レースを見ている側には伝わってこないのが、実際に走っているライダーの暑さだ。
気温は35℃を越えており、ゴールの温度計は40℃を示していた。この中で、タディ・ポガチャルは攻撃を仕掛けた。
一時は、逃げ集団まで迫り先頭に合流してしまう。タディ・ポガチャルは、最後まで行くつもりだったのだろうか?
タデイ・ポガチャルの思いは?
タデイ・ポガチャルがアタックをかければ、ヨナス・ヴィンゲゴーはついていくしかない。この動きにより、多くの総合勢は遅れてしまう。
マイヨジョーヌグループは、すぐに先頭に追いついて21名の先頭集団に。
総合で前にいるのは、
- ヨナス・ヴィンゲゴー Jumbo-Visma 総合1位
- タデイ・ポガチャル UAE Team Emirates 総合2位
- アダム・イェーツ UAE Team Emirates 総合5位
- サイモン・イェーツ Team Jayco AlUla 総合6位
これ以外の総合勢は全て取り残された訳だ。暑さもあるし、序盤からのスピードの速さもあり、後続は追うのに必死だ。
仮に、このまま走り去れば、この日で総合でのタイム差は取り返しがつかないことになっていたかもしれない。
だが、さすがにタデイ・ポガチャルも意味がないと思ったのだろう。タデイ自体、極端な暑さに弱い。素直に集団に戻って行った。それでも、獲得標高3,151m、このステージのアベレージは43.136km/hととても速かった。
タディ・ポガチャルは、この動きについて最後まで行きたかったと語っている。恐るべし。
「かなり期待していたが、最初はとても選択的だった。ドライバーはレースを厳しくするが、今日は時々クレイジーなレースになった。
それから静かになった。でも、自分はドライブしたかった。もし我々が続行してイネオスが戻ってこなかったら、それは全く異なるレースになっていただろう。大きな違いがあったはずだ。しかし、最終的にはすべてが私たちにとって良かった。
実際にはもっと楽なステージになると思っていた。おそらく自分には経験が足りないので、学ぶ必要があることがまだあると思う。
ヨナスのことも注意深く監視している。このツールでもそれは変わらない。ただし、他の人たちにも目を向ける必要がある。
たとえば、ペッリョ・ビルバオは今日も数分かかった。そういったタイプのライダーにあまりにも多くの時間を与えるべきではない。」
このツールは通常と同じと思っていたら、すぐに遅れてしまう。タデイ・ポガチャルはどんどん調子をあげており、どこからでも攻撃を仕掛けてくる。ほんと、見ている側は面白いけど、実際に走っていて遅れたライダーは最悪だろう。
続く第11ステージは、スプリントで決着となりそうだが、総合勢はタデイ・ポガチャルの動きには注意しておかないといけない。
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