December 30, 2025
驚くべきことに、彼らはスペインの晴れた屋外でトレーニングキャンプを行っている最中にも、インドアトレーナー(スマートトレーナー)を使用している。
ハイブリッド練習で、屋外で長時間のトレーニングを行った後、ホテルに戻ってからさらにバーチャルサイクリングアプリMyWhooshを使用して30分程度のクールダウンやソーシャルライドを行うことがある。
完全に環境がコントロールされた室内で、最後の一滴まで出し切る、あるいはリカバリーを完璧に行うという、スポンサーシップを超えた実利的な活用が見られる。







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