大学生時代にエベレスト記録をつくりあげた英国のイリ・ガードナー。
英国国内ヒルクライム選手権3回連続優勝、2023年Championnats d’Europe des Grimpeurs優勝など、ヨーロッパでのヒルクライムではナンバーワンと言ってよい。
2020年と2021年に英国のCAMS – Bassoでプロとして走っていたが、現在はアマチュアライダーとしてヒルクライムを楽しんでいる。
獲得したKOMは1万を越えている。プロよりも速い記録が多いのが凄い。
これに北米でも世界でも最も過酷と言われているマウント・ワシントン・オート・ロード・バイシクル・ヒルクライムも加わった。
マウント・ワシントン・オート・ロード・バイシクル・ヒルクライム
The climbing phenom with more than 10,000 QOMs to her name returned to the States to tackle America’s toughest climb https://t.co/X6z7tFh0Wi
— Cycling Weekly (@cyclingweekly) August 18, 2025
イリ・ガードナーは58分7秒でゴール。男子優勝はイアン・ボズウェルがピーター・ステティーナを破って50分18秒で優勝。二人共にもとワールドツアーライダーだ。


この元プロライダーに混じって女子で総合8位に入っているのだから凄い。さらに、ジャンニ・ロンゴの58分14秒のコースレコードも更新。
ジャンニ・ロンゴは、世界ロード6度、世界TTを4度、アトランタ五輪金メダリストでキャリア182勝もしている。
このワシントン山が何故過酷なのかと言うと1934年にハリケーン以外では世界最速の突風370kmが記録されていること。毎年110日以上は台風を越える風が吹いている。
2004年1月16日には、気温も風速を加味する体感温度ではマイナス102.59℃を記録している。
参照 Wikipedia
とにかく、異常なまでに気象が変わりやすい場所なのだ。幸いレースの日には雪もなく気温も10℃くらいで快適だった。昔は砂利道だったけど近年舗装されている。最大勾配は22%。
イリ・ガードナーのコメント
早起きしてストレスの多い朝を過ごした後、スタートの号砲が鳴ったときはホッとした。スタートラインでの待ち時間と緊張で足がガクガクした。すぐにバラバラになり、自分のリズムに落ち着いた。
最後の数百メートルは本当に素晴らしくて、歓声に後押しされながら、予想以上に急な最後の悪名高いカーブをふらふらと曲がった。
イギリス・ヒルクライム選手権は沿道からの声援が素晴らしいことが多いが、このような長い上り坂の頂上での応援は格別だった。
私がこれまで登ってきたほとんどすべての山よりもハードだ。ヨーロッパでは2桁の勾配が長く続くことはめったにないし、ワシントン山の純粋な休息のなさは、ゾンコランやアングリルと比べるしかない。天候が悪ければ、どれほど困難か想像できる。
様々な要素が絡んでくるので、クライミングの成果を比較するのは難しいけれど、間違いなく上位に入るわ。ヨーロッパとイギリスのヒルクライム・チャンプで走ったときよりも、今回のチャレンジがはるかに満足している。
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