今シーズン最初のワードツアーとなったUAEツアーはスタート前から放送をしてくれた。
砂漠の中のレースなのに、流石はUAEだ。
出場する選手も、一流どころが揃っておりスプリンターもサガンを除いてほぼ一流が揃っているのではないかな。
第1ステージは砂漠の中のフラットコースだけど、スタートから選手は全開で走りだした!
Stage 1»Al Dhafra Castle›Al Mirfa(176k)
アル・ダラフ城をスタートして、ひたすら砂漠の中を走るコース。問題となるのは風だろう。
距離は176kmと長いが、間違いなく集団のスピードは速いはず。
逃げも発生するだろうが、スプリンターチームも黙ってないはずだ。超一流のスプリンターが集結しているので誰が勝つのかわからない展開となるだろう。
最初から全開
スタートして、ニュートラルこそゆっくりと走っていたが、リアルスタートとなるとイネオスが一気に全開で走りだす。
イネオスが4人で先頭を引き始めると一気に一列棒状となる。
フィリッポ・ガンナは手で回せと、指示を出して逃げ集団を牽引する。
なんと最初に出来た集団にはマチュー・ファンデルプールの姿が。シクロクロス世界選手権が終わって3週間で10日しかロードに乗ってないので、このレースではチームのために走ると言っていた。
さすが、スタートダッシュは誰にも負けていない。
最初のグループで確認できたのは、フェルナンド・ガビリア、タデイ・ポガチャル、マチュー・ファン・デルプール、サム・ベネット、カレブ・ユアン、アダム・イェーツ、フィリッポ・ガンナ、ジャコモ・ニッツォーロ、エリア・ヴィヴィアーニなど。
横風のために、隊列が斜めになっている。ファンステージとなりそうだ。
さすがに、危ないと思われたのか後ろ集団が合体して第1集団が馬鹿でかくなる。
さらに、後ろの集団も合体して、ようやく一塊に。後ろで遅れていたグループは、まだ追いついていない。15人ほどだが、前がゆっくりになったので追いつきそうだ。
最初のスタートアタックはあっけなく終わってしまった。砂漠で前が見えるので、何かきっかけがないと逃げも出来ない。
長い休憩
集団は、イーリョ・ケイセ(Deceuninck – Quick Step)がペースを設定してまとめている。これは、しばらくは離脱はないかな。
- ジョアン・アルメイダ
- シェーン・アーチボルト
- マティア・カッタネオ
- ファウスト・マスナダ
- ミケル・モルコフ
5人も前にいる。さすがはウルフパックだ。残り70kmを切って、タイム差は1分30秒から、1分20秒まで縮まってきた。
後ろは、また2つに割れている。横風がかなり強い。
アダム・イェーツはイネオスでただ一人、先頭集団に乗っている。こうなると、後ろの集団のイネオスのメンバーは引かなくなる。
UAEもポガチャルにフェルナンド・ガビリア、ミッケル・ビョーグ、マキシミノアーノ・リケーゼも乗っているので、前で全開で引くほうに賛成だ。
乗り遅れたチームで引いて、追いつくしかないだろう。
クリス・フルームは一番後ろのグループに入っている。残り57kmで2分のタイム差があり、ちょっと厳しくないかな。
すでに、クラシカ・デ・アルメリアで1勝を上げているジャコモ・ニッツォーロは第2集団にいる。人数が多いので追いつく計算だろう。
残り42kmでタイム差は1分10秒ほど。後ろのグループが少し詰めてきている。先頭集団は全開で回している。
2回目のスプリントポイント。クイックステップは人数がいるのでトレインを組んで、ジョアン・アルメイダが2回目のポイントゲット。
2位通過は、タデイ・ポガチャル。
なんと、ここで後ろの集団があきらめたのか、タイム差が一気に広がってきた。これは先頭集団が逃げ切りそうだ。
サム・ベネットも、今日は前のメンバーにまかせてスプリントはお休みだ。残り30kmで2分40秒までタイム差が開いてきた。
こうなると、明日の個人TTの結果で、ジョアン・アルメイダか、タデイ・ポガチャルが総合トップにたちそうだ。
先頭集団には、総合ではアダム・イェーツ、タデイ・ポガチャル、ジョアン・アルメイダが乗っている。早くも総合勢のベスト3がタイムを稼ぎそうだ。表彰台が決まったような気もしないでもない。
クリス・フルームは最終グループでイネオスのダニエル・マルティネスと話をしながら走っている。お仕事は終了のようだ。
第2グループから、ベン・ヘルマンスがアタックをかけて逃げ出す。このままでは総合を完全にあきらめないといけなくなるので。少しでもタイムを稼ぐためだろう。
今回、Israel Start-Up Nationのエースなっているのだから、あきらめないということだ。
マチュー・ファンデルプールは、チームメイトのジャンニ・フェルメールシュのために先頭を回している。
この中のスプリンターでは、フェルナンド・ガビリア、エリア・ヴィヴィアーニがビックスプリンターだ。
ベン・ヘルマンスは結構頑張っている。後ろから逃げ切れると良いのだけど。
エリア・ヴィヴィアーニは、久々の勝利となるだろうか? ただ、ずっと先頭を回しているので足を使っている。フェルナンド・ガビリアや、ジャンニ・フェルメールシュは回していないので、足が残っているばすだ。
これはハンディがあるのでキツイ。
さあ、先頭でウルフパックが仕事を始めた。まずは、ジョアン・アルメイダがアタック!
だが、これは決まらない。ニールソン・ポーレスが後ろのジャンニ・フェルメールシュに引けと怒りのボーズ。
また、ウルフパックが仕掛ける。
今度は、マティア・カッタネオだ。これは決まったか?
