ツール・デ・アルプは、早くも3日間のステージレースの最終日。
第2ステージで、マイケル・ウッズが2秒ほどバウケ・モレマをリードした結果となっている。レース直後は1秒差の表示だったが、訂正されたようだ。申し訳なし。
これで、総合では1秒差でマイケル・ウッズが総合首位に立っている。バウケ・モレマは、この付近の山は知っており、総合順位を変える動きをしたいと言っている。
是非、アタックをかけてレースを面白くして貰いたい。
Stage 3 (Final)»Blausasc›Blausasc(136k)
最終ステージは134kmと距離は短いが、3つの1級山岳が登場する。しかも、平坦となる部分は全くなくアップダウンの連続となる。
総合勢が動きそうなのは、コルデラマドンの最後の1級山岳。11.9kmの登坂距離で平均勾配は7%。ここではイネオスのトレインが形成されそうな雰囲気。
ここを越えてもゴールまでは24kmあるので、タイム差が少なければ追いつくことは可能だろう。さて、誰が先頭で帰ってくるだろうか?
なお、スタート前に、コロナで陽性反応のでたSt Michel – Auber93チームは全員がDNSとなっている。
逃げは16人
逃げは、最初は4人だったが、結局2回目の1級山岳を越える前には16人となっている。
リーダーのマイケル・ウッズを守るためにISNが先頭を固めて走る。これはアシストが丸裸になりそうだ。
すでにバーチャルリーダーは奪われているので、相当頑張らないといけない。
Groupama – FDJは先頭集団に4人乗っており凄く有利だ。
総合タイムの良い順に
- ルディ・モラール (Groupama – FDJ) +0:10
- ヴァランタン・マデュアス (Groupama – FDJ) +0:13
- ジャンルーカ・ブランビッラ (Trek – Segafredo) +0:14
- サイモン・クラーク (EF Education – Nippo) +0:14
- ジュリアン・エル・ファレ(EF Education – Nippo) +0:25
- アレクシー・ヴィエルモ(Team Total Direct Energie) +0:27
- テイオ・ゲイガンハート(INEOS Grenadiers) +0:27
- ダビ・デラクルス(UAE-Team Emirates) +0:36
このままいくと、総合が完全にひっくり返ってしまう。
集団は、まだISNに追走を任せている。このままだと、マイケル・ウッズの総合は完全になくなる。
残り、38kmで2分38秒のタイム差なので、少しやばくないかな。
FDJの強烈な引きに、逃げ集団は人数を減らしていく。これは後ろについている足のあるライダーは結構有利だ。
おっと、まずはテイオ・ゲイガンハートが様子見のアタックをかける。
テイオ・ゲイガンハートは、すぐに戻った。この集団で逃げ切りをしたいのだろう。また、どこかでアタックをかけるのは間違いない。
いよいよ、絞られてきた。6人となっているが、まだFDJは3人いる。最後の1級山岳頂上ままで後3キロ。
後ろは、1分50秒まで迫っており、そろそろアタックの時間か?
先頭集団から、ヴァランタン・マデュアスがアタックをかける。これは逃げ切りを狙っている。
ジャンルーカ・ブランビッラ(Trek – Segafredo)が追いついた。後ろからテイオ・ゲイガンハートが来ているが追いつくか?
ジャンルーカ・ブランビッラは、テイオ・ゲイガンハートに追いつかせないように何度もダンシングしてペースアップする。
後方では、ダリル・インピー、ダン・マーティンのアシストを受けていたマイケル・ウッズがアタック。一気に前を追う。バウケ・モレマはちぎれてしまった。
後方は、ナイロ・キンタナ、ヤコブ・フルサン、ダディ・ゴデュが追っている。モレマも追いつきそうだ。先頭まで、50秒あるが追いつくのか?
