スペインの英雄、ミゲル・インドゥラインにちなんで行われるワンデイレース、グラン・プレミオ・ミゲル・インドゥライン。Gran Premio Miguel Indurain (1.Pro)
ミゲル・インドゥラインは、1991年から1995年にかけてツール・ド・フランス5連覇を達成。1992年・1993年のジロ・デ・イタリア総合優勝、1995世界選手権優勝など、数多くのタイトルを獲得している。
ツールでは、個人TTでタイムを稼いで山岳でキープするという現代流の勝ち方を行っていたライダーだ。ツール6連覇を目前にして、山岳で崩れてしまい翌年に引退している。
レースは、今年で31回目の開催となるが、レースの歴史は1951年にさかのぼる。最初は、バスク・ナバラ山選手権という名前で行われ、コースはスペインの山岳選手権を何度も務めてきた。
1999年以降から現在のレース名、グラン・プレミオ・ミゲル・インドゥラインとなっている。
過去優勝者は
- 2021 アレハンドロ・バルベルデ
- 2019 ジョナタン・イヴェール
- 2018 アレハンドロ・バルベルデ
- 2017 サイモン・イェーツ
- 2016 ヨン・イサギレ
- 2015 VICIOSO Ángel
- 2014 アレハンドロ・バルベルデ
- 2013 ŠPILAK Simon
- 2012 MORENO Daniel
- 2011 SÁNCHEZ Samuel
アレハンドロ・バルベルデは3度も優勝をしているが、今年の参加は残念ながらない。
エステーリャ~エステーリャ 203.2km

コースプロフィール photo clubciclistaestella
スペインのナバーラ州のエステーリャでスタートする。アップダウンの連続で、1級山岳が2箇所。2級山岳が2箇所ある。
勾配自体は最大でも6%程度で距離も長くても4kmと、丘陵コースだ。
しかし、ゴール前には最大16%の厳しい登りがあり、パンチャー有利となるが、総合系のライダーがゴールを落とすことが多いレースでもある。
- スプリントポイント Puente la Reina
- スプリントポイント Villatuerta
- スプリントポイント Arroniz
- 2級山岳 Alto de Eraul
- スプリントポイント Estella-Lizarra
- 1級山岳 Alto Guirguillano
- 2級山岳 Alto de Lezaun
- スプリントポイント Estella-Lizarra
- 2級山岳 Alto de Eraul
注目されるライダーは
- Movistar Team エンリク・マス、ゴルカ・イサギレ
- Astana Qazaqstan Team セバスティアン・エナオ
- BORA – hansgrohe アレクサンドル・ウラソフ、エマヌエル・ブッフマン
- Bahrain – Victorious 新城幸也、ペリョ・ビルバオ、ジーノ・マーダー、ルイスレオン・サンチェス
- Cofidis ヘスス・エラダ、ヨン・イサギレ
- AG2R Citroën Team オレリアン・パレンパントル
- Israel – Premier Tech サイモン・クラーク
- UAE Team Emirates ジョアン・アルメイダ、ラファウ・マイカ、ダヴィデ・フォルモロ、マルク・ヒルシ
- Trek – Segafredo ジャンルーカ・ブランビッラ
- Team Arkéa Samsic ワレン・バルギル
9人の逃げ
最初に6人が逃げていて、後続から3人がジョイン。9人の逃げとなっている。前日に雪が降っており、とても寒く皆厚着。
- ポール・ラペイラ (AG2R Citroën Team)
- オスカル・カペド(Burgos-BH)
- スティーブン・バセット(Human Powered Health)
- ジョン・バレンテクスア(Caja Rural – Seguros RGA)
- イバン・コボ (Equipo Kern Pharma)
- アレックス・マーティン(EOLO-Kometa)
- ミケル・ビスカラ (Euskaltel – Euskadi)
- ラファエル・レイス (Glassdrive Q8 Anicolor)
集団はMovistar Teamが引いている。沿道には雪が残っている。
残り76.9kmでタイム差は3分19秒。あまり変わっていない。
集団は、Movistar Teamが引く展開に変わりない。まだ、タイム差を詰めようという感じも全くない。
逃げグループの、ジョン・バレンテクスア(Caja Rural – Seguros RGA)が服をサポートカーに渡していたら、落車してしまう。
すぐに追いついたけど、2022ブエルタ・ア・アンダルシアで山岳賞を獲得した選手なのにバランスを崩すとは~。
UAE Team Emiratesのダヴィデ・フォルモロは寒いのだろう。黒いウインドブレーカーを着こんだ。
ここは山岳ポイントではないけど、先頭は16%の勾配を登る。ここはゴールに向かう登り。
先頭は一度、ゴールラインを通過する。
残り56.7kmでタイム差は1分42秒と少しずつ縮まる。
集団はUAE Team Emiratesも先頭交代にメンバーを送る。
先頭から、Euskaltel – Euskadiのミケル・ビスカラがアタックをかけている。だが、しばらくすると後続に捕まる。
雪がドンドン降ってきた。これは寒い。
先頭は残り20.8kmで集団に飲み込まれた。
手前の登りで抜け出た、ダヴィデ・フォルモロがマルク・ソレルと共にゴールラインを通過。
二人は、Bahrain Victoriousのペリョ・ビルバオなどに追いつかれる。
Euskaltel – Euskadiのライダーがアタック。
これにAstana Qazaqstan Teamのハビエル・ロモ がジョイン。
- AZPARREN Xabier Mikel (Euskaltel – Euskadi)
