ブエルタ第6ステージは大波乱。
E スポーツの世界チャンピオンであり、Zwift Academy 経由でプロとなったジェイ・ヴァインが仮想現実の世界から、現実の世界でステージ優勝を決めてしまう。
その後ろで猛追したのは、総合トップとなったレムコ・エヴェネプール。エンリク・マス以外は誰も彼のホイールについていくことが出来なかった。
第6ステージで脱落した総合ライダーは誰だろうか?
プリモッシュ・ログリッチ Jumbo-Visma
ログリッチは、レムコ・エヴェネプールに対して第5ステージ終了時点で27秒のリードを奪っていた。
それが第6ステージでは一転して、1分1秒のビハインドに。総合4位で、決して脱落したとは言えない。
ログリッチはゴール後のインタビューで
私はそれを一人でしなければならなかった。最後まで戦った。今日は少しタイムを失ったが、道のりはまだ長い。今日は戦う足がなかった。
と語っている。
だが、これはツール・ド・フランスの落車の明らかな兆候がついに現れたのかもしれない。ツールでは椎骨を2箇所骨折したとの情報もあるし、チーム自体ログリッチの調子についてはスタートまで懐疑的だったとも言われている。
しかし、ブエルタは長い。ブエルタでは無敵のログリッチがそう簡単にあきらめることはない。レムコ・エヴェネプールは、マイヨロホを手にしたが、序盤のリーダージャージは毒となることもある。
チームは、ジュリアン・アラフィリップ、ファウスト・マスナダを使い切っているようにも見える。ブエルタはこれからだ。
リチャル・カラパス INEOS Grenadiers
リチャル・カラパスは残り7.8kmで完全に集団から脱落。最終的にステージ25位。2分59秒遅れてゴールした。
チームメイトの、パヴェル・シヴァコフ、テイオ・ゲイガンハート、カルロス・ロドリゲスがプリモッシュ・ログリッチと同じグループでゴールしており、エースの座は完全に失われた。
総合では19位に転落。
これから後は、山岳アシストとして働くことになるだろう。ジロでは総合2位。期待されたブエルタだったが、調子は良くない。
チーム最後のグランドツアーはほろ苦いものになりそうだ。
ミケル・ランダ Bahrain Victorious
Bahrain Victoriousのエースナンバーをつけているミケル・ランダ。残り8.2kmで集団からきれてしまった。隣を走るワウト・プールスにもついていけなかった。
6分7秒遅れのステージ39位。総合32位に。ジロ・デ・イタリア総合3位で、地元スペインでは期待されていただろう。
本人は、最初からステージ優勝狙いと言っているけど、まさかここまでステージで遅れるとは。
チームでは、昨年総合5位のジーノ・マーダーが総合13位に上がっており、エースとして走ることになりそうだ。
セップ・クス Jumbo-Visma
リチャル・カラパスと共に遅れたセップ・クス。
最終的には、ステージ19位、2分32秒遅れでゴール。総合6位から14位に落ちてしまった。2021ブエルタでは、ログリッチをアシストして総合8位。
後半の山岳で順位を上げてくるだろうけど、Jumbo-Vismaにとっては山岳アシストの切り札のセップ・クスが遅れたのは誤算だ。
セップ・クスが残っていれば、プリモッシュ・ログリッチが一人で集団を牽引するという事態も避けられただろう。
ローハン・デニスが調子を落としており、山岳でのアシストを期待出来るライダーがいない。セップ・クスの奮起が期待される。
フレッド・ライト Bahrain Victorious
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— Team Bahrain Victorious (@BHRVictorious) August 25, 2022
総合を狙うライダーではないのだけど、第5ステージでは総合2位。新人賞ジャージも獲得していた。わずか2秒で2位は惜しかった。
この第6ステージも期待していたのだけど、脱落。26分40秒遅れのグルペットで123位でゴール。
これ以降は、またステージ優勝を目指して戦うことになる。良い走りを見せるのだけど、プロ初勝利が中々遠い。
プリモッシュ・ログリッチは、総合エースばかりの11人の先頭で走り続けた。続く第7ステージでは遅れる総合ライダーはいないだろうけど、第8ステージには、更に厳しい登りゴールが待っている。
次の総合勢の足を試されるステージは第8ステージとなりそうだ。
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