2019ジロ・デ・イタリアのレースリーダーのリチャル・カラパス。
彼は2つのステージで勝利し、マリア・ローザを所有。
エクアドルのカラパスは、昨年までサイクリングファンの間で注目に値するライダーではなかった。しかし、今は違う。エクアドル初のジロ制覇がかかっている。
現在Giroのリーダーについて知っておくべき5つのことを紹介しよう。
エクアドルでのレース
エクアドルはサイクリングの才能では、コロンビアほど有名ではない。
2019ジロ・デ・イタリア出場選手数は
- コロンビア 7人
- エクアドル 3人
エクアドルの人口は約1600万人で、サッカーに夢中になっている国だ。
エクアドルのライダーは、レースの機会を求めてしばしば国境を越えなければならない。
カラパスは地元のアマチュアチームであるPanavial-Courage Carchenseでレースをスタート。彼のアマ時代の大部分はコロンビアでレースしていた。
彼の初期の成功は
- 2013 エクアドルのVuelta a Guatemala (2.2) 新人賞 総合9位
- 2013 Pan American Championships – Road Race U23 優勝
2016年にモビスターに加入したとき、次のように述べている。
エクアドルでは、ワールドツアーレースに参加することは非常に困難です。
私は祖国が大好きです。ですが、悲しいことにサッカーに焦点を当てた国です。そのスポーツを選択した場合にのみ必要とする助けを得るでしょう。
コロンビアをはじめ、アルゼンチンやメキシコ、アメリカでレースをする機会があり、レースの結果が良く、それを最大限に活用することができました。
私は決してあきらめなかった。それがここに来るための鍵でした。
困難な道のりを経て、エクアドル人としてワールドツアーチームに加入出来たのだ。
ヨーロッパへの移行とモビスター
Movistarのチームマネージャはカラパスに加入してもらうために、2016年前半にContinentalのStrongman-Campagnolo Willierに移籍させた。ヨーロッパでのテストをする為だった。
それから彼は7月に研修生としてモビスターに移籍。
高地で生まれたメリット
エクアドルの高地で生まれたカラパス。5月29日で26歳。コロンビアの国境近くのTulcánで生まれた。
Carchi州の首都は海抜2,980mに位置し、ヨーロッパで生まれたライバルと比べるとメリットが沢山ある。生まれながらにして、高地トレーニングをしているようなものでクリス・フルームが南アフリカで育ったのと同じような環境だ。
コロンビアの才能ミゲルアンヘル・ロペス(Astana)も、国の北部にあるペスカの標高2,800mで生まれている。
高度で生まれたことの恩恵は今年のツアーコロンビアで明らかになった。そこではトップ10のうち9人が南アメリカ出身で、カラパスは9位でフニッシュしている。
みんな高地トレーニングをしているようなものだ。
Rnk | Rider | Team |
---|---|---|
1 | LÓPEZ Miguel Ángel | Astana Pro Team |
2 | SOSA Iván Ramiro | Team Sky |
3 | MARTÍNEZ Daniel Felipe | EF Education First |
4 | BERNAL Egan | Team Sky |
5 | QUINTANA Nairo | Movistar Team |
6 | URÁN Rigoberto | EF Education First |
7 | ALAPHILIPPE Julian | Deceuninck – Quick Step |
8 | HENAO Sergio | UAE-Team Emirates |
9 | CARAPAZ Richard | Movistar Team |
10 | CONTRERAS Rodrigo | Astana Pro Team |
凄いメンバーが並んでますね。
2018年の突破口
カラパスにとって躍進したシーズンは、2018年。最初の総合優勝と、最初のGrand Tourステージ勝利を獲得したときに起った。
2017年にMovistarと提携した後、何度か勝利に近づいても結果を得られなかったカラパスは、2018年の前半から調子を上げ始めることに。
最初の一歩は、カラパスがステージ2で初勝利を挙げ、総合で勝利を収めた4月のVuelta a Asturiasで始まった。
1ヵ月後、彼の名前が一躍有名になったのは、ジロ・デ・イタリア第8ステージ
この時にトップクライマーの
- ティボー・ピノ(Groupama-FDJ)
- ダヴィデ・フォルモロ(Bora-Hansgrohe)
- サイモン・イエーツ (Mitchelton-Scott)
らを破り、モンテ ヴェルジネでの難しい上り坂フィニッシュで勝利を収めたのだ。
その勝利は、グランドツアーのステージに勝利した最初のエクアドル人として歴史にしっかりと刻まれた。
最終的に、カラパスは2018Giroで総合4位に入り、その過程で3週間のグランドツアー候補としての地位を確立していった。
迎えた2019年シーズン。ジロ直前のVuelta Asturias Julio Alvarez Mendoで総合優勝。
そして、ジロ・デ・イタリアでは、予想外の上りスプリントでステージ4を獲得。ゴール手前400mからソロアタックでスプリンターのカレブ・ユアン(ロト – サウダル)を破った。もう1つの栄光の瞬間だった。
そして、ニバリとログリッチェの睨み合いのあった第14ステージでカラパスは独走勝利。
クールマイヨールで強烈な勝利を収め、ログリッチェの待っている手からマリアローザを手に入れたのだ。
チームイネオスへの移行は、どうなりますか?
カラパスのMovistarとの契約は今シーズンで終了する。
イタリアの新聞LaGazzetta Dello Sportが報じたように、彼はすでにIneosと契約を結んだかもしれないという噂が広まり始めた。
INEOSは南アメリカの才能を発掘して獲得するのがうまいチーム。
彼は、同国のジョナタン・ナルバエスとコロンビアのエガン・ベルナル。イバン・ソーサの仲間に加わるでしょう。ただ、サラリーはよくなるでしょうが、役割はどうなるんでしょうか?
本当に移籍したら、どうなるのか楽しみですね。
モビスターは、次々と移籍話が出ています。まずは、ミケル・ランダ
そして、ナイロ・キンタナ
カラパスを失うのはチームの損失にならないのでしょうか? アレハンドロ・バルベルデとマルク・ソレルがいるので良いと思っているのでしょうかねえ~。
まずは、カラパスがエクアドル初のグランドツアー優勝を飾れるのか注目です。
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