シーズン最後のモニュメントであるイル・ロンバルディアを勝利で飾ったのはバウケ・モレマ(Trek-Segafredo)。
ゴールまで15キロと迫ったチヴィリオ頂上手前でバルベルデのアタックが捕まって、しばらくした瞬間、バウケ・モレマが右端からアタック!
警戒されていないライダーのアタックには誰も反応がなかった。これがモレマが逃げきれた理由でもあるだろう。
バウケ・モレマの勝利によってTrek-Segafredoは完璧なシーズンの終了を迎えることが出来た。
ジロでの成功
Trek-Segafredoは、絶対的なエースであったアルベルト・コンタドールが引退してからはグランツールで総合を争うチームからは少し後退していた。
アルベルト・コンタドールの後を受けた、バウケ・モレマは2018年シーズンはツールでは26位。ブエルタでは30位とふるわず。
2019年にリッチー・ポートがBMCレーシングの解散に伴って移籍。チームはジロ・デ・イタリアではバウケ・モレマがエースとして臨み総合5位。
そして山岳賞をジュリオ・チッコーネが獲得した。Trek-Segafredoとしては最高のジロ・デ・イタリアの成績だったと言って良いだろう。
リッチー・ポートをエースとして臨んだツール・ド・フランスでは総合11位とふるわなかったが、ジュリオ・チッコーネがマイヨジョーヌを2日間着用した。
そして、シーズンの終盤にかけてチームは大きな快挙に恵まれることになる。
世界選手権での勝利
De Oranje-renners veroveren de wereldtitel op de gemengde ploegentijdrit.
— NOS Sport (@NOSsport) September 22, 2019
En dat voelt goed 😎🥇
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バウケ・モレマはチームタイムトライヤルの優勝をオランダチームに捧げる。
ヨーロッパ選手権で初めて試行された男女混合のタイムトライヤル。オランダは早くからこの種目の強化に取り組んでいたことも優勝を飾った要因でもある。
これに続いての快挙がエリート男子ロードを制覇したマッズ・ピーダスンだ。
誰もが驚いた23歳の若者の勝利だったが、これがチームにもたらせた9勝目の勝利だった。
チーム10勝目はモニュメント制覇
We can’t say it better than this ⤵️#IlLombardia 🇮🇹 pic.twitter.com/yxDMnp4noD
— Trek-Segafredo (@TrekSegafredo) October 12, 2019
これは誰もがマークしていなかった、バウケ・モレマのイル・ロンバルディアの勝利。
バウケ・モレマは2008年にRabobank ProTeamでプロ生活をスタート。2015年にTREKに移籍。
これまで主な成績を見てみると
スプリント力のないバウケ・モレマは優勝こそ少ないが、トップ10フニッシュは多いのでUCI獲得ポイントは常に30位以内をキープしている。
イル・ロンバルディアの出場は11回目で、ゴールに至る下りも熟知しておりタイムトライヤルならば逃げ切れるのではないかと思ったという。
勝つためには、最後の登りの前に勝負を仕掛けていなければいけないことはわかっていた。バルベルデの攻撃が落ち着いたタイミングで仕掛けたアタックは完璧だった。
この勝利は、キャリア全体の中の報酬のようなものだと語るバウケ・モレマ。
「最後の登山はそれほど難しくなかったが、少なくとも25秒で登り始めた。
ヘアピンを見るとログリッチの姿が近づいていることを初めて知ったが、それは私がイル・ロンバルディアに勝つことができるとわかった瞬間だった」
少ない勝利しかあげていないチームだが、大きな勝利をシーズン終盤につかんだTrek-Segafredo。
勝利数よりも、記録と記憶に残る素晴らしい勝利を最後に上げることが出来た完璧なシーズンだったと言えるだろう。
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