2022ツール・ド・ラ・プロヴァンス第3ステージ　クイーンステージを制したのは驚きのクライマー!

ツール・ド・ラ・プロヴァンスの最終日はクイーンステージ。

総合では、ディフェンディグチャンピオンのイバン・ソーサがファン攻撃で落とされている。さらに、リチャル・カラパスはコロナでリタイヤ。

山岳ゴールの争いは、ジュリアン・アラフィリップと、ピエール・ラトゥール、ナイロ・キンタナなどで争われるのでは。

さすがに、フィリッポ・ガンナは昨日は、素晴らしい登りスプリントを見せたけど、この厳しい山岳ではリーダーを守ることは難しい。

 

第3ステージ　マノスク–ルア～モンターニュ・ド・リュール　166.1 km

 

マノスクでスタート。ニュートラル走行でも道路は登り始めている。コースは、フォルカルキエとサンテティエンヌレオルグを経由してリュベロンを横断。

3級山岳コルデブイレは60kmのループを経て2回登る。最後は、標高3,271mにもなるモンターニュ・ド・リュールで決戦。

モンヴァントゥの東に位置しているため、ケールベルクの弟と呼ばれている。下部にはたくさんの緑と森があり、上部は石灰岩のために白色となる。

最初の8kmでは、勾配は5〜7.5％の間で変動し、その後、パーセンテージは7％を下回らず、最大10％のピークを迎える。

パリ〜ニースのフィニッシュポイントとしてすでに2回登場しており、2009年にはアルベルト・コンタドール、2013年にはリッチー・ポートが勝利している。

総合を決める決戦に相応しい場所だ。

 

1. スプリントポイント　フォルカルキエ
2. 3級山岳  コルデブイレ   1.3km・4.2％
3. 3級山岳    Col de la Mort D’Imbert   5.8km・3.9%
4. スプリントポイント　フニッシュライン
5. 1級山岳  モンターニュ・ド・リュール    6.6km・4.8%

 

5人の逃げ

ルーク・ロウとアレクシー・グジャール二人の逃げに3人がジョイン。

アレクシー・グジャールは昨日の逃げが最後に捕まったのが悔しかったんでしょうね。残り89kmで6分25秒差。

1. ルーク・ロウ (INEOS Grenadiers)
2. アレクシー・グジャール (B&B Hotels – KTM)
3. DEBEAUMARCHÉ Nicolas(St Michel – Auber93)
4. ロマン・コロンボー(Team DSM)
5. COUANON Jonathan(Nice Métropole Côte d’Azur)

 

集団はFDJが引いている。

 

3級山岳    Col de la Mort D’Imbert   5.8km・3.9%

緩い勾配の3級山岳を越えていく。

1. アレクシー・グジャール (B&B Hotels – KTM)　2ポイント
2. ロマン・コロンボー(Team DSM)　1ポイント

 

タイム差はわずか2kmで1分ほど縮まる。

 

集団は徐々に追い詰めて、3分28秒までタイム差を縮める。

 

カラパスがいれば、ルーク・ロウが逃げに乗ることもなかっただろう。普通は集団の先頭で引くのが仕事なのだから。

なるだけ逃げて、ガンナを助けないといけない。ガンナをアシスト出来るクライマーもいないし。

 

スプリントポイント　フニッシュライン

スプリントポイントを争うことなく先頭は通過。

1. DEBEAUMARCHÉ Nicolas(St Michel – Auber93)　5ポイント・3秒
   
2. ロマン・コロンボー(Team DSM)　3ポイント・2秒
3. ルーク・ロウ (INEOS Grenadiers)　1ポイント・1秒

 

昨日も逃げていたアレクシー・グジャールは、敢闘賞ゼッケンをつけたまま先頭から切れていく。

 

アスタナも先頭牽引に加わる。残り23.9kmでタイム差は2分4秒に。

 

アレクシー・グジャールは、集団に吸収されていく。2日連続で良く逃げた。

 

ピエール・ラトゥールのためにTotalEnergiesが集団先頭に。

 

