すでに今シーズン限りで引退を表明していたトム・デュムラン。
だが、最後の目標としていた世界選手権個人タイムトライヤルには出場出来ない。オランダ選手権でバウケ・モレマに敗れたからだ。
今シーズン一杯は、まだ走れる姿が見れると思っていたけど、トム・デュムランは8月15日で引退を表明した。
引退表明
I decided to quit professional cycling with immediate effect. Read more📝 pic.twitter.com/mAGMX5olCG
— Tom Dumoulin (@tom_dumoulin) August 15, 2022
トム・デュムランは自身のInstagramで以下のように語る。
私は、即効でプロのサイクリストを辞めることにした。2ヶ月ほど前、私は今年いっぱいでプロのサイクリストを引退すると発表した。
昨年の春、自転車への愛着はあるものの、思うようにいかないことに気づいた。そして、そろそろ新しいステージに進みたいと思うようになったんだ。
でも、自分のキャリアの最後を飾るプロジェクトとして、オーストラリアで開催される世界選手権が残っていたんです。
東京オリンピックへの道と同じように、世界選手権への道にも挑戦してみたいと思っていた。自由な発想で、自分のペースで、チームに支えられながら、自分の内なるモチベーションを燃料に。それが、当時の僕に自転車の楽しさを取り戻させた。
しかし、気がつくと、もうそれができなくなっている。タンクは空っぽで、脚は重く感じ、トレーニングセッションは思ったようにいかないし、世界選手権ではいいパフォーマンスをして、いい思いをしなければならない。
昨年9月のトレーニング中のハードなクラッシュ以来、また何かが壊れてしまった。以前の体型に戻るための努力をまた中断し、別の失望に対処しなければならなかった。それは、あまりにも多すぎた。
でも、自分のキャリアを振り返ってみると、とても誇りに思う。私はこのために懸命に働き、長年にわたってこの仕事に情熱と喜びを感じ、素晴らしいパフォーマンスを発揮してきた。
そのことは決して忘れない。これからは、他のことを楽しみ、愛する人たちのそばにいるべき時です。
私のチームと、素晴らしいキャリアの中で私を支えてくれたすべての人に、心から感謝します。そして、ずっと私を支えてくれた妻に、特別な感謝を捧げます。
トム・デュムランのトレーニングを妨げたのは昨年の交通事故だ。
手首を骨折しては、バイクに乗ることが出来ない。トレーニングによって築き上げていくタイプなので、うまくトレーニング出来ないことは自分の中で納得がいかなかったのだろう。
得意のTTでもUAEツアー3位。ジロ・デ・イタリア第2ステージでも3位。自分でも、もどかしいものがあったのは確かだ。
噂では、Intermarché – Wanty – Gobert Matériauxがタイムトライヤルなどのコーチとして招聘するのではないかと言われている。
まあ、今しばらくはゆっくりとして次のステップを考えれば良いだろう。31歳という若さでいなくなるのはとても寂しい。
最後のレースは、7月のクラシカ・サンセバスチャンということになった。もう、走る姿が見られないのはファンとしては残念な限りだ。今までありがとうと言いたい。
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