アワーレコード保持者のヴィクトール・カンペナールツは昨年からクラシックライダーに変身。
今回のドワルス・ドール・フラーンデレンでも、逃げに乗り果敢なアタックを何度も繰り出した。
彼のアタックを支えたのは、カスタマイズされたギアも含まれている。更に、ゴール後にヴィクトール・カンペナールツは、歯が欠けてしまったことも披露。
ヴィクトール・カンペナールツにとっては今回は歯がキーワードだったようだ。
くいしばった為に
When you grit your teeth so hard that one of them actually breaks 😅
Can we get a big round of 👏for @VCampenaerts at #DDV22 today? pic.twitter.com/JYe7Gi2JGP
— Lotto Soudal (@Lotto_Soudal) March 30, 2022
4位でゴールした、ヴィクトール・カンペナールツの前歯は、くいしばったために欠けている。
6年前に落車で歯を折ったのだけど、今回は石畳とアタックの連続で折れてしまった。
2016年、ツール・ド・ロマンディでクラッシュして、修理をしてもらったんだ。歯医者は、5年は持つと言った。6年持ちました…。
ヴィクトール・カンペナールツは、ノケレベルグからの下りで最初のアタックを行い、静かに逃げ切ったが、2km後に引き戻された。
残り8kmのホルスラトの最終登りで再びアタックをかけ、下りで抜け出した。
数キロ後、ピドコックとティシュ・ベノートと合流し、マチュー・ファンデルプールに引き戻されると、再び走り出し、今度は、ティシュ・ベノートと共にクリアした。
しかし、残り2kmのところでピドコックが最後のアタックを仕掛け、ティシュ・ベノートとマチュー・ファンデルプールが抜け出してしまう。
最終的に、ヴィクトール・カンペナールツは、トム・ピドコックとのスプリントに破れて4位という結果に。
最後まで勝利を目指したが運も味方しないと勝利は中々訪れない。
ブラックアウトされたチェーンリング
この、ヴィクトール・カンペナールツの走りを支えたのは、なんと58のリングだった。
チェーンリングはRotorだけど、黒いテープでマスキングしてある。このビックギアで、アタックをかけ続けたのだ。
下りでは、とても有利に働き最大で6秒のリードを奪う場面もあった。だが、この攻撃をマチュー・ファンデルプールはすでに予測していた。
マチューは、ヴィクトール・カンペナールツとスペインで一緒に乗り込んており、彼の作戦も理解していたと言う。
あの時点で、彼がやることは分かっていたんだ。スペインで彼と一緒にいたからね。彼は58に乗っていて、いつもダウンヒルでアタックしてくるし、今日もそうだった。
ヴィクトール・カンペナールツは、逃げて勝つために様々な努力をしている。
まず、DEDAの36cmのハンドルを使用。さらにブレーキレバーを内側にむけてエアロな姿勢を保っている。
さらに、チェーンワックスを使用。ワックスはオイルほど長持ちしないが、より高速。ワックスの摩擦損失が少ないため、ライダーのパワーアップに貢献する。
小さいながらも測定可能な違いとなる。
これらについて、ゴール後にトム・ピドコックは、ヴィクトール・カンペナールツのことを「ミスター・エアロ」と呼んでいた。
ちなみにピドコックは53Tのリング。ヴィクトール・カンペナールツは、日曜日のロンド・ファン・フラーンデレンでは、距離が長すぎるために対応出来るのかわからないと言っている。
まだ、200km以上の距離を走り切れるタイプになっていないと言うのだ。タイムトライヤルスペシャリストからクラシックライダーに完全に切り替えるのにも時間がかかる。
まずは、200kmを越えてからどうなるか見てみたいと語っている。
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