無線もなく、スタートは89人と少ない。序盤から絞られると、どこから決勝が始まるのかわからないカオスなレースとなりそう。
過去の金メダリスト
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2021 リチャル・カラパス
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2016 グレッグ・ファンアーヴェルマート
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2012 アレクサンドル・ヴィノクロフ
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2008 サムエル・サンチェス
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2004 パオロ・ベッティーニ
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2000 ヤン・ウルリッヒ
パリ~パリ 272.1km

コースマップ photo ioc
エッフェル塔近くのトロカデロ地区でスタート。セーヌ川沿いでニュートラルスタート。
パリでオフィシャルスタートとなり、主に市の南西を巡る約200kmの周回コースが待ち受けている。
今回のコースはロンド・ファン・フラーンデレンのコースと比較されている。
- ロンド・ファン・フラーンデレン 270.8km 獲得標高 2,172m
- オリンピックロード 272.1km 獲得標高 2,825m
ロンドより登りが長く、しかも季節は真夏。条件的には非常に厳しい。最後の周回コースに待ち受けているモンマルトルの登りは石畳。
試走では、市内のスピード制限がかけられ時速30km/h以下での走行となった。1時間半かけていく意味がないので、マチュー・ファンデルプールは郊外のホテル近くでロードトレをしたほど。
モンマルトルの登りは、1.1kmしかないので、ここだけが決戦の場となるということはない。どこで、アタックがかかるのかはわからない。

コースプロフィール photo ioc
- Côte des Gardes (2.4 km・5.1%)
- Côte de Saint-Germain-en-Laye (0.8 km・5.9%)
- Côte des Mesnuls (0.8 km・7.2%)
- Côte de Port-Royal (0.9 km・5.1%)
- サンリス峠 (1.7 km・4.6%)
- エルブヴィリエ峠 (0.9 km・5.5%)
- サン・レミ・レ・シュヴルーズ峠 (1.4 km・5.1%)
- シャトーフォール峠 (0.9 km・5.1%)
- ビエーブル峠 (1.4 km・5.5%)
- パヴェ・デ・ギャルド (1.5 km・4.4%)
- 石畳 モンマルトルビュート (1.4 km)
- モンマルトルビュート (1.1 km・5.8%)
スタート

Tiz-cycling ストリーミング スクリーンショット以下同様
89人なので本当に少ない。

ベルギー、オランダ勢は先頭に。

スタートではサガンが前にきてスタートのために棒を持ってロードレースの幕開けを行った。他の競技でも見られる光景だ。

ワウト・ファンアールトのコメント
現時点では最高のワウトです、はい。転倒がなかったらどれだけ調子が良かったかを予測するのは難しい。しかし、私は良い進歩を遂げ、大きな自信を得ることができた。私は野心と自信をもってスタートする。

本当に少ない。

ニュートラルスタート。ドイツのニルス・ポリッツとオーストラリアのベン・オコナーが最後尾。

オフィシャルスタート。

3人が0kmアタックをきめた!

さらに2人がジョイン。これで最初の逃げが完成。まあ、サーキットまで200kmあるからね。
- チャールズ・カギム (ウガンダ)
- エリック・マニザバヨ (ルワンダ)
- クリストファー・ルージェ・ラガーヌ(モーリシャス)
- タナカーン・チャイヤソンバット(タイ)
- エド・ドミー(モロッコ)

新城幸也は最後尾に。一人なので生き残りが使命だ。

ワウト・ファンアールトは集団復帰中。

デンマークのミッケル・ビョーグとミケル・モルコフが集団をけん引。

残り216.6kmで5分58秒差に。最大7分30秒から縮まってきた。

あれっ、どこも引かなくなったので、残り200kmで9分44秒差に。これは夜までにつくのか。

マチュー・ファンデルプールは、ライバルのレムコ・エヴェネプールの脚をチェックしている(笑)。
Côte des Mesnuls (0.8 km・7.2%)

あらあら、さらにタイム差は広がって11分37秒差に。先頭は4人となっている。
- チャールズ・カギム (ウガンダ)
- エリック・マニザバヨ (ルワンダ)
- クリストファー・ルージェ・ラガーヌ(モーリシャス)
- タナカーン・チャイヤソンバット(タイ)

最後尾はマチュー・ファンデルプール。あんまり後ろにいると、よくないと思うけど。

英国のジョシュア・ターリングがパンクでバイクチェンジ。英国のメンバーは
- トム・ピドコック INEOS Grenadiers
- ジョシュア・ターリング INEOS Grenadiers
- ステューブン・ウィリアムズ Israel – Premier Tech
- フレッド・ライト Bahrain Victorious

