クリス・フルームを取り巻く騒動が続いている。
フランスのスボーツ新聞レキップでは、匿名のメンバーによるとクリス・フルームはエガン・ベルナルの発言について説明を求めたが、チームから返答を受け取っていないので怒っているという。
エガン・ベルナルの発言
エガン・ベルナルは先週こんな発言もしている。2020年にツール・ド・フランスで優勝するチャンスを無駄にしたくないと。
以下は、アルベルト・コンタドールとのビデオインタビューでのコメントの一部。
2回目のツールで優勝したいゲラント・トーマスの立場を理解している。過去2回のツールでは、彼は1位と2位だったので、非常に考慮すべきライダーであることは間違いない。
5回目の勝利を目指すクリス・フルームについても理解している。彼に起こったことすべてを考えると、戻ってくるための最良の方法だろう。
しかし、私は自分も立場に立っている。私は若いが、すでにツール・ド・フランスを獲得しているので、勝利を獲得するチャンスを捨てるつもりはない。
自分が100%のトップシェイプであれば、他人のために自分を犠牲にするつもりはない。
フルームがチームに説明を求めているのは、ベルナルの発言の最後の部分だろう。
これを額面通り受け取ると、タイム差で不利な状態でもフルームやトーマスを自らがアシストすることはないと言うことだ。
チームメイトに対してアタックを仕掛けるということも考えられる。こういった状態になるとチームで勝つということは難しくなる。
クリスは明らかに誰もベルナルの言葉に反応しなかったので、チームの経営陣に腹を立てている。
彼は状況を迅速に解決することを求めたが、まだ返答を受け取っていない。
と匿名の家族はフランスの新聞に語っている。
まあ、昔からよくあることで、グレッグ・レモンとベルナール・イノーの関係や、フルームだってブラットリー・ウィギンズに対して速く走れとか言ってたんだから一緒かも。
あまりギスギスすると、モビスターのようになってしまうので早期の解決を図りたいのはリーダー役のフルームにとっては当たり前のことだろう。
くすぶる移籍問題
クリス・フルームに降りかかる問題として、給料の問題もある。彼の年俸は500万ドルといわれており、35歳の年齢とケガからの復帰を考えると若いベルナルに投資したほうがチームとして都合が良い。
さらに言うと2018年のツール・ド・フランス以来、フルームはグランツールを走ってない。ケガの状態と準備レースなしで出場した場合、実力が図れないのも不安な点だ。
ベルナルとは2023年まで契約を結んでおり、4年間はチームのエースとして育てていくつもりだろう。ゆるやかな世代交代と言っても良い。
また、INEOSの経営問題もあり、現在ライダーの給料削減などの話は出ていないがけっして万全ではないはず。チームからはフルームに対して年俸の話もあったとか。
更に、フルームは彼の親友であり良き理解者であった静かなフランス人、スボーツディレクターのニコラス・ポータルが亡くなったことも大きい。
フルームをグランツールで何度も優勝させた手腕と、彼を最も理解している指導者がいなくなったことは大きな損失だ。チーム内での後ろ盾がなくなったと言っても良いくらいだ。
フルームに関しては、もう少し話が出てくるでしょうね。
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