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ジロ・デ・イタリア第11ステージ ミニストラーデビアンケのコースで総合は大シャッフル!

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Photo credit: Frags of Life on Visualhunt
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ジロ・デ・イタリアも第2週に突入。第2週は16ステージまでの6日間と短い。あまりにも第1週が濃密だったからかな。

第11ステージは、ミニストラーデビアンケのコース。合計35.2kmの未舗装のグラベルロードが待っている。

これは、2010年のモンタルチーノステージで登場したグラベルロードの2倍の距離。前回は大雨の中でのレースでライダーは泥だらけ。

このステージで優勝したカデル・エヴァンスはF1カーをラリーに連れていくようなものだとコースについて語っている。エヴァンス自身ワールドクラスのマウンテンの選手だったことも勝利に貢献している。

今回は、乾燥した状態になると予測されているけど、厳しいステージになることは間違いない。

 

トーマス・デヘントはツイッターで以下のような投稿をしている。

明日は、このタイヤを試してみようと(^^;

 

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第11ステージ ペルージア〜モンタルチーノ 162㎞

第11ステージ photo giroditalia

 

ウンブリア地方にあるペルージャから白い砂利道に到着する前に、約40kmのフラットな道をひた走る。ここでのアタック合戦はし烈だろう。

上のコースマップのグレーの部分が未舗装路。第1セクターは下っているのでそれほどでもないだろう。ただ、落車やパンクのリスクは高い。

問題は、第2セクターの3級山岳だ。

 

第2セクター3級山岳 photo giroditalia

 

3級山岳パッソ・デル・ルーム・スベントの前半が厳しい。最大勾配16%が砂利道なのだから、ここで遅れた場合にはかなりのタイム差がつくはずだ。

3級山岳頂上からゴールまでは40km。最後の3級山岳も同じ名前だが、こちらは最後は普通の舗装路となっている。

登りに入る前は5kmほどグラベルロードだが、平坦なので問題ない。

 

3級山岳 3級山岳photo giroditalia

ゴールまで逃げ切るならば、ここの登りでアタックだろう。最大勾配12%を含む9.1%勾配の部分があり厳しい登りだ。

この3級山岳を越えるとゴールまでは3.8km。十分逃げきれる距離となる。

 

ゴールプロフィール photo giroditalia

だが、最後は最大勾配12%となっており、フニッシュでも差がつくことが予想される。誰が最初に飛び込んでくるだろう。

 

スタート前

photo cycling tosay ストリーミングより 以下同様

 

ミニストラーデビアンケのコースで、インタビューされているのはアルベルト・ベッティオル。2020年のストラーデビアンケでは4位にはいっており、今日のステージでも最後まで残ることが予想されている。

 

ミケル・ランダにマテイ・モホリッチまで失ってしまったBahrain Victorious。幸いなことにマテイ・モホリッチは脳震盪も骨折もなく、首も大丈夫ということで一安心。

総合では、ダミアーノ・カルーゾが7位。チームは、全力でカルーゾをアシストすることになるだろう。幸也の姿が今日もみれるかな。

 

今日からサガンがマリア・クチラミーノで登場。楽しみなのはバイクをどこまでカスタマイズしているのか。バーテープとサドルくらいかな。

 

天候は晴れ。気温18℃。ゴール付近は15℃。第11ステージスタートでの4賞は

  • マリア・ローザ(総合) エガン・ベルナル(Groupama-FDJ)
  • マリア・チクラミーノ(ポイント賞)  サガン(BORA-hansgrohe)
  • マリア・アッズーラ(山岳賞) ジョフリー・ブシャール(AG2R Citroën Team)
  • マリア・ビアンカ(新人賞) レムコ・エヴェネプール(Deceuninck-Quick-Step)

 

逃げは11人

ファーストアタックを決めたのは、タコ・ファンデルホールン(Intermarché-Wanty-Gobert)。毎ステージやってくれますね。

 

これにドリース・デポンド(Alpecin-Fenix)が反応。

 

逃げたいメンバーが全開で引いて、あっという間に先頭集団が出来上がった。だが、今日の逃げ切りはどうかな~。

 