ベルギーのティシュ・ベノート、デンマークのミッケル・ビョーグ、オランダのダン・フールが集団を引き出す。
ティシュ・ベノートのコメント
我々に4人のライダーがいるという事実は、いくつかの点で有利になる可能性がある。言うまでもなく、レースに参加している他のすべての国は、ベルギー人が参加するならコントロールするすべきだと言うだろう。
しかし、それは私たちにとって明らかではない。そして問題は、スタートでどうレースするかだ。本当に強いライダーが出場するなら、我々もそこに行かなければならない。そうすれば、私たちはその後ろを運転したくないはずだ。

ジュリアン・アラフリップのコメント
気分は良くてやる気も出ている。確かに私は自分がお気に入りだとは思っていない。しかし、いずれにせよ、それは私がどのように配置されているかではない。
私は自分を他の人と比較するのが好きではない。フランスチームのために全力を尽くすために参加している。私たちには、私の心に近い大義があるんだ。

先頭を引くオランダのダン・フールのコメント
難しいスタートになるだろう。最初の数時間は本当に頑張らなければならない。あまり多くないことを願っている。そうすれば、良い状況が得られるからだ。
私にとって、ここにいるのはとても特別なことだ。私たちは先週オリンピック村に行った。そして、他のアスリートたちも見て、それがどれほど大きなイベントであるかを知った。
それは特別なことだ。ツール・ド・フランダースやパリ〜ルーベとは違い、超巨大。それを経験できるのはとてもいいことだよ。

先頭は5人に戻っている。残り142.2kmで、追走と3分51秒差に。

4人が追走している。グレブ・シリツァは切れている。
- エリア・ヴィヴィアーニ イタリア
- ライアン・ミューレン アイルランド
- ゲオルギオス・ブグラス ギリシャ
エリア・ヴィヴィアーニは、モトバイクにタイム差を聞いている。

新城幸也は最後尾付近でヒラヒラ。

ようやく、エリア・ヴィヴィアーニのグループが先頭に追い付く。

アレックス・キルシュが落車。ルクセンブルク代表だ。

先頭からルワンダの選手が切れてしまう。続いてモロッコの選手もきれた。

タイの選手もきれる。

先頭から切れた3人が集団にキャッチされる。
サンリス峠 (1.7 km・4.6%)

残り107kmで2分53秒差に。

スロベニアのドメン・ノヴァクが攻撃なのか。

集団の少し前を走っている。
エルブヴィリエ峠 (0.9 km・5.5%)

2分26秒と縮まってきた。
サン・レミ・レ・シュヴルーズ峠 (1.4 km・5.1%)

ギリシャのゲオルギオス・ブグラスがきれたか。普段はBurgos-BHで走っている。

フランスのヴァランタン・マデュアスがアタック。

一旦捕まる。

アイルランドのベン・ヒーリーがアタック。

次々と攻撃がかかりだす。

先頭は、ライアン・ミューレンにエリア・ヴィヴィアーニの二人に。

アレクセイ・ルツェンコがアタックだ。

アレクセイ・ルツェンコにベン・ヒーリーが追従。

二人が少しぶつかってしまう。

ベン・ヒーリーとアレクセイ・ルツェンコが先頭から切れた二人を抜いていく。

先頭の二人は何か会話している。ライアン・ミューレンとしてはベン・ヒーリーをアシストしたいところ。

新城幸也はサポートを呼んでいる。

サポートで補給。

無事に集団復帰。

ベン・ヒーリーとアレクセイ・ルツェンコは、先頭まで45秒差に。

エリア・ヴィヴィアーニが痙攣か。

エリア・ヴィヴィアーニがついに、切れてしまった。
シャトーフォール峠 (0.9 km・5.1%)

先頭はライアン・ミューレン単独に。ベン・ヒーリーを待っている。

さあ、レムコが2番手に。

攻撃はしない。

先頭にベン・ヒーリーが追いついた。

あら~、新城幸也が切れてしまった。

デンマークのマティアス・スケルモースイェンセンがバイク交換。

レムコが先頭でペースを上げている。

ベン・ヒーリーは追いつかれてしまいそう。

ペースが落ちて、新城幸也は戻ってきた。
パヴェ・デ・ギャルド (1.5 km・4.4%)