後続は、テイオ・ゲイガンハートに、ゴルカ・イサギレとルディ・モラールが追いついてきた。前とは10秒差までに迫ってきた。
メインの総合勢はアシストが誰もいないので、逆にタイム差が開いている。マイケル・ウッズが一人で引くしかないので、これは追いつきそうもない。
最後尾はベン・オコナー(AG2R)。後ろから追いついてきた。
が
追走するテイオ・ゲイガンハートを、ルディ・モラールはピッタリマークする。前にチームメイトがいるから、前を引く必要がない。
マイケル・ウッズは最後の登りで再びアタックをかけ単独で前を追う。だが、後ろも強力なので追いつかれるだろう。
先頭では、ジャンルーカ・ブランビッラがアタックをかけた。ヴァランタン・マデュアスは腰が上がらない。これは勝負あったか?
メイン集団は、2位グループから落ちたゴルカ・イサギレがヤコブ・フルサンのために最後の引きを見せる。
ナイロ・キンタナがアタックをかけたところで、ベン・オコナーがカウンターアタックをかけて抜け出す。
2位グループとは、38秒離れた。FDJは有利な体制から今度は追う立場に。テイオ・ゲイガンハートはどこかでアタックをかけるだろう。
先頭のジャンルーカ・ブランビッラはまだ、禁止でないスーパータックで逃げまくる。やっぱり、これだよねえ~。
2番手で追っていた、ヴァランタン・マデュアスが落車してしまう。これは勿体ない。
テイオ・ゲイガンハートがアタックだ。後ろは、追いついてきたベン・オコナーもいる。
ジャンルーカ・ブランビッラは、13秒のタイム差で逃げ切った!
素晴らしいアタックだった。これで総合優勝も決めてしまう。実に2016年のブエルタ以来のステージ優勝となった。
2位には、スプリントでテイオ・ゲイガンハートが入っている。後ろの総合勢も相当追い込んで、最後は18秒まで詰めてきたが、マイケル・ウッズはおしくも5秒差で総合優勝の夢が消えてしまった。
追走で、ダリル・インピー、ダン・マーティンと使ってしまい、丸裸になるのが早かった。
だが、これは仕方のないことだ。前に逃げを乗せているチームが引く訳にはいかないので仕方がない。
逆に、Trek – Segafredoとしては表彰台の1位と3位を獲得するという最高の結果となっている。
リザルト
第3ステージリザルト
Rnk | Rider | Team | UCI | Pnt | Time |
---|---|---|---|---|---|
1 | BRAMBILLA Gianluca | Trek – Segafredo | 14 | 20 | 3:43:32 |
2 | GEOGHEGAN HART Tao | INEOS Grenadiers | 5 | 12 | 0:13 |
3 | O’CONNOR Ben | AG2R Citroën Team | 3 | 7 | ,, |
4 | MOLARD Rudy | Groupama – FDJ | 5 | ,, | |
5 | MADOUAS Valentin | Groupama – FDJ | 4 | ,, | |
6 | FUGLSANG Jakob | Astana – Premier Tech | 3 | 0:18 | |
7 | GAUDU David | Groupama – FDJ | 2 | ,, | |
8 | MOLLEMA Bauke | Trek – Segafredo | 1 | ,, | |
9 | QUINTANA Nairo | Team Arkéa Samsic | ,, | ||
10 | WOODS Michael | Israel Start-Up Nation | ,, |
総合
Rnk | Rider | Team | UCI | Pnt | Time |
---|---|---|---|---|---|
1 | BRAMBILLA Gianluca | Trek – Segafredo | 125 | 100 | 12:51:00 |
2 | WOODS Michael | Israel Start-Up Nation | 85 | 70 | 0:05 |
3 | MOLLEMA Bauke | Trek – Segafredo | 70 | 50 | 0:06 |
4 | MOLARD Rudy | Groupama – FDJ | 60 | 36 | 0:09 |
5 | GAUDU David | Groupama – FDJ | 50 | 28 | 0:11 |
6 | O’CONNOR Ben | AG2R Citroën Team | 40 | 24 | ,, |
7 | MADOUAS Valentin | Groupama – FDJ | 35 | 20 | 0:13 |
8 | FUGLSANG Jakob | Astana – Premier Tech | 30 | 18 | 0:18 |
9 | QUINTANA Nairo | Team Arkéa Samsic | 25 | 16 | ,, |
