イネオス・グレナディアスのGMであるデイブ・ブレイルズフォードは、2021年のグランツール計画を発表した際に、「レースの楽しさのすべてを再燃させる」ことを目的とした戦略的アプローチを採用すると発表。
今後は「よりレース的なスタイル」を追求していくと説明した。
有言実行で、エトワール・ド・ベセージュでは、第3・4ステージで逃げにメンバーを送り込んだ。そして、第4ステージでは、見事にフィリッポ・ガンナの勝利を獲得している。
攻撃的だったエトワール・ド・ベセージュ
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イネオスのスポーツディレクターのセルヴァイス・クナーヴェン(Servais Knaven)はチームの戦略について次のように語っている。
以前はもう少しコントロールしてレースをしていた。過去には、このようなレースではガンナが最高のタイムトライヤルスペシャリストであるため、リーダーとして参加していたかもしれない。
しかし、ブレイルズフォードが言ったように、プロのレーサーは基本的にレースをしたいと考えており、チャンスを作り、既成のシナリオを覆すことに新たな焦点を当てることで、それを可能にしている。
選手たちは本当に満足しているし、我々も満足している。それが上手くいくのを見るのはよいことだし、私達はレースをしたいバイクレーサーだ。
それは子供の頃、ジュニアの頃、アンダー23の頃に学ぶもの。それは遺伝子の中にある。プロのライダーは皆、多くのレースを経験しており、このような方法でレースをすることで、彼らにとってより多くのチャンスを開くことができる。
制御するのではなく,積極的かつ積極的に行動することで,イネオスが総合優勝を犠牲にした可能性があることも認めている。
しかし、これは時には支払う価値のある代償でもある。
チームは、ミハウ・クフィアトコフスキの総合優勝を狙うならば、ガンナのアタックはなかったかもしれない。通常ならばミハウ・クフィアトコフスキのそばにいてアシストするのが、これまでのチーム戦略だ。
だが、ミハウ・クフィアトコフスキが最終タイムトライヤルで表彰台に臨むことになったとしても、今回のレースは総合的に良い一週間だったと言える。
最初の2日間は逃げ切るチャンスがなかった。第1ステージではミハウを試したが、彼は5位に終わり、第2ステージではイーサン・ヘイターがいたが、彼は残り数kmで転倒してしまった。でも、ここ2日間は最高だったよ。
第3日目のウイニングブレイクではオイルが路面についていたためにコーナーをミスしてしまったことが不運だった。
昨日は素晴らしかった。フィリッポが優勝するとは誰も予想していなかったと思う。彼はとても強い。彼のエンジンはとても大きくて、どんどん良くなっている。それはタイムトライアルでもわかるが、昨年のジロ・デ・イタリアで優勝したステージでもわかる。
第3ステージも、追走のほうが人数が多かったので追いつく可能性のほうが高かった。それはコーナーで落車しそうになったことで不意になってしまったけれど。
もし、タイム差が少ない状態だったら、第4ステージのガンナのアタックはあったのかな?
全てのレースで攻撃的ではない
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イネオスのスポーツディレクターは、この戦術がカレンダー上のすべてのイベントで採用されるわけではないことに注意を促した。
今回のレースでは異例の強さを見せたが、ワールドツアーのイベントではさらに厳しい相手が登場するだろう。
これらのレースではうまくいくこともあるが、パリ~ニースとティレーノでは、フィールドに奥行きがあるので、まったく違うんだ。
また、コースを見る限りでは今シーズン最も難しいレースではないので、ここでは異なる戦術を試すことができ、より多くのライダーに勝利のチャンスを与えることができる。
しかし、パリ~ニースやティレーノで誰かをトップに立たせてしまうと、GCでのチャンスが損なわれてしまう可能性があるので、あまり妥協はしたくないんだ。
妥協しすぎないようにすることが大事なんだ。
と語った。
スポーツディレクターのセルヴァイス・クナーヴェンは、レースキャリアの大半をDeceuninck-QuickStepで過ごしてきた。
彼はチームを長い間、このような日和見主義的なアプローチを採用してきたと指摘したが、ベルギーのチームも時にはそれから手を引かなければならないこともあったと付け加えた。
彼らは何年もこのようなレースをしてきた。しかし、昨年のジロを見てみてください。彼らはジャージを守ってステージを勝ち取ることができなかった。
私が言ったように、バランスを取ることが大事なんだ。そして、私達は今週ここでうまくやったと思う。
さて、イネオスの攻撃的レースはいつまで続くだろう。
総合を守るとなると以前の戦い方になってしまう。レースによって戦術が変わることは理解できるけど、見る側としては攻撃的なレースを続けて貰いたいですね。
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