アメリカで行われたツール・ド・ジラ。男性版ではミゲルアンヘル・ロペスがステージ勝利したことをお知らせしていた。
ただ、ミゲルアンヘル・ロペスは第2ステージの大落車でリタイヤしている。
問題は女性版のツール・ド・ジラでトランスジェンダーのサイクリスト、オースティン・キリップス(Austin Killips)が総合優勝してしまったこと。トランスジェンダーは別に問題ないけど、身体は元男性。
これには、多くのアスリートやファンも疑問を呈している。
UCIは承認
Male bike racer Austin Killips is now first in the @UCI_cycling women’s general classification at @TouroftheGila after today’s stage.
Thank you @UCI_cycling and @usacycling for making it possible for a man to lead a women’s bike race. What a time to be alive!#SaveWomensSports pic.twitter.com/hyiXcpNJGw
— 🚲 (@i_heart__bikes) April 28, 2023
注目度の高い Twitter アカウント「I Heart Bikes」は、上記のツイートを投稿。
「今日は歴史的な日です。男性が初めて @UCI_cycling Women’s @TouroftheGila を獲得しました。これを可能にしてくれた@AmyD_Foundationに感謝します。」
このI Heart Bikesには、トランスジェンダーのサイクリストの活躍が乗っていて、
「先週末にイギリスで開催されたグラベルレース「Dirty Reiver」の女性部門で、男性サイクリストのCara Dixonが優勝しました。
Dixonは、2位に1時間以上の差をつけ、女性総合1位となりました。Dixonは男子では19位だったはずです。」
とも投稿されている。
UCIはテストステロンのレベルが少なくとも1年間、1リットルあたり2.5 ナノモルを下回っていれば、トランスジェンダーの女性の競技会に参加できると言うUCIガイドラインを作成している。
完全に認めているのだけど、こうなると別の問題も出てきそう。
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上記は、2022-2023カスティールクロス・ゾンネベーゲ(Kasteelcross – Zonnebeke)での表彰台の様子。優勝はデニス・ベッセマ、3位にオースティン・キリップスが入っている。
米国のC2クラスのシクロクロスでは優勝もしているので、将来的にトランスジェンダーのサイクリストが女性の大会で優勝してくることもあるということだ。
米国では、このオースティン・キリップスに負けたことで、ハンナ・アレンスマン(Hannah Arensman)がシクロクロスから引退している。米国では25回優勝しているエリートだ。
ハンナ・アレンスマンは、2023米国チーム選考レースで4位。3位と5位は、トランスジェンダーのサイクリストだった。
どんなにハードにトレーニングしても、アンドロゲン化された体の不当な利点を持つ男性に負けなければならないと。
今回のツール・ド・ジラのロードレースの優勝賞金は男女同額で、なんと $35,000(約470万円)。
オースティン・キリップスは、山岳賞にステージ優勝も手にしているので更に獲得賞金は多い。
こうなってくると賞金目当てで参加してくるサイクリストも出てくるかもしれない。トランスジェンダーの枠も設けるなど対策をしたほうが良いのかもしれない。
どちらの言い分もわかる、難しい問題だ。
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