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ジロ・デ・イタリア第18ステージ 最後のスプリンターステージを制したライダーは?

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Photo credit: barnyz on VisualHunt
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ようやくスプリンターの出番がやってきたジロ・デ・イタリア。

スプリンターにとっては、厳しい山岳をタイムアウトなしで越えてきて最後の晴れ舞台となる。

ここまでサガンがポイント賞トップ。だが、今日の勝者によってはトップが変わることは十分予想される。

さて、最後のスプリンターステージを制するライダーは誰となるだろう。

 

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第18ステージ ロヴェレート~ストラデッラ 231㎞

第18ステージ photo giroditalia

 

スタートのロヴェレートの街は、イタリア最大の湖であり、オランダ人やベルギー人に人気の休暇先でもあるガルダ湖からすぐ近くにある。

コースは、全くの平地かというと、最後に4つの小さな丘がある。

  1. モントゥベッカリア(4.1%で3.4 km)
  2. 4級山岳カスタナ (3.9%で5.3 km)
  3. チゴニョーラ(7.5%で1.4 km)
  4. カネトパヴェーゼ(5.7%で2.6 km)

スプリンターが越えられないほとではないが、パンチャーが飛び出しそうな丘だ。

問題は、その丘にたどり着くまでのレースの長さ。第3週にして最長の231kmという長い距離。リタイヤが続出しているチームにとってレースをコントロールするのは難しい。

スプリンターによる決着となるのかゴールが注目される。

 

スタート前

photo Tiz-cycling ストリーミングより 以下同様

今日の主役となれるのかサガン。ここまでのポイント獲得数は

  1. サガン 135ポイント
  2. ダヴィテ・チモライ 113ポイント
  3. フェルナンド・ガビリア 110ポイント

最初のスプリントポイントを逃げが奪っていくと、残るのは2回目のスプリントポイントとゴールのみ。

最後のゴールで勝利すれば50ポイント獲得で文句なしで獲得だ。チームは逃げをコントロール出来るだろうか?

 

ポイント賞2位のダヴィテ・チモライ(Israel Start-Up Nation)。

31歳のイタリア人。ここ2年の勝利はない。今回のジロでも2位が2回。3位が1回。果たして勝利することはあるのだろうか?

ゴールで勝てば、マリア・チクラミーノ獲得となる。

 

今日のステージではお休みだろうけど、ダニエル・マルティネスがインタビューに。

走っている時には、眼光の鋭い25歳のコロンビア人だが、しゃべっている時には普通。当たり前か。

昨年の クリテリウム・デュ・ドーフィネを制したライダーは、このジロでは最後の砦として物凄く活躍している。重要な山岳ではトップ10フニッシュを4回。

昨日の第17ステージでも、自由に走っていたらゴールも取れていたかもしれない。彼がいなかったらベルナルのタイム損失は凄かっただろう。

残る2ステージでもベルナルをアシストする。

 

 

今日は快晴。第17ステージ優勝のダン・マーティンも並んでいる。スタートは20℃。第18ステージスタートでの4賞は

  • マリア・ローザ(総合) エガン・ベルナル(Groupama-FDJ)
  • マリア・チクラミーノ(ポイント賞)  サガン(BORA-hansgrohe)
  • マリア・アッズーラ(山岳賞) ジョフリー・ブシャール(AG2R Citroën Team)
  • マリア・ビアンカ(新人賞) アレクサンドル・ウラソフ(Astana-Premier Tech)

今日のステージでマリア・チクラミーノの行方が決定する。サガンはキープできるだろうか?

 

ベルナルは、明日からの山岳ステージ2連戦に向けて休んでおきたいだろう。

なお、昨日のステージで落車したレムコ・エヴェネプールに続いて、ジュリオ・チッコーネも背中や手に打撲傷を負っており、37人目のリタイヤとなっている。

 

アタック合戦

0kmからスタートアタック!