集団は延ばされる。

先頭から切れたライアン・ミューレンが集団に捕まる。

レムコが先頭に。これはアタックではなくペースを上げているだけのようだ。

27秒差で先頭二人は逃げる。

イタリアのアルベルト・ベッティオルも前に。

ベン・ヒーリーとアレクセイ・ルツェンコは、どこまで逃げれるのか。

ニルス・ポリッツが攻撃。ヴァランタン・マデュアスが後ろについている。

4人が少し前に。カナダのマイケル・ウッズ、英国のフレッド・ライト。

追走は7人に膨らんだ。

残り53.7km。集団はティシュ・ベノートが引き出す。

あっと、デンマークのマッズ・ピーダスンがパンク。
モンマルトルビュート (1.1 km・5.8%)

16秒差で登りだした。

追走は7人。

集団は1分6秒差。

来た~! マチューのアタック!

ワウト・ファンアールトが反応。

二人は一気に引き離した。

ワウト・ファンアールトは前に出ない。

マチューとワウトにジュリアン・アラフリップやマッテオ・ヨルゲルソンが追いついた。

先頭はベン・ヒーリー単独に。

第3集団は5人。
- ワウト・ファンアールト ベルギー
- マチュー・ファンデルプール オランダ
- ジュリアン・アラフリップ フランス
- トムス・スクインシュ ラトビア
- マッテオ・ヨルゲルソン アメリカ

マチュー・ファンデルプールのグループは追いつかれた。後ろから、マッズ・ピーダスン、トム・ピドコックが来ている。

レムコがマチューのグループに追い付いて、すぐにアタック!

レムコが集団から飛びだした。

レムコは追走まで追い付いて先頭を引く。

ベン・ヒーリー単独は続いている。28秒差だ。

レムコは猛烈に引いている。

レムコ一人でひいて、ベン・ヒーリーとの差を縮めていく。

集団はオランダのディラン・ファンバーレが引いている。ニルス・ポリッツを抜いていく。

レムコはベン・ヒーリーを捕まえた。先頭は5人。

ディラン・ファンバーレは、マイケル・ウッズも抜いていく。先頭まで34秒。

先頭のメンバーは
- レムコ・エヴェネプール ベルギー
- ベン・ヒーリー アイルランド
- シュテファン・キュング スイス
- ヴァランタン・マデュアス フランス
- マルコ・ハーラー オーストリア
モンマルトルビュート (1.1 km・5.8%)

ディラン・ファンバーレからマチュー・ファンデルプールが引き出す。

後ろは、ジュリアン・アラフリップ。

後ろからワウト・ファンアールトがきた。

マチューがかまわず引く。

やはりワウトと二人か。

完全に抜け出した。しかし、ワウト・ファンアールトは前に出ることはない。おさえだ。

マチューとワウトは追走に抜かれる。

ソーレン・ヴァーレンショルトが落車。

クリストフ・ラポルトとマッテオ・ヨルゲルソンが前に。

先頭はレムコとヴァランタン・マデュアスの二人に。

レムコは前に出ろよと。

ヴァランタン・マデュアスが先頭交代する。これは、レムコは最後まで行く気だ。

レムコは石畳の登りも問題なく上がっていく。

追走がもう59秒離されている。

残り17.3km。集団まで1分18秒。マチューがアタックしても、ワウトが抑えるのでどうにもならない。

どこでレムコは切り離すのか。

でた~!

あっという間に、ヴァランタン・マデュアスを引き離した。これは歴史に向かっている。

残り13.4km。後ろは、ジャスパー・ストゥイヴェンとワウト・ファンアールトが抑えるので問題ない。

ヴァランタン・マデュアスは、メダル獲得となるか。
モンマルトルビュート (1.1 km・5.8%)

これを越えれば、二つ目の金メダルだ。

レムコは、ベルギーに二つ目の金メダルを捧げる。

メダルをかけての戦いだ。マッテオ・ヨルゲルソンが引く。クリストフ・ラポルトが後ろについている。

レムコは、フランダースもいけるのでは。

ベン・ヒーリーが3位争いに加わる。

残り4.6km。バイクもヘルメットもSpecializedの50周年記念。

あっと、レムコがパンク!

