「ビールを1杯飲んで、罪悪感を覚え、翌日のトレーニングで食事をしない」とローハン・デニスは昨年の摂食障害について告白した。
ローハン・デニスは、2018ジロ・デ・イタリアで第2ステージから第5ステージまでマリア・ローザを着用。
その時に、数年以内にはグランドツアーレーサーになりたいと願望を語っている。
だが、それに向かって進む内に、タイムトライヤルスペシャリストからクライマーへの切り替えにおいて体重の問題に直面したようだ。
それは、バーレーン・メリダとのストレスにより加速してしまう。彼は最終的にグランドツアーライダーもあきらめてしまうかもしれない。
山岳もこなせるオールラウンダーになる為に
上の写真は2週間前だが、とても太っているとはいえない。ローハン・デニスの公表されている体重は72kgで182cm。
昨年デニスは、ステージレースとグランドツアーで総合タイトルを競うために体重を減らそうとした後、摂食障害の「滑りやすい斜面」にいたことを明らかにした。
2018年のジロから順調にグランツールライダーとなるために節制をしていたローハン・デニスは昨年のツール・ド・スイスでエガン・ベルナルについで総合2位となる。
誰もが、ローハン・デニスが山岳にも強いオールラウンダーに覚睡したと思っていた。ついに彼の時代が来るかと。
だが、この時にすでに摂食障害の症状は出ていたのだ。
「昨年、複雑な障害の滑りやすい斜面にいた。体重が増え、ビールを一杯飲むが、罪悪感を感じ、翌日のトレーニングで食事をすることができなくなった。適切にトレーニングできず、良いセッションもできなかった。」
食べて落ち込み、食べなくて落ち込む。そしてチームとの機材に対する確執。あらゆるものが爆発してツール・ド・フランスから逃げ出した。
デニスは心理学者のDavid Spindlerの勧めで、ソーシャルメディアから撤退し、世界選手権に集中し始める。
世界選手権前にも問題が
世界選手権でのデニスの勝利は、彼の準備が完璧だったことを強調されたが、彼の体重との闘いは続いていた。
世界選手権のタイムトライアルの直前に、デニスは体重が71キログラムから68キログラムに減少。
「それはストレスのせいだった。鏡を見て、自分に言いった。「やせすぎです。」そして、毎晩100〜300グラムのチョコレートを食べたんだ。
最終的には、タイムトライアルの体重に戻すためにクレアチンとホエープロテインを摂取しなければならなかった。」
とても、厳しい状況をギリギリで回避したことになる。彼の世界選手権制覇の裏には隠された問題があったということだ。
グランドツアーライダーとなる価値はあるのか
ローハン・デニスは1月8日にオーストラリアTT選手権でイネオスデビューを飾る。そこでルーク・ダーブリッジからタイトルを取り戻すことを目指す。
その後、サントス・ツアー・ダウンアンダーに出場。今年の第1目標はジロ・デ・イタリアの3つのタイムトライヤルだ。
その後、東京オリンピックのタイムトライヤルで金メダルを取ることが最大の目標となる。
ローハン・デニスは、2012年にツール・ド・フランスで優勝したブラットリー・ウィギンズのようにトラック選手からクライマーになることは決して出来ないと認めている。
私は今でも自転車での生活を過ごし、何かで世界最高であることに安心している。」
つまり、昨年と同じような思いをしてまで、グランドツールで優勝することは出来ないと言っているのだ。
今年は、オリンピックがあるので特別な年だからというのもあるだろう。
だが、ローハン・デニスは神経質な一面も持っているので自分ばかりか、家族まで巻き込んで固執する必要はないと判断しているのかもしれない。
彼が、アワーレコードを目指すのも世界最高の称号を持つことによって、グランツール制覇とは違う価値を見出しているからかもしれない。
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