プリモシュ・ログリッチは、ツール第20ステージ個人タイムトライヤルで5位という結果に終わった。
これについて、アイントホーフェン工科大学のBert Blocken教授は、スキンスーツとヘルメットで1分のタイムロスをしたはずだと言う。
AGUのスキンスーツならば
実は、 Team Jumbo-VismaのアバレルブランドはAUG。上記のインスタグラムの写真のようにスキンスーツを開発していた。
AGUは2019年から Jumbo-Vismaのパートナーであり、2023年まで契約している。
Jumbo-VismaとAGUは、アイントホーフェン工科大学と一緒に最速のスプリントスーツの開発と最速のタイムトライアルスーツの開発を行っている。
風洞実験の繰り返しで、各ライダーに最適なサイズをテスト。
チームのタイムトライアルスペシャリスト全員にオーダーメイドされたスキンスーツが支給されている。
当然、プリモシュ・ログリッチもオーダーメイドのスキンスーツを持っている。
それは、Le Coq Sportifがツール・ド・フランスの公式サブライヤーだからだ。マイヨジョーヌもグリーンジャージもホワイトジャージも全てLe Coq Sportifの製品。
今回タイムトライヤルに先立ち、オーダーメイドでLe Coq Sportifのスキンスーツを着用することになった。
もし、これがAGUの風洞実験で検証されたスキンスーツとヘルメットならば1分は短縮できたはずだとアイントホーフェン工科大学のBert Blocken教授は言うのだ。
AGUの古いスーツと我々が開発した新しいスーツの差は30秒以上ある。ログリッチのタイム損失の半分と言っていい。
ただ、彼の偉大なライバルであるタデイ・ポガチャルは、Le Coq Sportifのタイムトライアルスーツを着て、ユースクラスのリーダーとしてタイムトライアルを終えた。
しかし、あの少年は素晴らしい走りをしていた。
Bert Blocken教授は、ログリッチの使用した新しいLazerのヘルメットについても言及している。
風洞実験では、このヘルメットはスキンスーツと連携してテストされていない。
多分使ったのは、Lazer Volanteだろう。
ただ、プリモシュ・ログリッチはレースで初めて使ったと言っており、普段から使っていた訳ではないようだ。
だから、平地では正常なかぶり方だったが、登りでは頭に入らないような形になってしまったのだろう。
最終的に、プリモシュ・ログリッチはヘルメットについても悪かったとは言っていない。誰の目からみても合ってなかったけれどもスポンサーに対して意見することはない。
まあ、結果論となってしまうが、もしAGUのスキンスーツと風洞実験で連携してテストされたヘルメットを使っていれば、30秒は違っていたかもしれない。
あとは、コンデションが良ければタイム差はもっと縮まっていたはずだ。タラレバだけど。
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