集団は横一列で見送りモード。トーマス・デヘントは先頭に。逃げ切れないと思っているのか、チームメイト2人に逃げを任せている。

 

エガン・ベルナルが後方から上がっている。トイレでもないだろうし、なんだったのかな。

 

逃げには、ロットから165.  Roger Kluge(ロジャー・クルーゲ)と168.  Harm Vanhoucke(ハーム・ファンフック)の二人が乗っている。

ロットは3人がすでにリタイヤ。

  • 161. Caleb Ewan(カレブ・ユアン)
  • 162. Jasper De Buyst(ジャスパー・デブイスト)
  • 166.  Tomasz Marczynski(トーマス・マルチンスキー)

カレブ・ユアンは、エディ・メルクスとアクセル・メルクスの親子から、ジロをバカにしていると批判を受けて、かなりショックをうけた様子。

膝が痛いんじゃあ走れないですよね。本人が一番悔しいと言ってますしね。

 

集団は、イネオスが引くけどタイム差は、すでに8分以上となっている。

 

先頭にベルナルがいないと思ったら、また後ろから上がっている。ルイスレオン・サンチェスと一緒だ。

 

サガンのバイクは、何もしてないみたい。ヘルメットのカラーを変えてますね。

 

  

ベルナルのバイクは、一部ピンクに変わっている。

 

逃げ集団は順調にタイム差を広げて、残り107kmで12分まで開いてきた。結構逃げれそうだ。

 

タコ・ファンデルホールン(Intermarché-Wanty-Gobert)が、サポートカーで補給。残り98.5kmでタイム差は13分4秒まで広がっている。

総合に関係ある選手は入っていないので、イネオスもそんなに速いペースで引かない。

 

残り75kmで14分15秒。イネオスは全く追いつこうとしないので、逃げ切りをさせてくれるのかな。

 

第1セクター

先頭はいよいよ白い道に入っていく。砂ぼこりが結構たつ。

 

集団も第1セクターに向けて先頭開始だ。サガンも前に上がっている。

 

先頭は人数が少ないから、砂ぼこりもあまりひどくないかも。でも、集団で走ると後ろは大変なことになりそう。

 

第1セクター前で位置取り争いが激しい。

 

集団が第1セクターに突入だ。

 

後ろは前が見えないのではないかというほどの砂ぼこり。

 

フィリッポ・ガンナがエガン・ベルナルをガンガンに引く。二人は前に飛び出るほどだ。

 

ガンナの引きで中切れだ。後ろにレムコ・エヴェネプールが取り残されている。

 

全然見えないけど、フィリッポ・ガンナはオーバーペースでカーブを曲がり切れなくなる。片足外してなんとかクリアー。それだけ凄いペースで引いている。

 

レムコ・エヴェネプールはやばい。チームメイトに引かれているが、あきらかに遅い。

 

フィリッポ・ガンナの引きで集団は完全に分裂。

 

エガン・ベルナルはサガン、ヴィンチェンツォ・ニバリなどのメンバーでレムコのグループを引き離すことに成功。

 

後続のレムコグループは全開で前を追う。

 

その後、なんとか追いつくことが出来た。

 

第2セクター

先頭は第2セクターにはいる。

 

集団から、ジョージ・ベネット(Team Jumbo-Visma)と、トビアス・フォス(Team Jumbo-Visma)の二人が飛び出る。

これはトビアス・フォスの総合ジャンプアップのためだ。

 

第3セクター

先頭はタコ・ファンデルホールン(Intermarché-Wanty-Gobert)が切れて10人。残り21.8kmで7分9秒のリードがあるので逃げ切りは確実だ。

 

ジョージ・ベネットとトビアス・フォスは捕まる。ジョージ・ベネットは、そのまま集団の前で走る。

 

なんと~、レムコ・エヴェネプールがまたも遅れた~。やはりグラベルロードは得意ではないようだ。

しかも、周りにはアシストがいない。先ほどの追走で使い切ってしまっている。

 

無線で聞いたであうろ、エガン・ベルナルは先頭でベースを上げまくる。これはチャンスだ。

 

イネオスは、ジャンニ・モスコンがいる。これはベルナル有利。すでに30秒のタイム差がついた。

 

 

