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2023 グランプリ・ド・ドナン フランスの石畳のセミクラシックで勝利したのは?

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Photo credit: Lieven SOETE on Visualhunt
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フランスのセミクラシック、グランプリ・ド・ドナン。正式にはGrand Prix de Denain – Porte du Hainaut(1.Pro)

2019年には、ノケレ・コールスで落車して救急車で運ばれたマチュー・ファンデルプールが、数日後にグランプリ・ド・ドナンで勝利している。

 

過去の優勝者は

  • 2022  マキシミリアン・ヴァルシャイド
  • 2019 マチュー・ファンデルプール
  • 2018 ケニー・デハース 引退
  • 2017 アルノー・デマール
  • 2016 ダニエル・マクレー
  • 2015 ナセル・ブアニ
  • 2014 ナセル・ブアニ
  • 2013 アルノー・デマール
  • 2012  HAEDO Juan José 引退
  • 2011  CASPER Jimmy 引退

 

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ドナン~ドナン 194.7km

コースプロフィール photo gpdenain

 

小さな工業都市ドナンの周りの4つの周回コースを通り抜けるコース。

特徴は何と言っても、後半100kmから始まる石畳のセクター。全部で12のセクターがあり、長いものは3,700mにもなる。

最後の石畳からゴールまでは、13kmあり集団の再編成は可能。石畳を生き残ったスプリンターの戦いとなる。

 

  1. Sector 12 Avesnes-les-Aubert à Carnières (2300m)
  2. Sector 11  Quievy à Saint-Python (3700m)
  3. Sector 10 Saint-Python (1500m)
  4. Sector 9 Haussy (900m)
  5. Sector 8 Vertain à Saint-Martin-sur-Écaillon (2300m)
  6. Sector 7 Escarmain à Pont à Pierres (1500m)
  7. Sector 6 Capelle à Ruesnes (1600m)
  8. Sector 5 Verchain-Maugré à Quérénaing (1600m)
  9. Sector 4 Quérénaing a Maing (2400m)
  10. Sector 3 Maing à Monchaux-sur-Écaillon (1600m)
  11. Sector 2 Thiant à Haspres (1700m)
  12. Sector 1 Avesnes-le-Sec (1800m)

 

注目されるライダーは

  •  Cofidis マキシミリアン・ヴァルシャイド
  •  AG2R Citroën Team スタン・デウルフ
  •  Alpecin-Deceuninck ドリース・デポンド
  •  Groupama – FDJ ルイス・アスキー、ブラム・ウェルテン
  •  Intermarché – Circus – Wanty タコ・ファンデルホールン
  •  Jumbo-Visma オラフ・コーイ
  •  Team Arkéa Samsic ダニエル・マクレイ、ユーゴ・オフステテール、デビット・デッカー
  •  Trek – Segafredo エドワード・トゥーンス、エミルス・リエピンス
  •  UAE Team Emirates パスカル・アッカーマン、フアン・モラノ
  •  Lotto Dstny ミラン・メンテン
  •  TotalEnergies エドヴァルド・ボアッソンハーゲン

 

スタート

Tiz-cycling ストリーミング スクリーンショット以下同様

フランスは快晴。スタートだ。

 

8人の逃げ

8人が逃げている。

  1. ポール・ラペイラ AG2R Citroën Team
  2. ルイ・バール Team Arkéa Samsic
  3. ルカ・デ・ミースター Bingoal  WB
  4. ペリー・ベンジャミン Human Powered Health
  5. ジル・デウィルデ Team Flanders – Baloise
  6. GUÉGAN Maël(CIC U Nantes Atlantique)
  7. JARNET Maxime(Go Sport – Roubaix Lille Métropole)
  8. DELACROIX Théo(St Michel – Mavic – Auber93)

 

Sector 12 Avesnes-les-Aubert à Carnières (2300m)

さあ、最初のセクターが始まる。5分あったタイム差は、現在3分43秒に。

 

UAE Team Emirates、Jumbo-Vismaが集団先頭を引く。

 

Sector 11  Quievy à Saint-Python (3700m)

先頭はもっとも長いセクターに。

 

Sector 10 Saint-Python (1500m)

この地方には、風力発電の鉄塔が多くあり、風も強い地帯のようだ。

 

集団後方では小さな接触もあり。

 

これは大きな落車。

  •  トビアス・バイアー (Alpecin-Deceuninck)
  •  マテオ・ベルシュ (TotalEnergies)
  •  マイケル・ヴィング (UAE Team Emirates)

 

Sector 8 Haussy (900m)

タイムは3分19秒に。

 

逃げていたTeam Arkéa Samsicのルイ・バールは集団に吸収された。

 

集団は、先ほどの落車で割れており、人数が減っている。

 

Sector 5 Vertain à Saint-Martin-sur-Écaillon (2300m)

タイムは、3分を切ってきた。

 

集団から二人が少し前にでた。タコ・ファンデルホールンだ。

  1. タコ・ファンデルホールン Intermarché – Circus – Wanty
  2. リュディガー・ゼーリッヒ Lotto-Dstny

 

二人のリードはあまりない。

 

