AG2R La Mondialeは、エースであるロマン・バルデが移籍するという噂がある。
ロマン・バルデがいなくなった場合、次期エースとなるのはピエール・ラトゥールだと思われていた。
だが、ピエール・ラトゥールも移籍を検討しているという。エース二人を放出してしまったらAG2R La Mondialeはどうするのだろうか?
ピエール・ラトゥールが移籍を検討しているチームとは?
移籍検討のチーム
ピエール・ラトゥールのAG2R La Mondialeとの契約は12月31日に終了する。
2016ブエルタ・ア・エスパーニャ最終山岳ステージで山頂フィニッシュ勝利をあげるなど山岳に強い。
さらに、2017・2018とフランス国内TTチャンピオンにもなっており、山岳に強くTTにも強いとなると期待が高まるのも無理はない。
2018ツール・ド・フランスでは、総合13位に新人賞獲得。これで一気にロマン・バルデにつぐ総合のエースとなった。
だが、どうやらピエール・ラトゥールは他チームへの移籍を考えているようだ。
Groupama – FDJとの噂もあったが、最終的に絞られているのは Team Total Direct Energie。
同じフランスのチーム Team Total Direct Energieは山岳に強い選手を求めている。プロチームながら、チームランキングで1位のためワールドツアーは全て出場可能。
移籍しても何の問題もない。
私はいくつかのチームと話し合いをしているが、Total Direct EnergieはAG2R La Mondialeと同じように、その中の一つだ。
何もしていないが、ツール・ド・フランスが始まる前に、残るか行くかを決めることになると思う。
同じフランス国内のチームに移籍するが、ステップダウンとなることは間違いない。山岳でのアシストは大丈夫なんだろうか?
ピエール・ラトゥールは2019年シーズンは手首の骨折のために不本意なシーズンとなってしまった。
チームからの放出はこれが原因ではないとは思うけど。
彼が移籍する理由の一つにAG2R La Mondialeのチームの方向性の問題もあるようだ。
AG2R La Mondialeはどこを目指すのか
AG2R La Mondialeは主要選手の契約更新を既に済ませている。
これで、ロマン・バルデとピエール・ラトゥールを放出した場合、総合を狙う選手はいなくなってしまう。
それなのに、放出してしまう理由はなんだろう。メディアへの露出を考えるとツール・ド・フランスで活躍するのが一番良いはず。
だが、総合上位を目指すとアシストがステージ優勝を飾るチャンスは全くない。それでもエースが上位で活躍してくれれば良いが、毎年そうなるとは限らない。
AG2R La Mondialeの契約更新を見ると、チームは総合トップを狙うチームからクラシックやステージレースで勝利を目指すチームに転換することを意味している。
昨年のツールではロマン・バルデが山岳賞を取る活躍を見せてくれチームとしては嬉しい誤算だったのではないか。スポンサーへのアピールとしては最高だ。
だが、ロマン・バルデはこれには納得していない。
山岳でアシストしてくれる選手がもっといれば、順位を通すこともなかったと考えての移籍の決断なのではないか。
ロマン・バルデとピエール・ラトゥールが移籍した場合、ツールでは山岳賞狙いでジェフリー・ブシャールに活躍して貰い、オリバー・ナーセンらがステージ優勝を狙っていく戦術となるだろう。
結局、AG2R La Mondialeは、来シーズンはグランドツアーの総合をあきらめ、ワンデイレースに集中するという方針となる。
フランス国民のツール制覇という希望はなくなるが、果たしてツールでステージ優勝は取れるのかな?
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