年を取るとパフォーマンスが落ちるのは当たり前。
とくに、疲労回復能力、そして気力も落ちてしまいがちだ。ただ、最近では40歳以上でも自転車を含めて様々なスポーツで高いレベルのパフォーマンスを続けているアスリートが増えている。
ここでは、英国で最高のアストリート達が、どんな点を気を付けているのか聞いている。共通する部分もあるのは興味深い。
Gemma Sargent、41歳 良く食べて維持
Women’s team @saintpiran1 are revealing their riders for 2022 and the first of them is Gemma Sargent.
“We are delighted that Gemma is remaining with us for the upcoming season and stepping into the formal role of Road Captain”. #Womenscycling
FB page: https://t.co/uNGWWarm8x pic.twitter.com/DeC1ScLjnn— British Cycle Sport (@VeloUK) November 15, 2021
2015年34歳の時にロードレースデビュー。ジェマ・サージェントは、2016年に英国選手権に出場して34位で完走。
40歳を越えてマスターズでは全国2位となっている。人生の速い段階で摂食障害に苦しんでいたのにこれほどのパフォーマンスをあげることが出来るとは。
マーリンサイクルのカスタマーサービスでフルタイムで働いており、時間的な制約を持っていながらトップパフォーマンスを維持している。
ジェマ・サージェントは、GDスポーツマッサージとリハビリテーションを使った定期的なスポーツマッサージを受けている。
何年も続ける方法
よく食べ、よく眠り、体が指示したときに休憩し、人によって違うことを忘れないでください。
1人でうまくいくことはすべてはうまくいかないかもしれません。何より、ぜひお楽しみください。それは不可欠です。
William Bjergfelt、43歳 持っているものを最大限活用
マウンテンバイクからスタートしたウィル・ビャーフェルトは、2008年にロードに転向。
2013 Rutland – Melton International CiCLE Classic (1.2)で5位など活躍。ただ、2015年に交通事故で正面衝突、脳出血と右足の25か所の骨折をおってしまう。
翌年パラサイクリストとして復活。さらにエリートレースにも復帰し、2021年にはツアー・オブ・ブリテンに出場し89位で完走している。
航空宇宙会社のプロジェクトプランナーとしてフルタイムの仕事をしながらUCIレースにも出ているのは凄いことだ。
40歳を越えてから、2019UCIパラサイクリングトラック世界選手権スクラッチで銀メダル。東京パラリンピックは足の骨折で出場できなかったが、2024年には再度パラリンピックに挑戦する予定だ。
凄いのはパラリンピックに出ながらも、エリートレースにも出ている点だ。
今シーズンも、すでに欧州最初のロードレースClàssica Comunitat Valenciana 1969 – Gran Premi València(1.2)に出場している。
怪我による違いに対処しなければならなかったので、40を超えることで私にどのような違いが生じたかを言うのは難しい。私は永久に多くの爆発力を失った。
私は今、持久力に多くの努力を払い、機能の限界を押し上げている。トレーニングを通勤で締めくくるのではなく、より具体的な仕事をしている。
年齢を抑える方法
時間管理は重要だ。私はTrainingPeaksソフトウェアを使用しており、一度に数週間の計画を立てている。
できるだけ高いレベルで走りたいのなら、毎日のトレーニングで何をしているのかを正確に知る必要がある。
Janet Birkmyre、55歳 楽しくする
ウスター出身のジャネット・バークマイアは、38の世界、28のヨーロッパ、61のマスターズ国内タイトルを持つマスターズサイクリングの伝説。
彼女はまた、42歳、46歳、49歳で3つのエリートナショナルトラックタイトルを獲得している。
彼女は、コーチであり、マスターズの世界チャンピオンであり、スポーツ栄養学とストレングス&コンディショニングの修士号を取得している元国際ライダーのスティーブ・クロンショーによって提供されるパーソナライズされたトレーニングプランに従っている。
週に6日トレーニングしており、7月のナショナルズと10月の世界マスターズトラック選手権にピークを合わせている。
彼女はウェートを多く行っている。加齢とともにおとろえる筋肉を抑えるためだ。