10 | GEOGHEGAN HART Tao | INEOS Grenadiers | 20 | 14 | 0:26 |
ポイント賞
Rnk | Prev | ▼▲ | Rider | Team | Points |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | – | MOLLEMA Bauke | Trek – Segafredo | 53 |
2 | 2 | – | WOODS Michael | Israel Start-Up Nation | 45 |
3 | 5 | ▲2 | MOLARD Rudy | Groupama – FDJ | 33 |
4 | 3 | ▼1 | GAUDU David | Groupama – FDJ | 29 |
5 | 7 | ▲2 | MADOUAS Valentin | Groupama – FDJ | 28 |
6 | ▼6 | BRAMBILLA Gianluca | Trek – Segafredo | 25 | |
7 | 15 | ▲8 | O’CONNOR Ben | AG2R Citroën Team | 25 |
8 | ▼8 | GEOGHEGAN HART Tao | INEOS Grenadiers | 20 | |
9 | 4 | ▼5 | VAN AVERMAET Greg | AG2R Citroën Team | 20 |
10 | 6 | ▼4 | HERRADA Jesús | Cofidis, Solutions Crédits | 16 |
ヤングライダー賞
Rnk | Prev | ▼▲ | Rider | Team | Time |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | – | GAUDU David | Groupama – FDJ | 12:51:12 |
2 | 2 | – | MADOUAS Valentin | Groupama – FDJ | 0:01 |
3 | 8 | ▲5 | CHAMPOUSSIN Clément | AG2R Citroën Team | 1:26 |
4 | 11 | ▲7 | STORER Michael | Team DSM | 3:30 |
5 | 3 | ▼2 | SIVAKOV Pavel | INEOS Grenadiers | 3:41 |
6 | 5 | ▼1 | TULETT Ben | Alpecin-Fenix | ,, |
7 | 4 | ▼3 | TEJADA Harold | Astana – Premier Tech | ,, |
8 | 7 | ▼1 | CARR Simon | EF Education – Nippo | 3:54 |
9 | 10 | ▲1 | HUYS Laurens | Bingoal – Wallonie Bruxelles | 10:34 |
10 | 12 | ▲2 | GODON Dorian | AG2R Citroën Team | 11:24 |
ヤングライダー賞は、24歳のダヴィ・ゴデュが獲得。同じくヴァランタン・マデュアスも24歳だ。
山岳賞
Rnk | Prev | ▼▲ | Rider | Team | Points |
---|---|---|---|---|---|
1 | ▼1 | TUSVELD Martijn | Team DSM | 25 | |
2 | ▼2 | MADOUAS Valentin | Groupama – FDJ | 22 | |
3 | ▼3 | MOLARD Rudy | Groupama – FDJ | 20 | |
4 | 1 | ▼3 | GHIRMAY HAILU Biniam | DELKO | 16 |
5 | ▼5 | BRAMBILLA Gianluca | Trek – Segafredo | 15 | |
6 | ▼6 | DE LA CRUZ David | UAE-Team Emirates | 15 | |
7 | 2 | ▼5 | MIFSUD Andrea | Swiss Racing Academy | 14 |
8 | 3 | ▼5 | NEILANDS Krists | Israel Start-Up Nation | 10 |
9 | ▼9 | ARMIRAIL Bruno | Groupama – FDJ | 10 | |
10 | ▼10 | GEOGHEGAN HART Tao | INEOS Grenadiers | 8 |
今回DSMのエースナンバーをつけていた、マーティン・トゥスフェルトが獲得。第3ステージも逃げに乗っていたが、山岳が終わると切れていった。
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