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バイクがレースに与える影響 風洞実験とシュミレーションで科学する

https://www.cyclingweekly.com/news/racing/time-gain-cyclists-riding-behind-motorbike-much-larger-expected-research-shows-428872 海外情報
photo Kenzo Tribouillard
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ロードレースでのモトバイクとライダーの距離については、たびたび問題になっている。

モトバイクが前を走ることによって、ライダーが有利になっているのではないかと。

これについては、以前バウケ・モレマも問題提起していた。

 

 

バイクが前を走ることで得られるメリットを、アイントホーフェン工科大学が科学的に実証した。

実験によれば、例えば、ライダーがバイクの後ろ30mを1分間走行した場合、2.6秒のタイム短縮を達成するという。

実験では、空気抵抗の測定にコンピュータシミュレーションと風洞実験を使用。建築物理学Bert Blocken教授によると、結果は同じだったと。

メリットはあるわけですね。

では、その距離についてはどうなのでしょうか?

 

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大きな効果

https://nos.nl/artikel/2290942-tu-eindhoven-wielrenners-profiteren-enorm-van-koersen-achter-motor.html

風洞の測定と計算を実行したが、これほど大きな影響があるとは信じられませんでした。しかし、何度実験しても、同じ結果だった。

レースは数秒で決定されることがあるので、これらの違いが勝敗を決定する可能性がある。

オートバイがレースの結果に影響を与えることができるという苦情は、正しくて正当化されている。

と、建築物理学Bert Blocken教授は言う。

 

教授が言うには、向かい風があると更にライダーの利益は大きくなるという。

逆に、追い風や横風では影響は少なくなる。特に横風ではモトバイクの影響はほとんど受けないという。

まあ、考えたらその通りなのですが、それらを実験によって確かめている訳だ。

 

モトバイクとライダーの距離

A TV motorbike in the 2015 U-23 World Road Championships

 

実験では、バイクがライダーの前で運転するときの利点が正確に示されている。

距離 時間節約 抵抗 スピード
0.48メートル 29.3秒 -71% + 48.9%
4.8メートル 9.3秒 -36% + 15.6%
15メートル 4.0秒 -18% + 6.7%
30メートル 2.6秒 -12% + 4.2%
50メートル 1.4秒 -7% + 2.4%
ソース:TUアイントホーフェン      

 

なんと、50m離れていてもタイム短縮が出来るのは凄いことですねえ~。
これは逃げを追っている集団の前にモトバイクが入ると、一気に縮まるのが想像できます。
バウケ・モレマが怒るのもわかるわ~。

 

UCIは、レース中にオートバイのドライバーに明確な規則を定めている。

例えば、タイムトライアルでは、コースを先導する役割を果たすトラッキングモーターは、ライダーの少なくとも10秒先にいると仮定される。

それは、ライダーのスピードにもよるが、100~150メートルの距離となる。

 

photo https://twitter.com/EFprocycling

 

前にバイクがない状態でライダーが時速54kmで走っている場合、バイクがあると時速67kmで走行でき、毎分14.1秒のタイム短縮が得られる。

 

タイムトライヤルとかでは、もの凄く問題になりそうだ。

 

以下のツイートで実験によって確かめたことを説明している。

 

こちらはバイクシュミレーションの結果

 

こちらは横から。

 

2017年に、UCIは、レース車両がライダーと衝突して重大な怪我を引き起こしたいくつかの事件の後、ライダーの安全性を向上させるために、 オートバイおよびレース中の車に関する規則を導入している。

 

UCIの規則ロードレースにおける車両の標準位置 画像:UCI

最近のカメラは、高感度で距離が離れていても撮影出来るのだから、前から撮影する時には距離をあけるべきですね。

ただ、迫力ある映像が見れるのは見ている側には嬉しいサービスだ。

難しい問題ですが、なんとか安全に公平にレース出来るように考えて貰いたいところだ。

 

 

 

 

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