持ち上げるときは、形と技術を正しくすることに完全に焦点を当てる必要があります。
私は以前よりも重いものを持ち上げていますが、安全な方法で持ち上げています。これは、私の人生を通して問題となっていた腰痛を克服するのに役立ちました。
その結果、私はより長いライドでより快適になり、トラックでより大きなギアを押すことができます。これは、できるだけ速くペダルをこぐことができないため重要です。そのため、より大きなギアを使用します。
トップマスターズでも、回転数は落ちるので筋力でカバーしている。
年齢を抑える方法
楽しく走ってください。私はチームメイトが大好きです。彼らとのレースやトレーニングの時間は楽しいものです。優れたサポートネットワークがあります。
私の夫であるデビッドは、私を競争力のある状態に保つ上で大きな役割を果たしています。健康を一番の目標にしてください。
Richard Oakes, 53歳 どれだけ速く走れるか知りたい
リチャード・オークスは、20代と30代のタイムトライアルスペシャリストだったが50代でもはるかに速くなっている。
若いころに10マイルを21分だったが、現在は18分8秒。25マイルでは55分から現在47分52秒で走っている。年を取って速くなるなんて。
チームパーシュートの世界マスターズチャンビオンで、2,000mの個人パーシュートでは2分10秒を目指しているというのだから凄い。
50歳がピークだと思っていたけど、まだ記録は伸びると考えている。この年齢でパフォーマンスがあがっているのは、コーチングを受けているからだ。
私のトレーニングは本当に変わりました。ジェイコブ・ティッパーはダン・ビンガムもコーチしていて、私はダンがすることすべてをやっています。
私たちはレースを三角形として見ています。3つの側面は次のとおりです。バイクでのトレーニング。ストレングス&コンディショニング; とテクノロジー、三角形の真ん中に心を持っています。
何年も維持する方法
自分自身に投資してください。タイムトライアルで改善したいのなら、できるだけ空力的にならなければなりません。ジェイコブ・ティッパーとダン・ビンガムと関わったことは幸運です。
Jo Corbett、66歳 同じようにトレーニング
2021全国25マイルタイムトライアルタイトルを獲得したジョー・コルベット66歳。
1日3時間、週7日練習。午前中はマウンテンバイクで2時間、午後はターボで1時間走る。休まないということなんだろうか?
トレーニングの負荷を抑える必要がないらしく、もうこれは普通の人とは考えられないのだけど~。
何年も続ける方法
やってみよう! 何時間でもいいんです。レースに出たいけど、何秒で走れるかわからないから怖い、という女性も多いはず。そんなことないですよ。
Brian Cookson, 70歳 楽しむことを忘れない
ブライアン・クックソンは、自転車競技の内外で長く優れたキャリアを積んできた。
レースのオーガナイザーや役員として、ブリティッシュサイクリング会長や2013年にはUCIの会長になったが、今は自転車での生活を楽しんでいる。
若い頃は優秀なライダーで、1971年にレイクランドエリアのロードレースチャンピオンになっている。
昨年は、ブリティッシュサイクリングの70年代以上の全国選手権ロードレースで元プロのジェフ・ダットンに次ぐ2位でフィニッシュしている。
私は現在、最新の方法を使用している。私には賢いトレーナーがいて、Zwiftを利用している。
コーチのロイ・ホームズもいる。私はバランスの取れた食事をとり、適切にウォームアップとクールダウンを行っている。
コーチのアドバイスに従って、この冬は構造化されたストレングス&コンディショニングプログラムを実施しています。全体として、私は年をとることに取り組んでいる。
回復に時間がかかることは私が気付いた大きなことなので、私はそれを回避するだけです。
年齢を抑える方法
疲れを感じたら、とにかく走りを楽しむ。私のコーチが言うところの「恥ずかしいくらいゆっくり走る」ことを恐れないでください。
共通しているのは、回復に時間がかかるので、ストレッチ、睡眠、良く食べることをしている。理想はコーチの指導を受けることだけど、これはテクノロジーの進化を上手く利用したい。
フォームに注意しながら、低回数のヘビーリフトを行っているのも共通している。ただ、コーチがいないとギックリ腰になったりするので、注意が必要だ。
持久力は、年齢による影響が最も少ない人間の能力だが軽視してはいけない。有酸素運動のインターバルを長く取ったり、長時間、安定したライドを続けることが重要となる。
諦めずに続けることが最も大切ですね。
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