かつてTeam SKYはツール・ド・フランスを支配していたが、後継となったINEOS Grenadiersにとっては、それはもうずっと昔の話だ。
2017年までTeam SKYで活躍したイアン・ボズウェルは、現在の状況を少々心配している。
現在の状況では、INEOS Grenadiersと継続契約せず、Jumbo-Vismaに移籍した選手も多い。その中には、イアン・ボズウェルの友人も多数いる。
Jumbo-Vismaにうつる
この投稿をInstagramで見る
イアン・ボスウェルは2013年から2017年までTeam SKYに在籍。2019年にTeam Katusha Alpecinで走っていたが、翌年からWahooグラベルチームに在籍している。
イアン・ボズウェルによれば、ブラッドリー・ウィギンス、クリス・フルーム、ゲラント・トーマス、エガン・ベルナルを擁し、ツール・ド・フランスを席巻したTeam SKY、INEOS Grenadiersは、成功した数年後、自己改革ができていないという。
現在のINEOS Grenadiersの状況を見て、自分がいた時と比べてどうなの?
非常に強いアイデンティティを持ったイギリスチームだった。彼らは自分たちが何者で、何を望んでいるのかをよく理解していた。
チームとして我々は何者なのか?
彼らは、我々はビッグツールのためのチームであり、ツール・ド・フランスに勝ちたい、という考えに固執した。しかし、今のセレクションを見ると、理論的にそれができる選手がいるのだろうか?
私はそうは思わない。
チームにデメリットがあるということ?
チームは、クラシックやスプリントといった別のルートを取っていない。それを中心にチーム全体を作り上げるような選手が入ってきていない。
ちょっと心配ですね。ここ数年、私と友人関係にあるプロのサイクリストたちは、イネオスで働く代わりに、意図的により少ないお金でJumbo-Vismaと契約したことをすでに認めている。
なぜ? それは内部構造が優勢であるためだ。毎年後退しているように見えるチームを応援するよりも、上昇気流に乗っているチームでレースをしたいと思っている。
INEOS GrenadiersからJumbo-Vismaに移籍した選手と言えば、ディラン・ファンバーレ、ローハン・デニス、ベン・トゥレットなどがいる。
ディラン・ファンバーレは、クラシックでも活躍できる選手だし、グランツールで平坦アシストとして使うのは勿体ない使い方だった。
確かに、ツール・ド・フランスで勝つことがスポンサーにとっては良い宣伝となる。だが、走る選手としてみれば、クラシックや他のレースでも活躍出来てこそ、アシストとしてグランツールを走る意欲もわくだろう。
INEOS Grenadiersは、2024年に向けて放出ばかりで勝てる選手の獲得は出来ていない。再びJumbo-Vismaに勝つ日はくるのだろうか?
コメント