 

 

逃げ屋のドリース・デポンドがアタック!  だが、これ以降アタック合戦が延々と続く。

 

誰かが、飛び出てもすぐに集団に捕まる。勝利のないチームは当然逃げに乗りたい。

昨年のステージは雨のためにコース短縮となったが、結局ヴィクトール・カンペナールツとヨセフ・チェルニーの逃げ切りとなってしまった。

今回距離が長いし、最後に4つの丘があるで逃げていればチャンスはある。誰だって逃げたいに決まっている。

 

レミ・カヴァニャが引く3人の逃げも、小さなギャップを作るけど捕まる。まあ、レミ・カヴァニャなんて危ないライダーは逃がせて貰えないだろう。

 

20km走っても一列棒状のまま。誰がアタックしても決まらない。

 

集団先頭にサガンとフェルナンド・ガビリアが並ぶ場面も。どちらかが逃げに乗ったら追わないといけなくなるから、前方で見張っているのだろう。

 

23人の逃げ

23人の巨大な逃げが出来た。だが、集団も落ち着いてなくて、ドリース・デポンドを中心にアタックがかかり続けている。

逃げが決まりそうなので乗り遅れたライダーが逃げだしている。

 

集団から追走がかかっているが、速く追いつかないと無駄に足を使ってしまいそうだ。

 

サガンは集団先頭に立って逃げださないように見張っている。

 

逃げようとするライダーがいると、サガン自らがチェックにはいる。

 

サガンが追うのを止めろと言っているようだ。これは今日のスプリントはないな。

 

集団はイネオスが引く展開。残り151kmで5分19秒と開いている。BORAも追う気はないようだ。

 

サガンはスロバキアの国旗を振って応援してくれているファンに挨拶しながら走っている。

 

逃げに乗れた23人のライダー。この中から今日のステージ優勝者が出るだろう。

  1. アンドレア・ヴェンドラーメ (AG2R-Citroen)
  2. ジャンニ・フェルメールシュ (Alpecin-Fenix)
  3. シモン・ペラウド (Androni Giocattoli – Sidermec)
  4. アンドリー・ポノマル (Androni Giocattoli – Sidermec)
  5. ナットネル・テスファション (Androni Giocattoli – Sidermec)
  6. サムエーレ・バティステッラ(Astana-Premier Tech)
  7. ゴルカ・イサギレ(Astana-Premier Tech)
  8. フィリッポ・ザナ (Bardiani-CSF-Faizanè)
  9. シモーネ・コンソンニ (Cofidis, Solutions Crédits)
  10. レミ・カヴァニャ (Deceuninck-Quick Step)
  11. アルベルト・ベッティオル (EF Education-Nippo)
  12. フランチェス・コガヴァッツィ(EOLO-Kometa)
  13. リヴィ・サムエレ (EOLO-Kometa)
  14. ウェスレイ・クリーダー (Intermarché-Wanty-Gobert)
  15. パトリック・べヴィン (Israel Start-Up Nation)
  16. ステファノ・オルダーニ (Lotto-Soudal)
  17. ダニオ・カタルド (Team Movistar)
  18. ニコ・デンツ(Team DSM)
  19. ニコラス・ロッシュ(Team DSM)
  20. ニキアス・アルント(Team DSM)
  21. ジャコポ・モスカ (Trek-Segafredo)
  22. マキシミリアーノ・リケーゼ (UAE-Team Emirates)
  23. ディエゴ・ウリッシ(UAE-Team Emirates)

 

逃げ集団は順調にタイム差を広げて、残り117kmでタイム差は10分に。

 

集団は、イネオスの後ろに新城幸也が陣取っている。

 

1回目のスプリントポイント クレモナ

クレモナの町の中のスプリントはポイント前だけダッシュして決着。

  1. ジャンニ・フェルメールシュ Alpecin-Fenix 12ポイント
  2. シモン・ペラウド Androni Giocattoli – Sidermec 8ポイント
  3. リヴィ・サムエレ EOLO-Kometa 6ポイント
  4. ステファノ・オルダーニ Lotto Soudal 5ポイント
  5. ニコラス・ロッシュ Team DSM 4ポイント
  6. シモーネ・コンソンニ Cofidis, Solutions Crédits 3ポイント
  7. マキシミリアーノ・リケーゼ UAE-Team Emirates 2ポイント

 

幸也は、Bahrain Victoriousの最後尾に位置している。違うかな。

 

 

逃げに乗っているディエゴ・ウリッシ。シーズンインは心臓の問題で遅れたが昨日の厳しい登りでも4位に入っており完全に復調している。再び勝利をあげる日も近いだろう。

 

サガンはサポートカーでボトルを補給。中間スプリントもゴールも関係なくなったので、サガンのポイント賞は決定となった。ミラノでゴールすればだけど。

 

