タデイ・ポガチャルは、初出場のジロ・デ・イタリアで、圧倒的な勝ち方を披露した。
初日のトリノでのステージでも、最後は3人に持ち込み、惜しくもスプリントで破れて3位。これも、ゴール前までタデイ・ポガチャルが引いていたのだから凄い。
これを仮に勝利していたならば、初日からずっとマリアローザという事態になっていたわけだ。結局第2ステージでジロ初勝利を飾り、ここからローマまでマリアローザを着用している。
ステージ優勝6回
Special win in a special place for me ❤️
Grazie a tutti 🙏🇮🇹 pic.twitter.com/ZcQOjmUwAl
— Tadej Pogačar (@TamauPogi) May 19, 2024
タデイ・ポガチャルは、2000年以降で、中々見られなかったステージ6勝を記録。もっとも近いのは2013年のマーク・カヴェンディシュで5勝だ。
ただ、2004年にアレッサンドロ・ペタッキが9勝している。
- 2004 アレッサンドロ・ペタッキ 9勝
- 2024 タデイ・ポガチャル 6勝
- 2003 アレッサンドロ・ペタッキ 6勝
- 2002 マリオ・チッポリーニ 6勝
- 2023 マーク・カヴェンディシュ 5勝
上記でタデイ・ポガチャル以外は、全てスプリンター。
総合系のライダーで6勝というのは凄いことだ。過去にはジュゼッペ・サローニが1980年に7勝している。この時には総合7位。
他の総合系ライダーとは違う走りをジロでは見せてくれた。
2010年以降最多の表彰台
A dream come true. Thanks to everybody who made it possible. Grazie Mille Italia❤️ pic.twitter.com/jOxPlimMnF
— Tadej Pogačar (@TamauPogi) May 26, 2024
ステージ優勝にあと一歩は何度も記録。
- 第1ステージ 3位
- 第14ステージ 2位
- 第17ステージ 2位
- 2024 タデイ・ポガチャル 9回
- 2014 ヴィンチェンツォ・ニバリ 8回
- 2021 プリモッシュ・ログリッチ 8回
- 2016 ペーター・サガン 8回
- 2022 ワウト・ファンアールト 8回
- 2018 サム・ベネット 8回
これも凄い記録。ヴィンチェンツォ・ニバリやプリモッシュ・ログリッチも抜いている。
総合2位との差
💗 The Podium of the 2024 #GirodItalia 💗
🥇 🇸🇮 @TamauPogi (UAD)
🥈 🇨🇴 @danifmartinez96 (BOH)
🥉 🇬🇧 @GeraintThomas86 (IGD) pic.twitter.com/QwEqGvv1yG— Giro d’Italia (@giroditalia) May 26, 2024
タデイ・ポガチャルは、総合2位のダニエル・マルティネスに対して9分56秒の差。これも中々見ない記録だ。
これまでのジロの最大のタイム差は、1914年にピエリノ・アルビニを1時間57分26秒差で破ったアルフォンソ・カルツォーネだ。ジロは1909年から始まっており、これは創世記といっても良いころの記録だ。
- 2024 タデイ・ポガチャル~ダニエル・マルティネス 9分56秒
- 2006 イヴァン・バッソ~グティエレス 9分18秒
- 2001 ジルベルト・シモーニ~アブラハム・オラーノ 7分31秒
- 2003 ジルベルト・シモーニ~ガルゼッリ 7分6秒
通常、総合トップにたった選手は、体力温存のために総合上位の選手をマークする走りをするのだけど、タデイ・ポガチャルは違う。
マリアローザを着用してからも5勝している。これも2000年以降では最多。
また、総合と山岳賞のタプルを達成したのは、歴史上11人しかいない。直近では2018年のクリス・フルームだ。
さらに、ツール・ド・フランス11勝、ブエルタ・ア・エスパーニャ3勝、そしてジロでも6勝で全てのグランドツアーで勝利している。この合計20勝はマーク・カヴェンディシュの54勝に続くものだ。
記録を見ただけでも、今年のジロ・デ・イタリアでタデイ・ポガチャルがいかに、凄い走りをしたのかがわかる結果だ。
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