TotalEnergiesが中切れを起こすほどのスピードで下りを飛ばしたために、タイム差は1分に縮まる。

 

1級山岳  モンターニュ・ド・リュール    6.6km・4.8%

FDJ先頭で最後の山岳に入る。

 

先頭は二人に。

1. DEBEAUMARCHÉ Nicolas(St Michel – Auber93)
2. ロマン・コロンボー(Team DSM)

 

ジュリアン・アラフィリップはアシストに囲まれて登るが、ガンナはアシストなしで集団後方。

 

ルーク・ロウが集団に捕まる。ここまでだ。

 

先頭二人は42秒差まで迫られる。

 

先頭はロマン・コロンボー(Team DSM)単独に。

 

ブルーノ・アルミライルがずっと先頭を引き続ける。

 

TotalEnergiesに先頭が変わる。

 

18秒差で後方に集団が見えてきた。

 

ガンナはアシストなしで、どこまで粘れるか?

 

ロマン・コロンボーは、後ろに迫られる。

 

ロマン・コロンボー(Team DSM)は吸収された。

 

ここでナイロ・キンタナがアタック!

 

ジュリアン・アラフィリップが追従する。

 

キンタナにジュリアンが張り付く。

 

後方からイバン・ソーサとトレックのアマヌエル・ゲフレイグザブハイアーが追走。

 

ナイロ・キンタナのスパートにジュリアン・アラフィリップはついていけない。

 

イバン・ソーサがジュリアン・アラフィリップを追う。

 

ナイロ・キンタナは総合10位で32秒遅れだ。あと14秒でバーチャルリーダーとなる。

 

ジュリアン・アラフィリップは、イバン・ソーサに追いつかれる。

 

あ～、ジュリアン・アラフィリップは、イバン・ソーサにもついていけない。ここで粘らないと総合トップから滑り落ちてしまう。

 

再加速するが、イバン・ソーサに追いつかず。完全にクラックしてしまう。

 

後続がジュリアン・アラフィリップに追いつく。

 

ジュリアン・アラフィリップは、なんとか後続に張り付く。

 

ジュリアン・アラフィリップは、後方グリープ最後尾に。

 

ここでは、ジュリアンは、若いイラン・ファンワイルダーにアシストして貰う。

 

強いナイロ・キンタナが帰ってきた。昨年の交通事故で両ひざを手術して精彩を欠いていたが、完全復活だ。

 

イラン・ファンワイルダーの引きに、ジュリアン・アラフィリップは、ついていけない。

 

ナイロ・キンタナの飛ぶように走る姿がまた見れるとは～。

最終日のクイーンステージで逆転をするとは、素晴らしい。アシストもまだ二人いたのに、調子良いからアタックしたのだろう。

残り4.4kmの距離から、2位に対して37秒ものタイム差をつけるとは凄いパワー。これは、今年の山岳でキンタナの強い走りが見られることだろう。

これでアルケア・サムシックは今シーズンの1勝目となった。

 

イバン・ソーサは追走につかまる。

 

2位には、イバン・ソーサを捕まえたトレックのマティアス・スケルモースが入る。21歳だ。

3位はマッティオ・ヨルゲンソン。いずれも若い選手ばかり。時代は変わりつつある。だが、これはイラン・ファンワイルダーの引きがあったからだ。

クイックステップは良い選手が育っている。

 

ジュリアン・アラフィリップは、100%の状態でレースに出場していた訳ではない。それでも総合2位となったのは逆に素晴らしいことだ。

徐々に調子を上げていくはずだ。

 

ジュリアンはゴール後のインタビューで

私にぴったりの登山だ。均一な上昇で、スピードもかなり速かった。キンタナをフォローするのを間違えたと思う。自分のペースを選んで、最後の1キロを待つべきだった。しかし、ええ…私はそれを楽しんだ。

正直なところ、ここまで来るとは思っていなかった。私はこのように続けなければならない。より大きな目標は数週間後に続く。満足している。

 

 

リザルト

第3ステージ　リザルト

リザルトは修正。フィリッポ・ガンナが失格となってしまったため。

 

総合

ポイント賞

山岳賞

新人賞