ミッケル・ビョーグが追走をかけようとすると、すぐにチェックがはいる。ラスト4kmを切っており、これは追いつかなくなるぞ。
どうか、逃げ切れるか? ラスト2.7kmで11秒だ。こうなると波状攻撃の出来るウルフパックが有利となる。
おっと、フェルナンド・ガビリアが追いついた。
ガビリアが前に出るが、後ろからは迫ってくる。少し、早すぎたか。あと1.3kmもある。
最後は、パンチスプリントになり、ジョアン・アルメイダの後ろからエリア・ヴィヴィアーニがいち早くスプリントをかける。
だが、マチュー・ファンデルプールは軽々とエリア・ヴィヴィアーニをまくってしまう。
最後は、余裕を持ってチュー・ファンデルプールが勝利!
なんと、スタートから全開で逃げまくって、最後まで先頭交代を回して、それでも勝ってしまうなんて~。
しかも、この3週間は10回しかロードバイクに乗ってないというのだから凄い。このレースでロードバイクを練習をすると言うくらいの感じだったのに、走り出したら止まらない感じだ。
まさか、数で上回るウルフパックを相手に勝ってしまうとは。まさに一人でかき回してしまう男だ。
リザルト
第1ステージリザルト
Rnk | Rider | Team | UCI | Pnt | Time |
---|---|---|---|---|---|
1 | VAN DER POEL Mathieu | Alpecin-Fenix | 40 | 35 | 3:45:47 |
2 | DEKKER David | Team Jumbo-Visma | 15 | 20 | ,, |
3 | MØRKØV Michael | Deceuninck – Quick Step | 6 | 12 | ,, |
4 | LIEPIŅŠ Emīls | Trek – Segafredo | 9 | ,, | |
5 | VIVIANI Elia | Cofidis, Solutions Crédits | 7 | ,, | |
6 | POGAČAR Tadej | UAE-Team Emirates | 5 | ,, | |
7 | ROUX Anthony | Groupama – FDJ | 3 | ,, | |
8 | HARPER Chris | Team Jumbo-Visma | 2 | 0:03 | |
9 | ALMEIDA João | Deceuninck – Quick Step | 1 | ,, | |
10 | MASNADA Fausto | Deceuninck – Quick Step | ,, |
マチュー・ファンデルプールは総合でも当然トップに。2位には、ネオプロのデビット・デッカーが入っている。
マチューはレース後のインタビューで
厳しいレースの後、自分のスプリントはどんどん良くなっていることを知っている。スプリントを良い位置から始め、適切なタイミング始めなければならなかった。
ロードシーズンを勝利で始めるのは素晴らしいことだ。
ジャンニ・フェルメールシュは、ウルフパックのアタックをチェックしてくれた。この勝利を全く期待していなかった。
クロスシーズンの後、少し休んでから、チームと一緒に1週間トレーニングした。どうやら私は自分のシクロクロスフォームを砂漠に持ってきたね。
横風は、泥、先頭交代とダッシュはまさにシクロクロスと同じだろう。だが、強度的にはシクロより低いので対応出来たということか。
総合
Rnk | Rider | Team | UCI | Time |
---|---|---|---|---|
1 | VAN DER POEL Mathieu | Alpecin-Fenix | 6 | 3:45:37 |
2 | DEKKER David | Team Jumbo-Visma | 0:04 | |
3 | MØRKØV Michael | Deceuninck – Quick Step | 0:06 | |
4 | ALMEIDA João | Deceuninck – Quick Step | 0:07 | |
5 | POGAČAR Tadej | UAE-Team Emirates | 0:08 | |
6 | LIEPIŅŠ Emīls | Trek – Segafredo | 0:10 | |
7 | VIVIANI Elia | Cofidis, Solutions Crédits | ,, | |
8 | ROUX Anthony | Groupama – FDJ | ,, | |
9 | CARUSO Damiano | Bahrain – Victorious | ,, | |
10 | HARPER Chris | Team Jumbo-Visma | 0:13 |
ポイント賞
Rnk | Rider | Team | Points |
---|---|---|---|
1 | VAN DER POEL Mathieu | Alpecin-Fenix | 20 |
2 | ALMEIDA João | Deceuninck – Quick Step | 18 |
3 | DEKKER David | Team Jumbo-Visma | 16 |
4 | MØRKØV Michael | Deceuninck – Quick Step | 14 |
5 | POGAČAR Tadej | UAE-Team Emirates | 10 |
6 | LIEPIŅŠ Emīls | Trek – Segafredo | 9 |
7 | VIVIANI Elia | Cofidis, Solutions Crédits | 7 |
8 | CATTANEO Mattia | Deceuninck – Quick Step | 6 |
9 | GOLDSTEIN Omer | Israel Start-Up Nation | 5 |
10 | ROUX Anthony | Groupama – FDJ | 4 |
ヤングライダー賞
Rnk | Rider | Team | Time |
---|---|---|---|
1 | DEKKER David | Team Jumbo-Visma | 3:45:41 |
2 | ALMEIDA João | Deceuninck – Quick Step | 0:03 |
3 | POGAČAR Tadej | UAE-Team Emirates | 0:04 |
4 | SKJELMOSE JENSEN Mattias | Trek – Segafredo | 0:12 |
5 | POWLESS Neilson | EF Education – Nippo | ,, |
6 | BJERG Mikkel | UAE-Team Emirates | 1:01 |
7 | GOLDSTEIN Omer | Israel Start-Up Nation | 8:33 |
8 | ROCHAS Rémy | Cofidis, Solutions Crédits | 8:35 |
9 | TIBERI Antonio | Trek – Segafredo | ,, |
10 | VIVIANI Attilio | Cofidis, Solutions Crédits | ,, |
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