ベルギーのワンデイレース、ドワルス・ドール・ヘット・ハーヘラントは14のセクターのある非常に厳しいコース。
実にコースの4分の1に当たる41kmは未舗装の道路。ほこりに、砂利、石畳の登りと大変だ。
2017年にはマチュー・ファンデルプールが優勝。昨年はチームメイトのジョナス・リカールトが優勝している。
アールショト~ディスト 177km
全長 177 キロのコースうち、14 のストリップにまたがる合計 41kmの未舗装と石畳。上のコースプロフィールのグレーの部分がセクターだ。
これらのうち、グルートブルックストラート(Grootbroekstraat) は 5400 メートルで最長となる。
フィニッシュへの最後の登りは、オールセインツ・マウンテン(Allerheiligenberg) としても知られるディエストの城塞(シタデル)に登ってゴールとなる。
ライダーは、石畳の小道を通ってディエストの村の中心部から出て、急な左カーブで斜面の最も急な部分を上がる。
最後の 700 mは、登っているのでスプリンターには厳しいコースだ。マーク・カヴェンディシュも久しぶりに出場しているが、最後にスプリントに加わるのは難しいだろう。
放送が始まるまで、ジロでも逃げ切ったタコ・ファンデルホールン(Intermarché-Wanty-Gobert)を含む逃げが決まっていたのだけど、捕まってしまう。
これは当分、逃げも決まりそうにない。
集団は第7セクターにはいっている。一列棒状で進むが、最後尾からは耐えきれなくなったライダーがこぼれていく。先頭はTeam DSMが引く。
未舗装から今度は登りだ。ほとんど休むところがないレースだ。
ようやく抜け出したか? イヴ・ランバールトがアタックだ。
イヴ・ランパールトも捕まってしまう。だが、この逃げで集団が大きく割れる。
35人となった集団は第8セクターの石畳を通過する。ここから2周回のローカルラップとなる。
先頭は9人となる。
イヴ・ランバールトが先頭集団に入った所で、マーク・カヴェンディシュとピーター・セリーが試合終了。
先頭8人は24秒のタイム差をつける。
- コナー・スウィフト Team Arkéa Samsic
- イヴ・ランパールト Deceuninck-Quick-Step
- ジョナス・リカールト Alpecin-Fenix
- ダニー・ファンポッペル Intermarché-Wanty-Gobert
- ボーイ・ファンポッペル Intermarché-Wanty-Gobert
- ドリス・ファンステル Team Total Direct Energie
- ラスムス・ティレル Uno-X Pro Cycling Team
- ピート・アレハールト Cofidis, Solutions Crédits
昨年優勝のジョナス・リカールトに、2018英国チャンピオンのコナー・スウィフト。イブ・ランパールトも乗っているので決まりかな。
これはいけない。集団後方でゼネク・スティバルが落車してしまう。
ジャージがボロボロで痛そうだ。ゼネク・スティバルはDNF。
個人的に、コナー・スウィフトを応援。このような厳しいコースに強いライダーだ。
後方からダヴィデ・バッレリーニが3人で追っているけど、タイム差は徐々に開いている。追いつくのは難しい。追いつけばクイック・ステップが有利になる。
残り31.3kmの第10セクターを先頭の8人は進む。集団には1分13秒のタイム差をつけており、追いつかれることはないだろう。
イヴ・ランパールトは最後尾で足を溜めている。どこでアタックをかけるだろうか?
第11セクターの石畳に突入。
さあ、先頭は最後の1周に入る。
ダヴィデ・バッレリーニは、3人の追走からアタックをかけて単独で前の8人を追う。坂の上に小さく見えているけど追いつくのか?
先頭はラスト20kmの第11セクターの未舗装路に入った。
ダヴィデ・バレリーニは、残り16.3kmでメイン集団に吸収されてしまう。
ダヴィデ・バレリーニは、そのまま集団のフタをする。それでも先頭は3人で交代して先頭とのタイム差を詰めてきた。残り14.2kmで34秒。
どうやら先頭は最後の登りゴールで勝負をつけるのかな。次の第13セクターでアタックがなければラスト勝負かも。
第13セクターで、ボーイ・ファンポッペル Intermarché-Wanty-Gobertがアタック!
だが、決まらない。
ボーイ・ファンポッペルは、そのまま先頭を引く。彼はダニー・ファンボッペルの兄で33歳。Trek – Segafredoに2014年から4年間乗っていた。
残りは5.5kmだ。次の登りで誰かがアタックをかけるか?
登りに入った。弟のためにボーイ・ファンポッペルが先頭を引く。ファンボッペル兄弟は揃ってツール・ド・フランスのメンバーにも選ばれる予定だ。
コナー・スウィフトがアタック!
後ろは、ジョナス・リカールト。これで絞られたか?
イヴ・ランパールトが少し遅れた。
だが、この程度の差だったら追いつく距離だ。
後方からイヴ・ランパールトが追いついて7人で勝負となる。先頭を引き続けていたボーイ・ファンポッペルは切れてしまった。
イヴ・ランバールトは後方で足を溜めているぞ。
ラスト1kmを切った。市街地の石畳を登る。
イブ・ランパールトが前に上がってくる。
先頭はラスムス・ティレル(Uno-X Pro Cycling Team)だ。
ラスムス・ティレル は後続を引き離す。
ラスムス・ティレルが先頭で駆け上がった。
後ろは、ダニー・ファンポッペルだが追いつかない。
ラスムス・ティレルが1着でゴールを駆け抜けた~。
ラスムス・ティレルはNTT Pro cyclingから2021年にUno-X Pro Cycling Teamに移籍。2024年まで延長契約を先週結んだ24歳。
今年のル・サミンでもティム・メルリエに続いて2位となっている。ラスムス・ティレルの勝利は2017ノルウェー選手権ロード優勝に続いて2度目だ。
ラスムス・ティレルはインタビューで、「シタデルの石畳でダッシュするのは困難だったが、リードしていると追い抜かれるのは難しい。」
と語っている。更に大きなレースでの優勝も夢見ている。
これだけ厳しいレースで、ダニー・ファンポッペルにイヴ・ランパールトを破っての勝利は称賛に値する。
リザルト
Rnk | Rider | Team | UCI | Pnt | Time |
---|---|---|---|---|---|
1 | TILLER Rasmus | Uno-X Pro Cycling Team | 200 | 125 | 3:58:27 |
2 | VAN POPPEL Danny | Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux | 150 | 85 | 0:01 |
3 | LAMPAERT Yves | Deceuninck – Quick Step | 125 | 60 | 0:02 |
4 | RICKAERT Jonas | Alpecin-Fenix | 100 | 50 | ,, |
5 | ALLEGAERT Piet | Cofidis, Solutions Crédits | 85 | 45 | ,, |
6 | SWIFT Connor | Team Arkéa Samsic | 70 | 40 | 0:05 |
7 | VAN POPPEL Boy | Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux | 60 | 35 | 0:16 |
8 | VAN GESTEL Dries | Team Total Direct Energie | 50 | 30 | 0:47 |
9 | MERLIER Tim | Alpecin-Fenix | 40 | 26 | 0:51 |
10 | HALVORSEN Kristoffer | Uno-X Pro Cycling Team | 35 | 22 | ,, |
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