タコ・ファンデルホールンは、後ろから追いつかれて、あ~ダメだというポーズ。

 

Sector 6 Escarmain à Pont à Pierres (1500m)

タイム差は、2分10秒に。

 

残り50kmで集団は繋がった。

 

またも集団で落車。

  • PENHOËT Paul (Groupama – FDJ)

 

すでに12.2kmの石畳をこなしている。

 

集団先頭でペースが上がる。

 

優勝候補のオラフ・コーイは落車に巻き込まれて遅れている。

 

Team Arkéa Samsicのユーゴ・オフステテールは、落車により左のドップ部分が折れたまま走っている。サポートカーが上がってこれない。

 

Sector 6 Capelle à Ruesnes (1600m)

タイム差2分で先頭は逃げ続ける。

 

集団からAG2R Citroën Teamのスタン・デウルフがアタックだ。

 

スタン・デウルフは、先頭まで追いつけるか。あまり、集団から離れていない。カメラが切り替わると集団に戻っていた。

 

割れていた集団を追いつき、オラフ・コーイも集団復帰。

 

Team Arkéa Samsicのユーゴ・オフステテールもバイク交換して集団復帰。

 

Sector 5 Verchain-Maugré à Quérénaing (1600m)

先頭はセクター5に。

 

昨年優勝のCofidisのマキシミリアン・ヴァルシャイドは集団最後尾当たりを走っている。とにかくスプリンターは石畳をこなして、生き残るしかない。

 

Sector 4 Quérénaing a Maing (2400m)

タイム差は1分12秒に。

 

集団が割れている。

 

TotalEnergiesのエドヴァルド・ボアッソンハーゲンを含む数名が抜け出した。

 

あ~、AG2R Citroën Teamのスタン・デウルフがカーブを曲がり切れず道路外に~。肥料の山ならばケガはなさそうだけど。家畜のウンチだと臭くなりそう。

 

エドヴァルド・ボアッソンハーゲンが先頭で走る。

 

エドヴァルド・ボアッソンハーゲンが少し抜け出したが、後ろから数名が追ってくる。

 

Sector 3 Maing à Monchaux-sur-Écaillon (1600m)

8人が抜け出した。

 

先頭まで38秒。

  1. エドヴァルド・ボアッソンハーゲン TotalEnergies
  2. タコ・ファンデルホールン Intermarché – Circus – Wanty
  3. ミッケル・ビョーグ UAE Team Emirates
  4. フアン・モラノ UAE Team Emirates
  5. ティモ・キーリッヒ Alpecin-Deceuninck 
  6. ディビー・クレモント Groupama – FDJ
  7. ティム・ファンダイク Jumbo-Visma
  8. VAHTRA Norman (Go Sport – Roubaix Lille Métropole)

 

あら~、ユーゴ・オフステテールは、今度は右側のドロップの部分が折れている。なんとまあ。

 

先頭は残り23.8kmで24秒まで迫られる。そろそろ追走に捕まる。

 

追走は、20秒まで迫ってきた。

 

メイン集団は58秒差でJumbo-Vismaが先頭を固めて引いている。

 

Sector 2 Thiant à Haspres (1700m)

先頭はセクター2に。まだ、追走はかなり遠くに見える。

 

19.5kmのパヴェをこなしてきた。

 

おっと、後ろの追走がカメラに捕らえられるようになってきた。

 

10秒と迫られたが、メイン集団も23秒と、それほど離れていない。

 

先頭が追いつかれた。

 

メイン集団も後ろに見える。

 

先頭は14人。9秒差しかないので、これは逃げ切れない。

 

逃げ切りたいエドヴァルド・ボアッソンハーゲンは全開で引く。

 

Sector 1 Avesnes-le-Sec (1800m)

集団も最後のセクターに入った。

 

集団で落車。

  •  マティアス・ヴァチェク (Trek – Segafredo)

 

先頭集団から、5人が抜け出した。

  1. エドヴァルド・ボアッソンハーゲン TotalEnergies
  2. ミッケル・ビョーグ UAE Team Emirates
  3. フアン・モラノ UAE Team Emirates
  4. ティモ・キーリッヒ Alpecin-Deceuninck 
  5. ティム・ファンダイク Jumbo-Visma

 

これまで最後尾にいたティム・ファンダイクが前に出てきた。逃げ切りの指示がチームから出たのか。

 

5人の勝負となるのか。

 

元U23世界TT王者を3回制した、ミッケル・ビョーグがフアン・モラノのために全開で引く。

 

残り7.5kmで32秒まで開いた。

 

集団は、Lotto-Dstny、Team Arkéa Samsicが引く。

 

残り4.4kmで26秒差。追走はJumbo-Vismaが引かないので回っていない。

 

追走の足が揃わない。これは逃げ切られる。Groupama – FDJのサムエレ・ワトソンが飛び出す。

 

逃げ切ると、あまり引いていないティム・ファンダイクにもチャンスがある。

 

Groupama – FDJのサムエレ・ワトソンが追ってくるが、先頭まで遠い。

 

残り2kmで12秒差に。

 

ミッケル・ビョーグが全開だ!

