チームイネオスは、今年のツール・ド・フランスで Muc-Offの特別仕様のShimano Dura-Ace R9100チェーンを使用し、7回目のツールドフランスでの勝利に挑戦する。
Muc-Offのナノチューブチェーン(NTC)は、2015年にブラットリー・ウィギンズのアワーレコード挑戦のために、イギリスのブランドによって最初に開発され、今はチームIneosでレースで使用されている。
Muc-Offは2014年にチームスカイと提携している。
Muc-off
Shimano Dura-Ace R9100チェーンを処理するための9ステップは、可能な限りスムーズなドライブトレインのためにチェーンを清掃し、寝かせてそして処理するプロセスを使用する。
ブラットリー・ウィギンズのアワーレコード挑戦の初期のプロセスでは、開発に6,000ポンドの費用がかかったとか。
Muc-Offは、ドライ潤滑油を使用した標準チェーンと比較して、1時間で337メートル距離を長く走れる結果となっている。
NTCチェーンは、Muc-Off MDのAlex TrimnellとMuc-Offのリサーチ&デザインマネージャーのDr. Martin Mathiasによって開発された。
2015年の開発中、二人は30本のShimano Dura-Aceチェーンを使用し、独自のリグでそれらをテストし、最も効率的なチェーンを選択。
その後、チェーンを最適化するために9段階のプロセスが行われる。
今年のツール・ド・フランスでは、Team IneosがイギリスのドーセットにあるMuc-Offの本社で実験のために多数のチェーンを送った。
チェーン最適化のための工程
- Muc-Offは、特定のレーシングパワーを使用してダイナモメーターを介してチェーンを走らせ、個々のチェーンのパフォーマンス前処理を測定します。
- すべてのチェーンは超音波洗浄機で洗浄。この洗浄機は、Muc-Offの洗浄剤と超音波を組み合わせて、異物や汚染物質を取り除く。
このプロセスでは、チェーン上の油性潤滑油も除去さる。 - 次にチェーンを脱イオン水で洗浄。
- チェーンを完全に乾燥させそして全ての水を蒸発させるために、チェーンをオーブンに40分間入れた。
- チェーンは再び超音波洗浄機で洗浄されるが、今回はブランドのプロプライエタリ洗浄機の2リットルの浴槽で個別に洗浄される。
- チェーンは再び乾燥のためオーブンに置かれる。
- チェーンはグラフェンからなるナノチューブ配合物で処理される。
それは通常裸眼では見えない金属チェーンの微視的隙間および隆起部を充填し、それによりずっと滑らかな走行及びより少ない金属抵抗を確実にする。 - その後、個々のチェーンを再びダイナモメーターでテストしてパフォーマンスをテストし、Team Ineos用に個別にマークを付けて、特定のステージで使用できるようにする。
- Team Ineosがチェーンを受け取ったら、レースの前にターボトレーナーで4〜6時間ベッドに入れて、最適化のためにグラフェンナノチューブがチェーンの隙間に確実に入るようにする。
Muc-Offのデータによると、チェーンが寝かされている間はトリートメントのパフォーマンスが実際にはわずかに改善され、4時間のレースの後も安定した状態を維持しているという。
一方、CeramicSpeedのUFO処理は、18分後に低下し、4時間のレーシングと比較して10ワットの変動があります。
Muc-Off Nanotube Chain Lube
Wiggleで売ってますね。
日本円で7,400円。かなり高価です。
コメント