ツール・ド・フランス第4ステージは、ラストの1級山岳オルシエール・メルレットで多くの有力ライダーが遅れてしまった。
ワウト・ファンアールトの強烈な引きは最初から計画されたものではない。ラスト3.5kmでプリモシュ・ログリッチの近くにいたのがワウト・ファンアールトだった。
実際には、ロベルト・ヘーシンクかセップ・クスが引く予定だったが、セップ・クスに引き継ぐまで集団を小さくすることに成功している。
遅れてしまったライダーを見てみよう。
INEOS Grenadiers
まず、セカンドエースとされていたリチャル・カラパス。プランBの話は最初からチームでされていないとなっていたが、まさかチームはカラパスが遅れるとは思っていなかったのでは。
結局、カラパスはプリモシュ・ログリッチから28秒離されて24位でゴール。総合では45秒離されてしまった。プランBが発令されることはもうない。
そして、ワウト・ファンアールトが2キロの牽引から離脱した時に、後ろにいたのはミハウ・クフィアトコフスキとジョナタン・カストロビエホの二人。
だが、二人は顔を見合わせて、俺らが引くの? と、言った感じだった。すぐにセップ・クスが前に出て引き始めたけど。
これまでならば、イネオスが主導していたはずだが、このステージでもユンボ・ヴィズマに完全に支配された。
頼みとしていたパヴェル・シヴァコフは第1ステージの落車からの傷が癒えず、早々に遅れている。
ゴール付近では、エガン・ベルナルは丸裸となってしまう。ベルナルはタイム差を最小限に留めて第3週の長いクライミングで逆転を狙うが、果たしてアシストはいるだろうか?
BUCHMANN Emanuel
昨年のツール総合4位のエマヌエル・ブッフマン。 クリテリウム・デュ・ドーフィネでの下りの落車でのケガは癒えてないようだ。
第4ステージで9秒遅れる。総合では17位の26秒差だ。今年のツールでの上位は難しいかもしれない。
援護すべき、マキシミリアン・シャフマンもイル・ロンバルディアで鎖骨骨折しており万全でない。大きく遅れてしまう。
Movistar Team
今年のモビスター勢は元気がない。第4ステージでは
- エンリク・マスは9秒遅れ
- アレハンドロ・バルベルデは21秒遅れ
- マルク・ソレルは1分27秒遅れ
アレハンドロ・バルベルデは最初からステージ狙いだろうが、エンリク・マスは期待外れかもしれない。全く走りに精彩がない。しばらく、モビスターの名前が山岳でアナウンスされることはないかもしれない。
さらに仙骨骨折して無理して走っているダン・マーティンと肋骨骨折しているワウト・プールスもなんとか走っているだけだ。ケガで走れないのはどうしようもない。
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