ダミアーノ・カルーゾの表彰台が近づいている。残る山岳の2ステージでクラックしなければOKだろう。

第17ステージでは、エガン・ベルナルも苦しんでいるところを見て安心したと言う。誰もが厳しい登りで同じように苦しんであることがわかり、士気が上がったとも。

無理せず自分のペースで乗り切れば人生初の表彰台も夢ではない。

 

なんと逃げに乗っていたアルベルト・ベッティオルがパンクだ。追いつくだろうけど無駄足を使わないといけない。

 

アルベルト・ベッティオルは、各チームのサポートカーを使って復帰。それにしても5cmもない状態でべた付している。

 

今日は頑張っても逃げに乗れなかったドリース・デポンド。初めてのグランツールで逃げ続けた。この後はワンデイレースを中心に走っていく。

 

残り38.6kmでタイム差は15分8秒。幸也はチームの2番目のポジションで乗っている。今日は逃げているメンバー以外はお休みだ。

 

モントゥベッカリア(4.1%で3.4 km)

先頭は最初の登りにはいる。

 

さあ、2人が逃げ切りに向けてアタックをかけた。

 

 

この二人に誰も反応してないが、ここから追走がかかるだろう。この二人の逃げは捕まってしまう。

 

今度はパトリック・べヴィンがアタック!

 

しかし、ここまで来て逃がすはずがない。

 

アルベルト・ベッティオルが追いつき6人が先行する。

  1. ゴルカ・イサギレ(Astana-Premier Tech)
  2. アルベルト・ベッティオル (EF Education-Nippo)
  3. パトリック・べヴィン (Israel Start-Up Nation)
  4. ステファノ・オルダーニ (Lotto-Soudal)
  5. ニコラス・ロッシュ(Team DSM)
  6. ジャコポ・モスカ (Trek-Segafredo)

 

15秒のタイム差を後ろに対してつけた。このまま逃げ切れるのか?

 

ここで後続に追いつかれる。

 

4級山岳カスタナ (3.9%で5.3 km)

 

捕まった所で、レミ・カヴァニャがアタックだ。単独で4級山岳を登り始める。

 

追走は、ニコラス・ロッシュとアルベルト・ベッティオル。だが、二人は後続に捕まる。

 

レミ・カヴァニャは、快調に25秒までタイム差を開いた。さすがクレルモンフェランのTGV。走り出したら止まらない。

そのまま4級山岳をトッブ通過。下りでニコラス・ロッシュが飛び出ている。

 

チゴニョーラ(7.5%で1.4 km)

追走は二つに割れている。牽制していたらレミ・カヴァニャは簡単に逃げ切ってしまう。

 

下りで合体して15人がレミ・カヴァニャを追う。

 

レミ・カヴァニャの課題は登りだ。ここを上手くタイムを失わないで走りたい。すでに35秒リードしている。

 

 

アルベルト・ベッティオルが登りでアタックだ。追走はニコラス・ロッシュ。

 

アルベルト・ベッティオルは12秒差で3つ目の丘を越えていく。しかし、登りで追いつかないとTT得意なレミ・カヴァニャとの追いかけっこは厳しい。

 

カネトパヴェーゼ(5.7%で2.6 km)

下りで、ニコラス・ロッシュが追いついてきた。二人でレミ・カヴァニャを追うことになる。しかし、10秒まで迫っていたタイム差は16秒まで開く。

 

レミ・カヴァニャはラスト9.3km。最後の登りで追いつかれなければ逃げ切れるだろう。

 

だが、アルベルト・ベッティオルから前のレミ・カヴァニャが見えてきた。こうなると力が入る。

 

あ~、アルベルト・ベッティオルが登りで追いついた。レミ・カヴァニャは捕まってしまう。

 

アルベルト・ベッティオルは一気にレミ・カヴァニャを追い抜く。

 

 

しばらくついていたレミ・カヴァニャが切れてしまった~。

 

アルベルト・ベッティオルは単独で下っていく。ゴールまで3.5km。後ろはレミ・カヴァニャを抜いたニコラス・ロッシュが追走しているが20秒のタイム差がある。

 

残り800mだ。

 

