サウジツアー第3ステージのゴールではバーレーン・マクラーレンのチームプレーによってフィル・バウハウスが勝利。
ゴール前1キロから完璧なリードアウトの体制を築いていたバーレーン・マクラーレン。今度こそ最後尾につけていたマーク・カヴェンディシュの勝利だと。
だが、マーク・カヴェンディシュの見事なフェイントのアシストがフィル・バウハウスの勝利を呼んだ。
砂漠にも勾配はある
もう砂漠だからといって山がないとは限らないと思っておこう。
砂漠の中にできた近代的な都市を抜けると周りは砂漠で結構丘陵地帯もあるのだ。
わずかな丘陵地帯でも結構勾配のきつい部分もあり、リーダージャージのルイ・コスタはソロアタックを決めた!
ルイ・コスタは15秒程度まで集団を引き離すが、勾配が緩くなると集団に追いつかれる。
ゴール前まで完璧なレース展開
バーレーン・マクラーレンは、積極的に集団の先頭を固めて前を引く。特に目につくのは198cmのマンセル・ジーベルクだ。
上の写真は、違うレースのものだが身長が2m近いと頭一つ抜けているので集団の中にいても凄く目立つ。前を引いて貰うにはピッタリだ。
今回もゴール前まで積極的に引いており、こういうアシスト選手がいるからこそスプリンターも活躍出来る。
ここからはゴール前1キロのバーレーン・マクラーレンの完璧なリードアウトを見て貰いたい。
連日のようにゴール前の登りで引きまくるハインリッヒ・ハウッスラー。
彼の引きを受けたフィル・バウハウスがマーク・カヴェンディシュを後ろにつけてゴールを駆け上がる。
またもゴール前はわずかな上り坂だ。残り200mでマーク・カヴェンディシュが発射する!
と、誰もが思いカヴェンディシュをマークしていた。
だが、マーク・カヴェンディシュは腰を上げない。そのわずかに出来た瞬間でフィル・バウハウスの後ろに空間が出来る。結局フィル・バウハウスは残り400mから一人で引いてスプリントまでキッチリとこなして勝利した。
これは、カヴェンディシュからバウハウスへの大声でのコミュニケーションが勝利の秘密だとフィル・バウハウスが語っている。
実際には、マークのリードアウトをすべきだった。
フィニッシュラインの400メートルでペースを設定したとき、マークは私の後輪にぴったりついていた。
だが、彼は私にギャップを残すように呼びかけたんだ。スプリントでそのような賢さを見たことはありません。
マーク・カヴェンディシュは前日のレースで2度落車しており、万全の状態ではなかった。
自らがスプリントして2位となるよりもフィル・バウハウスのスプリントのほうが勝利につながると考えたのだ。
これで、マーク・カヴェンディシュのスプリント勝利の場面はまたの機会となった。
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