ナセル・ブアニ(Team Arkéa Samsic)はサウジツアーの勝利に続き、フランスのツール・ド・ラ・プロヴァンス第1ステージでも勝利。
けっして、万全のリードアウトで勝利した訳ではなく彼の力のなせるわざだろう。実はゴール直前で女性の道路横切りがあり、集団はギリギリで回避している。
もし、ぶつかっていたら大変なことになっていた。(一番したのハイライトでどうぞ)
ナセル・ブアニは昨年は勝利はなかったが、すでに2勝をあげる活躍を見せている。
ツール・ド・ラ・プロヴァンス
ツール・ド・ア・プロバンスは、南フランス、プロヴァンス地方を舞台にした4日間のステージレース。
今年で5回目の開催となる若いレースだ。第4回の総合優勝者であるゴルカ・イサギレ(Astana Pro Team)。第3回の総合優勝者アレクサンドル・ジュニエ(AG2R La Mondiale)も出場している。
ナセル・ブアニの所属するアルケア・サムシックのメンバーは
ナセル・ブハニのスプリントトレインは、2018年イギリス国内チャンピオンのコナー・スウィフトとマキシム・ブエ33歳。ブラム・ウェルテン21歳が担当する。
4人の逃げか捕まってからの位置取り合戦は熾烈。各チーム共にスプリンターのための要員は少ないので強烈は列車は出来ない。
ナセル・ブハニは、リードアウトをつとめていたコナー・スウィフトとはゴール手前のカーブを曲がる前には、すでにはぐれておりブアニは自力で位置を確保。
ラスト300mでも6番手当たりのかなり厳しい位置取り。そこからヤコブ・マレツコ(CCC Team)とジャコモ・ニッツォーロ(NTT Pro Cycling)を追い抜いたまくりは素晴らしかった。
コティディスでの2年間の悪夢
フランスのメディアでさえ、ナセル・ブハニのことをプロトンのマイクタイソンと呼ぶほど、レース外での騒動も多い男。
自らもボクサー経験があり、将来はプロボクサーになると言っている。
FDJでは、アルノー・デマールに勝ち星で上回っていたのにエーススプリンターの座を奪われ、不満をいだいたブアニはコティディスに移籍。
2016年には、ツール前にホテルで酔っ払いと乱闘騒ぎを起こして、ブアニは相手を殴り拳をケガしてしまう。拳をケガしては、ツールに出場することも出来ない。
2017年のツールでは、第10ステージでクイックステップのファビオ・サバティーニをどついてしまって、罰金と1分のペナルティ。
GMのセドリック・ヴァスールとは性格も合わず、エースの座はクリストフ・ラポルトに奪われてしまいツールにも2年連続で出場出来なかった。
ブアニはGMが変わってからの2年間本当にコティディスが嫌で、2年間、私は悪夢、地獄に住んでいたとさえ語っている。
ナセル・ブアニはアルケア・サムシックに移籍してようやく落ち着いたようだ。次の山岳ステージではキンタナやバルギルのアシストをすると言っており、チームへのアシストを誓っている。
人は信頼されないと強くもなれない。ようやく落ち着いてレースが出来る環境を手に入れた。あとは、ワールドツアーでの勝利とツールでの勝利を目指して戦うだけだ。
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