アルベルト・ベッティオルは母国イタリア国民の前でゴール。派手なガッツポーズを何回も決めて最長ステージを逃げ切りで勝利した。

2019ロンド・ファン・フラーンデレンを独走勝利した時のように素晴らしい勝利だ。登りでニコラス・ロッシュを振り切ったのが大きかった。

EF Education-Nippoは今大会のジロで初勝利。チームは今シーズンの嬉しい3勝目となった。第17ステージでヒュー・カーシーが山岳で遅れてしまい総合順位を3位から5位に落としたが、これで帳消しと言ってもよいだろう。

この長いステージはスプリンターステージとはならず、逃げ切り勝利でサガンのポイント賞も決定した。サガンはミラノまで走り切ればマリア・チクラミーノを着用できる。

 

こちらはハイライト動画

 

リザルト

第18ステージ リザルト

Rnk Rider Team UCI Pnt Time
1  BETTIOL Alberto EF Education – Nippo 100 80 5:14:43
2  CONSONNI Simone Cofidis, Solutions Crédits 40 50 0:17
3  ROCHE Nicolas Team DSM 20 35 ,,
4  ARNDT Nikias Team DSM 12 25 ,,
5  ULISSI Diego UAE-Team Emirates 4 18 ,,
6  BATTISTELLA Samuele Astana – Premier Tech   15 ,,
7  ZANA Filippo Bardiani-CSF-Faizanè   12 ,,
8  TESFATSION Natnael Androni Giocattoli – Sidermec   10 ,,
9  CAVAGNA Rémi Deceuninck – Quick Step   8 0:24
10  MOSCA Jacopo Trek – Segafredo   6 1:12

新城幸也は35位でゴール。

総合

Rnk Prev ▼▲ Rider Team UCI Time
1 1  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 20 77:10:18
2 2  CARUSO Damiano Bahrain – Victorious   2:21
3 3  YATES Simon Team BikeExchange   3:23
4 4  VLASOV Aleksandr Astana – Premier Tech   6:03
5 5  CARTHY Hugh EF Education – Nippo   6:09
6 6  BARDET Romain Team DSM   6:31
7 7  MARTÍNEZ Daniel Felipe INEOS Grenadiers   7:17
8 8  ALMEIDA João Deceuninck – Quick Step   8:45
9 9  FOSS Tobias Team Jumbo-Visma   9:18
10 11 ▲1  MARTIN Dan Israel Start-Up Nation   13:37

ポイント賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Points
1 1  SAGAN Peter BORA – hansgrohe 135
2 2  CIMOLAI Davide Israel Start-Up Nation 113
3 3  GAVIRIA Fernando UAE-Team Emirates 110
4 4  VIVIANI Elia Cofidis, Solutions Crédits 86
5 5  DE BONDT Dries Alpecin-Fenix 63
6 32 ▲26  CONSONNI Simone Cofidis, Solutions Crédits 60
7 6 ▼1  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 59
8 81 ▲73  BETTIOL Alberto EF Education – Nippo 53
9 15 ▲6  ARNDT Nikias Team DSM 53
10 7 ▼3  AFFINI Edoardo Team Jumbo-Visma 50

山岳賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Points
1 1  BOUCHARD Geoffrey AG2R Citroën Team 180
2 2  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 109
3 3  MARTIN Dan Israel Start-Up Nation 79
4 4  MOLLEMA Bauke Trek – Segafredo 53
5 5  FORTUNATO Lorenzo EOLO-Kometa 52
6 6  CARUSO Damiano Bahrain – Victorious 41
7 7  DE BONDT Dries Alpecin-Fenix 39
8 9 ▲1  ALMEIDA João Deceuninck – Quick Step 30
9 10 ▲1  TRATNIK Jan Bahrain – Victorious 26
10 11 ▲1  BARDET Romain Team DSM 22

ヤングライダー賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Time
1 1  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 77:10:18
2 2  VLASOV Aleksandr Astana – Premier Tech 6:03
3 3  MARTÍNEZ Daniel Felipe INEOS Grenadiers 7:17
4 4  ALMEIDA João Deceuninck – Quick Step 8:45
5 5  FOSS Tobias Team Jumbo-Visma 9:18
6 6  VALTER Attila Groupama – FDJ 35:12
7 7  FORTUNATO Lorenzo EOLO-Kometa 38:31
8 9 ▲1  STORER Michael Team DSM 1:36:47
9 10 ▲1  RUBIO Einer Augusto Movistar Team 1:43:37
10 11 ▲1  COVI Alessandro UAE-Team Emirates 1:46:33

 

 

 

 

 

 

 

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