レムコが焦っている。早く早くと。

なんというドラマ。

レムコはカメラマンに何秒あるんだと聞いている。

ちょっと手が痛いと。

さあ、レムコが勝利を確信。

ゴールの前からボーズ。

最後は、ゴールラインで止まって。

さあどうする。
エッフェル塔の前でバンザイだ。

いつものように、電話ポーズ。これは米国のテニス選手、ベンジャミン・トッド・シェルトンの真似だ。

そして、ガチャンと。

レムコ・エヴェネプールは、個人タイムトライヤル、ロードレースの両方を制した初めてのライダーとなった。歴史に残る快挙だ。ベルギーは、グレッグ・ファンアーヴェルマートに続いてオリンピックを制することになった。

2位はフランスのヴァランタン・マデュアス、3位はスプリントでクリストフ・ラポルトが入った。フランスは銀メダル、銅メダル獲得となった。
リザルト

金メダルのレムコ・エヴェネプール
努力のせいで気分が悪くなった。 とても厳しい一日だった。これに勝ってダブルを達成した最初の選手になるのは歴史的だ。
最後にヴァランタン・マデュアスを切り離しましたね。勝利を確信しましたか?
完全に確信することは決してない。彼の足がしぼんでいるのを感じたので、彼を解放できる場所が本当に気に入った。
大きなトラックを走り続けることができる、本物のランナーだ。その瞬間からは、最後まで全力でプッシュするだけだった。
残り4キロでパンクしたのは非常にストレスだった。突然タイヤがパンクしたと感じたので、できるだけ早く交換しなければならなかった。
彼らは車の中ですぐにその準備ができていなかった。幸いなことに、十分な時間があり、すべてがうまくいった。なんて一日だ!

| Rnk | Rider | Team | UCI | Time |
|---|---|---|---|---|
| 1 |
EVENEPOEL Remco
|
Belgium | 900 | 6:19:34 |
| 2 |
MADOUAS Valentin
|
France | 715 | 1:11 |
| 3 |
LAPORTE Christophe
|
France | 600 | 1:16 |
| 4 |
VALTER Attila
|
Hungary | 490 | ,, |
| 5 |
SKUJIŅŠ Toms
|
Latvia | 410 | ,, |
| 6 |
HALLER Marco
|
Austria | 340 | ,, |
| 7 |
KÜNG Stefan
|
Switzerland | 265 | ,, |
| 8 |
TRATNIK Jan
|
Slovenia | 225 | ,, |
| 9 |
JORGENSON Matteo
|
United States | 190 | ,, |
| 10 |
HEALY Ben
|
Ireland | 150 | 1:20 |
| 11 |
ALAPHILIPPE Julian
|
France | 130 | 1:25 |
| 12 |
VAN DER POEL Mathieu
|
Netherlands | 105 | 1:49 |
| 13 |
PIDCOCK Thomas
|
Great Britain | 90 | 1:50 |
| 14 |
VACEK Mathias
|
Czech Republic | 75 | 1:51 |
| 15 |
MATTHEWS Michael
|
Australia | 60 | 2:13 |
| 16 |
HIRSCHI Marc
|
Switzerland | 50 | ,, |
| 17 |
SKJELMOSE Mattias
|
Denmark | 45 | ,, |
| 18 |
ARANBURU Alex
|
Spain | 45 | ,, |
| 19 |
BUITRAGO Santiago
|
Colombia | 45 | 2:15 |
| 20 |
PEDERSEN Mads
|
Denmark | 45 | 2:20 |
| 21 |
STUYVEN Jasper
|
Belgium | 45 | ,, |
| 22 |
AYUSO Juan
|
Spain | 30 | ,, |
| 23 |
BETTIOL Alberto
|
Italy | 30 | ,, |
| 24 |
MCNULTY Brandon
|
United States | 30 | ,, |
| 25 |
MARTÍNEZ Daniel Felipe
|
Colombia | 30 | ,, |
| 26 |
GROßSCHARTNER Felix
|
Austria | 30 | ,, |
| 27 |
STRONG Corbin
|
New Zealand | 30 | 2:57 |
| 28 |
SCHACHMANN Maximilian
|
Germany | 30 | 2:59 |
| 29 |
KUBIŠ Lukáš
|
Slovakia | 30 | 3:42 |
| 30 |
MIHKELS Madis
|
Estonia | 30 | ,, |





コメント
チーム最大4人という中でも描いていたであろうレースプランを完璧に遂行したであろうベルギー。ゴール映像も絵になりましたね~(惜しむらくは、パンクによるバイク交換でスペアバイクだったことか)
完璧すぎるレース展開でしたね。レムコのアタックのタイミングも抜群。ワウトが先頭にいる時に、飛び出したのだから、誰かが追えば追従できるし。カウンターアタックは、わかっていても追えるスピードではなかったし
ゴールの手を広げるシーンはサッカー選手の真似のようでしたね。サポートはもうパンクなんておこるとは思ってなかったのでしょうね。超大慌て。最後にドラマを見せてくれるところも面白い。