先頭は、ロットのロジャー・クルーゲが切れて8人となっている。

 

レムコ大ピンチだ。残り13kmで50秒のタイム差がついた。途中で無線も外していた。

 

前からアルメイダが降りてきてくれた。これでタイムが縮まるはずだ。

 

第4セクター

最後の3級山岳を前にして二人が飛び出た。ドリース・デポンド(Alpecin-Fenix)だ。うしろは、アレッサンドロ・コーヴィ(UAE Emirates)。

 

 

集団はモビスターが引く。ベルナルは3番手だ。

 

先頭はマウロ・シュミットが追いついて3人に。

  • 22.  Dries De Bondt(ドリース・デポンド)Alpecin-Fenix
  • 206.  Mauro Schmid(マウロ・シュミッド)Team Qhubeka ASSOS
  • 223.  Alessandro Covi(アレッサンドロ・コーヴィ)UAE Emirates

 

3級山岳

エガン・ベルナルも先頭を引いてペースを上げる。すでにレムコと1分10秒のタイム差となる。

 

レムコは、アルメイダにずっと引いて貰っている。舗装路では前に出るが、グラベルロードでは先頭交代も出来ない。

 

ペリョ・ビルバオがダミアーノ・カルーゾのために集団を引く。

 

登りでベルナルも先頭を引く。少しでもレムコとのタイム差をつけておきたい。

 

ジロ2回の覇者、ヴィンチェンツォ・ニバリが集団から切れてしまう。

 

エマヌエル・ブッフマンがアタックをかけている。これは良いペースだ。現在総合13位の1分47秒遅れ。逃げ切れれば、一気に総合上位だ。

 

先頭はドリース・デポンドが登りで切れて2人に。

  • 206.  Mauro Schmid(マウロ・シュミッド)Team Qhubeka ASSOS
  • 223.  Alessandro Covi(アレッサンドロ・コーヴィ)UAE Emirates

 

ベルナルがアレクサンドル・ウラソフを抜いてアタックだ!

 

先頭二人はラスト1km。

 

エガン・ベルナルは10秒前を行く、エマヌエル・ブッフマンに一気に追いつく。アレクサンドル・ウラソフは後方。

 

先頭二人は、最後の登りを上がる。

 

さあ、先行するのは、マウロ・シュミッド(Team Qhubeka ASSOS)。

 

二人は並んでスプリント!

 

勝ったのはマウロ・シュミッド(Team Qhubeka ASSOS)だ!

スイス出身の21歳。2019スイスU23チャンピオン。2018年Tour of Black Sea (2.2)でも総合2位となっておりオールラウンドに力の発揮できるタイプ。Swiss Racing Academyの出身だ。

本人はトラック競技もしておりTTが得意。しかし、これは快挙と言っても良いだろう。Team Qhubeka ASSOSに貴重な2勝目をプレゼントした。

2週間前にジロに行くように言われたという。第10ステージでは散々だったが、グラベルトレイルが好きなので、ブレイクアウェイに入りたいと思っていたそうだ。

休息日1日で一気に回復してしまうとは、若いっていいな。

 

エガン・ベルナルは最後のスプリントも譲らない。最後まで貪欲にタイムを勝ち取っていく。

 

レムコ・エヴェネプールは、アルメイダに引かれてゴール。26位で帰ってきた。総合でも7位に後退してしまう。ベルナルとのタイム差は2分22秒と開いた。

レムコの弱点がグラベルロードだったとは~。まあ、走ったことがないのでは対処しようもないですよね。

 

こちらはハイライト動画

 

