登場以来、ネットではどうなのかと、話題となっているBianchi Oltre RC。
だが、Bianchi Oltre RCに導入されたAir Deflectorが違法であり、UCI公認のレースイベントでの使用が許可されないことが発覚した。
これはどうしたことなのか?
Air Deflectorが認められない
Bianchiは、ヘッドチューブの両側に「F1にインスパイアされたAir Deflector」と呼ぶものを装備した、Oltre RC Aeroロードバイクを発表して大きな反響を呼び起こした。
Bianchiによると、このディフレクターはヘッドチューブの周りの空気の流れを整えるものだという。
同じくワイルドなReparto Corseの一体型ハンドルバーと相まって、ステムの後ろ、ライダーの脚の前に低圧ゾーンを作り出し、空気抵抗を低減している。
ただ、UCIによると
Bianchi Oltre RC は、いわゆるデフレクターなしで発表され、承認された。したがって、これらのパーツの使用は、UCI 認可のイベント以外でのみ可能です。
Oltre RCをよく見ると、ディフレクターは取り外し可能なようで、ディフレクター自体は違法だが、ディフレクターを取り付けなければ、使用は合法であることがわかる。
UCIは、2019年に空力学的に有利になるような加工をしてはならないというルールを作成している。スキンスーツに1mm以上の突起であるボルテックスジェネレーターを作ってはいけないことになっている。これと同じような理由だ。
Oltre RCの発表でBianchiは2016年発売のオルトレXR4と比較して
- 時速50kmで17.1W節約
- 250wで走行した場合40kmで45秒短縮できると主張
- 市場で最も優れたエアロバイクに対して30%性能が良い
ただ、これらの主張はAir Deflectorを取り付けた状態で販売されるバイクに関するもの。取り外した場合の空力性能に関しては情報がない。
もとより、技術資料は公開されていない。
実際に乗るチームは?
2022年シーズン、Bianchiのバイクに乗る男女のワールドツアーチームはない。
2021年シーズンにTeam BikeExchangeと1年間の契約を結んでいた。だが、Team BikeExchangeはGiantにバイクを2022年から変更している。
Jumbo Vismaとは、2020年シーズン一杯で別れを告げている。
Bianchiがサポートしているチームを調べたけれど、現在はプロチームにも提供していない。どちらにしても、UCI公認レースにはAir Deflectorを装着したままOltre RCでは出走出来ないということだ。
ただ、これだけ話題になればBianchiとしても宣伝としては成功かもしれない。
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