 

サムエレ・ワトソンが追うが、8秒から縮まらない。

 

後ろから、ティム・ファンダイクが仕掛けようとしたが、ペダルが外れてスピードダウン。下を見ている。

 

ゴール前で、ミッケル・ビョーグが引き終わる。

 

ミッケル・ビョーグが外れて、4人のスプリントへ。

 

フアン・モラノが先頭に立った。

 

フアン・モラノが先頭でもがく。

 

後ろから、ティム・ファンダイクが迫る。

 

モラノが先頭を譲らない。

 

フアン・モラノはゴール手前10mから勝利を確信してポーズ。

 

モラノがスプリントを余裕で制した!

ミッケル・ビョーグの渾身の引きを見事にいかしたゴールスプリントだった。モラノはUAEツアー第4ステージの勝利に続いて、今シーズン2勝目をマークした。

まあ、この逃げのメンバーではピカ一のスプリント力なので当然なのだけど。

 

フアン・モラノは献身的にアシストしてくれたミッケル・ビョーグに感謝。ミッケル・ビョーグの引きがなければ、この逃げは捕まっていたはず。それは逃げていたメンバーもわかっているだろう。

最後まで、行けばモラノが勝つのはわかっているけど、逃げを成就させるには協力するしかない。中々面白い最後の展開だった。

 

リザルト

フアン・モラノのコメント(チーム公式より)

今日は素晴らしい脚力だった。特にミッケル・ビョーグは、チームのために自分を犠牲にしてまで、僕を正しいポジションに導いてくれた。

この勝利は、チームメイト、スタッフ、家族みんなのものだ。みんなに感謝している。UAEツアー以来、体調は良く、この調子を最大限に生かしたい。

Rnk Rider Team UCI Time
1
 MOLANO Juan Sebastián
UAE Team Emirates 200 4:37:54
2
 VAN DIJKE Tim
Jumbo-Visma 150 ,,
3
 KIELICH Timo
Alpecin-Deceuninck 125 ,,
4
 BOASSON HAGEN Edvald
TotalEnergies 100 ,,
5
 BJERG Mikkel
UAE Team Emirates 85 0:05
6
 WATSON Samuel
Groupama – FDJ 70 0:09
7
 MENTEN Milan
Lotto Dstny 60 0:12
8
 VAN DER HOORN Taco
Intermarché – Circus – Wanty 50 0:14
9
 ACKERMANN Pascal
UAE Team Emirates 40 0:17
10
 LAPEIRA Paul
AG2R Citroën Team 35 ,,
11
 JARNET Maxime
Go Sport – Roubaix Lille Métropole 30 ,,
12
 MCLAY Daniel
Team Arkéa Samsic 25 0:22
13
 SELIG Rüdiger
Lotto Dstny 20 ,,
14
 ASKEY Lewis
Groupama – FDJ 15 ,,
15
 KREDER Wesley
Cofidis 10 ,,
16
 GUÉGAN Maël
CIC U Nantes Atlantique 5 ,,
17
 COLOMBO Filippo
Q36.5 Pro Cycling Team 5 ,,
18
 VAN KEIRSBULCK Guillaume
Bingoal WB 5 ,,
19
 MORIN Emmanuel
CIC U Nantes Atlantique 5 ,,
20
 VAN BELLE Loe
Jumbo-Visma 5 ,,
21
 DE WILDE Gilles
Team Flanders – Baloise 5 ,,
22
 VAHTRA Norman
Go Sport – Roubaix Lille Métropole 5 ,,
23
 BANASZEK Alan
Human Powered Health 5 ,,
24
 DELACROIX Théo
St Michel – Mavic – Auber93 5 ,,
25
 DELAPLACE Anthony
Team Arkéa Samsic 5 0:28
26
 GAUTHERAT Pierre
AG2R Citroën Team 5 0:51
27
 PAQUOT Tom
Intermarché – Circus – Wanty 5 ,,
28
 SLOCK Liam
Lotto Dstny 5 ,,
29
 ÄRM Rait
Go Sport – Roubaix Lille Métropole 5 ,,
30
 ZUKOWSKY Nickolas
Q36.5 Pro Cycling Team 5 ,,

 

 

コメント

  1. べるげん より:

    デウルフは肥溜め(?)に突っ込み、オフステールは左右両ハンドルを破壊、最終セクターでは選手だけではなくモトまで落車とカオス極まりない最終盤でしたね…。

    あとファンダイク君、付き位置して勝とうとするのは良くないぞ~(コーイのために付き位置&最終盤は展開がカオスすぎてチームカーからの指示がまともに入らない状況だったんでしょうけど)

    • ちゃん より:

      モトバイクの落車は見てなかったです。ファンダイクが付き位置なのは、なんとなく理解できるけど、それでもまあ勝てないだろうなとは思ってました。
      ただ、ゴール前で、早掛けしようとしたら、ペダルが外れたのがまずかった。私もスピードプレイだけど、外れた経験なんてない。プロだとそんなこともあるのかな。
      フアン・モラノは強いのに、パスカル・アッカーマンと一緒に走るとリードアウトとなるので、ちょっと勿体ないかも。

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