タデイ・ポガチャルが、ツール・ド・フランス優勝者の中でも史上最高のVO2 Max(最大酸素摂取量)を持っている可能性があるとする新たな研究が発表された。
ツール・ド・フランスにおける登坂時の驚異的な出力と酸素摂取量という論文で、ポガチャルの既知の生理学的データとレースデータを組み合わせ、彼のVO2 Maxが90ml/min/kgに達する可能性があると推定している。
ツール史上最高の値
The world champion is pushing the limits of physiological performance https://t.co/hzKk9TQhH6
— Cycling Weekly (@cyclingweekly) November 20, 2025
VO2 Maxとは
VO2 Max(最大酸素摂取量)とは、人が体内に取り込むことのできる酸素の一分間あたりの最大量です。単位は、ml/kg/分で、一分間で体重1キログラムあたり何ミリリットルの酸素を摂取できるかを表します。つまりVO2 Maxは運動能力の指標であり、自身のフィットネスレベルを向上させるために増やす必要があります。
タデイ・ポガチャルのVO2 maxを推測するデータは2024・2025ツールの6つの厳しい山岳の登りを参照している。
- プラトー・ド・ベイユ
- イゾラ2000
- クイヨール峠
- オタカム
- ペイラギュード
- モン・ヴァントゥ
いずれもツールの行方を左右する重要な山岳ステージだった。ポガチャルは6つの登りで、6.4~7w/kgの安定したパワーで登り、平均出力は442ワットだった。
研究では、公開されている登坂データ、選手の身体測定値(身長176cm、体重66kg)、および検証済みのサイクリング出力モデルを用いて、酸素摂取量(VO₂)とパワー出力が推定された。
推定されたパフォーマンスの数値は、約40分間にわたり持続された登坂時の平均パフォーマンスから出されている。
- 推定平均パワー出力: 442 ± 15 W
- 推定平均酸素消費量(V̇O₂): 80±3 mL・kg⁻¹・min⁻¹ (体重1kgあたり1分間に80ミリリットル)
これらの長時間にわたる高強度な登坂パフォーマンスから、ポガチャルの最大酸素摂取量は、レース期間中におそらく90ml/kg/分を超えていたことが示唆された。
これはグレッグ・レモンに匹敵する。クリス・フルームは88、ミゲル・インドゥラインも88と言われている。
論文で次のように記されている。
「2024年のプラトー・ド・ベイユで得られた数値は、このレースにおける当該選手の最大酸素摂取量(VO2 max)が91~96ml/kg/minの範囲であったことを示唆している。
ステージ前半および前日のレースにより、最適な状態と比較して彼の臨界パワーが若干低下していた可能性を考慮すると、この数値はおそらく範囲の上限に近いものと考えられる。」
つまりVo2 maxは90を超えることがありツール史上最高の値となっている可能性は非常に高いと。やはり、タデイ・ポガチャルは史上最高のライダーにふさわしい力を持っている。



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