2極化トレーニングでは、FTP値を向上させるために、非常にゆっくりとしたトレーニングか、非常にハードなトレーニングのどちらかを行う。
80対20の法則を適用すれば可能だが、それは必須ではない。
- トレーニングセッションの80%は低強度(有酸素性閾値以下)で行なう。
- 残りの20%は、無酸素性閾値を超える高強度で行う
この2種類だけだ。
特に、様々なエネルギーシステムを交互に刺激することが重要となる。
2極化トレーニング
スポーツドクターでありトレーナーでもあるグイド・ヴローメン(Guido Vroemen)が、その説明をおこなっている。
2極化トレーニングとは、異なるトレーニングセッションを明確に区別することです。
多くのライダーは、あまり落ち着いてトレーニングしたことがなく、ハードなトレーニングもしたことがないので、同じようなトレーニングが多い。
長い目で見ると、体に改善するインセンティブを与えることができません。
また、多くのサイクリストは、「長時間働かなければならない」と思っている人がまだまだ多い。
何時間もトレーニングする時間がない(あるいは、その気がない)サイクリストに朗報があります。
より多くのトレーニングをすることが成功の鍵ではなく、よりスマートなトレーニングをすることが成功の鍵です。2極化トレーニングはスマートなトレーニングです。
ステップ1:ゾーンを決定する
3つのトレーニングゾーンを知らなければ、スマートで優れたトレーニングはできない。
このゾーンは、運動生理学者によるFTPテストによって決定される。
FTPを自分で測定することも可能で、精度は落ちるが、費用対効果は高くなる。ただ、20分全力に近いパワーで漕ぎ続けるなんて私には絶対無理。今なら10秒でも出来ない自信あり(^^;
測定には、MAPテストもあり、こちらも同じような結果が出る。こちらなら私でも出来たように思う。
FTPテストの後、「ゾーン」が判明する。
- ゾーン1:何時間も維持できるペースでのサイクリング(有酸素性閾値以下)
- ゾーン2:快適なゾーン(有酸素性閾値と無酸素性閾値の間)
- ゾーン3:ゾーン3では、サイクリングはマジで痛い!?(嫌気性閾値以上)
トレーニングゾーンがわかっている場合は、ステップ2に進むことができる。
ステップ2:トレーニングスケジュール
速くなりたいだろうか。スケジュールを立ててトレーニングしてこそ、本当の意味で上達する。
トレーニングスケジュールでは、特定の目標に向かってトレーニングを行う。ただ、きっちりと計画を立てても中々出来ないのも事実だ。
以下のようにざっくりと、トレーニングゾーンをわけて、行う意識だけでも大丈夫だと思う。
二極化トレーニングでは、有酸素性閾値と無酸素性閾値という2つのトランジション(閾値)を使う。
従って、トレーニングは、ゾーン1またはゾーン3で行う。
特にゾーン3でのトレーニングでは、トレーニング後に十分な休息を組み入れることが重要となる。無酸素タンクが鍛えられれば、このトレーニングを繰り返す回数が増える。
少しずつ強く、速くなるということだ。
マチュー・ファンデンプールやワウト・ファンアールトのようなライダーは、何年も前から80-20方式でトレーニングを行っている。
研究者たちは、そのトレーニング方法を一般の人にも試している。
ゾーン1と3で多くトレーニングを行ったサイクリストのグループは、2極化トレーニングを行わなかったグループよりも高いFTP値を達成している。
2極化トレーニングは、ミトコンドリアを増やすことにも繋がる。
少しでも速く走りたいと思ったら、全体の何割かは速く走る練習もしないといけないということだ。1時間走るならば、10分はキツイペースで走りたい。
ただ、FTPを測るのに、最初からパワーメーターを持っていたり、スマートトレーナーを持っている人は中々いない。
そういう場合は、出来るだけ全力に近いスピードで走ろう。1分も全開に近いスピードで走れない場合には、私のように10秒で良いからダッシュすることだ。
少しで良いからゾーン3で走る練習も続けていこう。
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