リザルト

※スマホの場合には、横にスワイプして見て下さい

第11ステージ リザルト

Rnk Rider Team UCI Pnt Time
1  SCHMID Mauro Team Qhubeka ASSOS 100 80 4:01:55
2  COVI Alessandro UAE-Team Emirates 40 50 0:01
3  VANHOUCKE Harm Lotto Soudal 20 35 0:26
4  DE BONDT Dries Alpecin-Fenix 12 25 0:41
5  GUGLIELMI Simon Groupama – FDJ 4 18 ,,
6  BATTAGLIN Enrico Bardiani-CSF-Faizanè   15 0:44
7  KLUGE Roger Lotto Soudal   12 1:23
8  GAVAZZI Francesco EOLO-Kometa   10 1:37
9  VAN DER HOORN Taco Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux   8 1:43
10  NAESEN Lawrence AG2R Citroën Team   6 1:59
11  BERNAL Egan INEOS Grenadiers   5 3:09
12  BUCHMANN Emanuel BORA – hansgrohe   4 3:12
13  VLASOV Aleksandr Astana – Premier Tech   3 3:32
14  CARUSO Damiano Bahrain – Victorious   2 3:35
15  YATES Simon Team BikeExchange   1 ,,
16  FOSS Tobias Team Jumbo-Visma     ,,
17  GUERREIRO Ruben EF Education – Nippo     3:39
18  CARTHY Hugh EF Education – Nippo     3:41
19  CICCONE Giulio Trek – Segafredo     4:56
20  BETTIOL Alberto EF Education – Nippo     ,,

総合

Rnk Prev ▼▲ Rider Team UCI Time
1 1  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 20 42:35:21
2 3 ▲1  VLASOV Aleksandr Astana – Premier Tech   0:45
3 7 ▲4  CARUSO Damiano Bahrain – Victorious   1:12
4 6 ▲2  CARTHY Hugh EF Education – Nippo   1:17
5 9 ▲4  YATES Simon Team BikeExchange   1:22
6 15 ▲9  BUCHMANN Emanuel BORA – hansgrohe   1:50
7 2 ▼5  EVENEPOEL Remco Deceuninck – Quick Step   2:22
8 4 ▼4  CICCONE Giulio Trek – Segafredo   2:24
9 18 ▲9  FOSS Tobias Team Jumbo-Visma   2:49
10 11 ▲1  MARTÍNEZ Daniel Felipe INEOS Grenadiers   3:15

総合ベルナル以外、大きく変動。エマヌエル・ブッフマンが一気に6位に入ってきた。

ポイント賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Points
1 1  SAGAN Peter BORA – hansgrohe 108
2 2  GAVIRIA Fernando UAE-Team Emirates 91
3 3  CIMOLAI Davide Israel Start-Up Nation 91
4 5 ▲1  VIVIANI Elia Cofidis, Solutions Crédits 79
5 6 ▲1  NIZZOLO Giacomo Team Qhubeka ASSOS 76
6 16 ▲10  GAVAZZI Francesco EOLO-Kometa 42
7 7  MOSCHETTI Matteo Trek – Segafredo 42
8 8  TAGLIANI Filippo Androni Giocattoli – Sidermec 39
9 9  FIORELLI Filippo Bardiani-CSF-Faizanè 39
10 10  GROENEWEGEN Dylan Team Jumbo-Visma 36

山岳賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Points
1 1  BOUCHARD Geoffrey AG2R Citroën Team 51
2 2  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 48
3 3  MÄDER Gino Bahrain – Victorious 44
4 4  MOLLEMA Bauke Trek – Segafredo 23
5 5  CICCONE Giulio Trek – Segafredo 20
6 6  GOOSSENS Kobe Lotto Soudal 18
7 7  GAVAZZI Francesco EOLO-Kometa 17
8 8  ALBANESE Vincenzo EOLO-Kometa 16
9 9  TAARAMÄE Rein Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux 13
10 10  EVENEPOEL Remco Deceuninck – Quick Step 13

ヤングライダー賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Time
1 1  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 42:35:21
2 3 ▲1  VLASOV Aleksandr Astana – Premier Tech 0:45
3 2 ▼1  EVENEPOEL Remco Deceuninck – Quick Step 2:22
4 6 ▲2  FOSS Tobias Team Jumbo-Visma 2:49
5 5  MARTÍNEZ Daniel Felipe INEOS Grenadiers 3:15
6 4 ▼2  VALTER Attila Groupama – FDJ 3:51
7 8 ▲1  ALMEIDA João Deceuninck – Quick Step 7:04
8 7 ▼1  HINDLEY Jai Team DSM 7:55
9 9  TEJADA Harold Astana – Premier Tech 27:51
10 10  FORTUNATO Lorenzo EOLO-Kometa 27:54

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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