ツアー・オブ・ブリテン第6ステージで、マーク・カヴェンディシュは自らのアタックで逃げを作りだす。
だが、9人の逃げにはTeam DSMのマーク・ドノヴァンが含まれていた。総合で1分33秒遅れなので、これではイネオスが逃がしてくれない。
逃げを長く続けるには、総合に危険なライダーは必要ないのだ。
そこで、逃げに乗っていたDeceuninck-Quick-Stepのティム・デクレルクとマーク・カヴェンディシュは作戦を実行。
ティム・デクレルクが登りで加速して、マーク・カヴェンディシュがわざと遅れてギャップを作りだす。十分なギャップが出来た所で、マーク・カヴェンディシュは先頭に向かってスパート。
ついてこれたのは、Team Jumbo-Vismaのジョージ・ベネットだけ。この後、マーク・カヴェンディシュはモトバイクに向かって盛んに文句を言う姿が。
怒りの理由
Cav getting feisty!
Mark Cavendish “politely” informs the camera bike that he should stop giving a tow to Mark Donovan.
The breakaway had worked hard to distance the rider who sat 9th on GC at the Tour of Britain, as his presence induced a chase from behind. pic.twitter.com/C9K74U76j2— GCN Racing (@GcnRacing) September 10, 2021
マーク・カヴェンディシュのスパートに、マーク・ドノヴァンとメイソン・ホリーマン(Isreal Cycling Academy)は切れてしまう。
作戦大成功だ。だが、この後、モトバイクはマーク・カヴェンディシュの後ろにつく。
その後だ。マーク・カヴェンディシュは
二人の前にいたら、彼らを助けることになる! 問題だろう。
モトバイクが前に移動した後に、カメラに向かってマーク・カヴェンディシュは視聴者に語り掛ける。
家でみているみんなに言いたい。これらのバイクはレースに影響を与えている。彼らの前を走ってはいけない!
マーク・カヴェンディシュは、モトバイクのドラフティング効果について怒っていたのだ。折角のマーク・カヴェンディシュの努力が無駄になってしまいますからね。
このモトバイクとの距離については、これまでも多くのライダーが苦情を言っている。バウケ・モレマも言ってましたね。
UCIもライダーとの距離については、適切な間隔をあけるように言っている。実験では、50m離れていても効果があるとされている。
下りとかで、逃げているライダーの前を走ると、見ているほうは物凄く臨場感があって面白いのだけど、ライダーを助けていることになる。
前からの映像が減ったのは、ドラフティングを考えてのことだろう。
今回、マーク・カヴェンディシュが改めて、問題提起してくれたということだ。レースに関わっているモトバイクのライダーが、車間距離について気を付けていても忘れてしまうこともあるだろう。
定期的に指摘するのは良いことかと。
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