- ハビエル・ロモ (Astana Qazaqstan Team)
二人の逃げはあまり続かない。
今度は、アレクサンドル・ウロソフが登りを引き、強力なメンバーが抜け出す。
6人が抜け出した。
- アレクサンドル・ウラソフ BORA – hansgrohe
- ルイスレオン・サンチェス Bahrain Victorious
- ペリョ・ビルバオ Bahrain Victorious
- ゴルカ・イサギレ Movistar Team
- ヴィクトル・ラフェ Cofidis
- ジェフェルソン・セペダエルナンデス Caja Rural – Seguros RGA
残り12.2kmだが逃げ切るのは難しいかも。
残り8.8kmで8秒差とわずかなリード。
残り6.2kmで15秒とタイム差を開く。
だが、残り3.1kmで集団が凄い勢いで追いつめてくる。道路幅が広いので集団有利だ。
先頭は残り2.4kmで集団に飲み込まれてしまう。
それでも、ヴィクトル・ラフェは先頭で最後の登りを上がり始める。
ここで、UAE Team Emiratesのマルク・ヒルシが先頭に立った。
マルク・ヒルシをかわして、今度はTotalEnergiesのピエール・ラトゥールがアタックだ。
ピエール・ラトゥールとマルク・ヒルシが激しく争う。
最大16%となる勾配でマルク・ヒルシがペースをあげまくる。
マルク・ヒルシとピエール・ラトゥールが抜け出した。
残り1.6kmでピエール・ラトゥールが再度、トップに立つ。
ピエール・ラトゥール先頭でゴールに向かってくだる。二人のマッチ勝負となるか?
おっと、モーターバイクが近いぞ。
後ろから、アレクサンドル・ウラソフも追いついてきた。
ピエール・ラトゥールとマルク・ヒルシは完全に追いつかれる。
ここから、AG2R Citroën Teamのクレマン・シャンプッサンが先頭に立ちスビードをあげる。
なんと、モーターバイクにぶつかりそうになり声をあげる。
これは、まさかのスプリントとなりそうだ。
先頭からTotalEnergiesのアレクシー・ヴィエルモがスプリント開始。
これは誰が勝つのか?
アレクシー・ヴィエルモが後ろをみた瞬間に後ろから伸びてきたのは。
なんと、Team Arkéa Samsicのワレン・バルギルだ~!
見ていた時には、左側でスプリントしていたアレクサンドル・ウラソフが勝ったと思ったのだけど、右側でスプリントしたワレン・バルギルが速かった!
ワレン・バルギルは完全なるクライマーかと思っていたけど、スプリントが速かったとは~。
バルギルはティレーノ〜アドリアティコ第5ステージの勝利に続いて、今シーズン2勝目となった。
こんなスプリントで決着がつくとは思ってもみなかった。
リザルト
ワレン・バルギルのコメント
タイトなスプリントだった。私は遅れていたが、スピードはあった。
父がいつも言っていたように、スプリンターは常にスプリントする必要がある。私はクライマースプリンターなので、いつもいくつか残っている。
とても幸せで、チームはとてもうまくやっている。自分自身を救うためにパックにとどまった。あまり勝てないけど、今シーズン2回目の優勝は嬉しいね。
Rnk | Rider | Team | UCI | Time |
---|---|---|---|---|
1 | BARGUIL Warren | Team Arkéa Samsic | 200 | 4:57:49 |
2 | VLASOV Aleksandr | BORA – hansgrohe | 150 | ,, |
3 | CLARKE Simon | Israel – Premier Tech | 125 | ,, |
4 | VUILLERMOZ Alexis | TotalEnergies | 100 | ,, |
5 | VENDRAME Andrea | AG2R Citroën Team | 85 | ,, |
6 | LATOUR Pierre | TotalEnergies | 70 | ,, |
7 | IZAGIRRE Ion | Cofidis | 60 | ,, |
8 | HIRSCHI Marc | UAE Team Emirates | 50 | ,, |
9 | CHAMPOUSSIN Clément | AG2R Citroën Team | 40 | ,, |
10 | IZAGIRRE Gorka | Movistar Team | 35 | ,, |
11 | BILBAO Pello | Bahrain – Victorious | 30 | 0:03 |
12 | CRAS Steff | Lotto Soudal | 25 | ,, |
13 | BARCELÓ Fernando | Caja Rural – Seguros RGA | 20 | 0:06 |
14 | VAN GILS Maxim | Lotto Soudal | 15 | ,, |
15 | ZAMBANINI Edoardo | Bahrain – Victorious | 10 | 0:11 |
16 | ADRIÀ Roger | Equipo Kern Pharma | 5 | 0:14 |
17 | DE BOD Stefan | Astana Qazaqstan Team | 5 | 0:18 |
18 | PARET-PEINTRE Aurélien | AG2R Citroën Team | 5 | 0:20 |
19 | LASTRA Jonathan | Caja Rural – Seguros RGA | 5 | ,, |
20 | ARRIETA Igor | Equipo Kern Pharma | 5 | 0:25 |
新城幸也は3分54秒遅れの85位でゴール。
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