Taem-Jumbo-Vismaは、今シーズン51勝をあげてUCIチームランキングでもDeceuninck -Quick Step、BORA – HANSGROHEについで3位と躍進した。
2018年チームランキング10位からの素晴らしいジャンプアップを果たしている。
これは、プリモシュ・ログリッチの活躍があったからにほかならない。
さぞかし、予算も潤沢にあったのだろうと思っていたが、Taem-Jumbo-Vismaの予算はワールドツアーチームの中で17番目。とても少ない予算の中でこれだけの勝利を勝ち取ったのだ。
お金だけが全てではない
すべてのワールドツアーチームは、年初にUCIから全てのチームの予算を記載した文章を受け取る。
Jumbo-VismaのスポーツディレクターMerijn Zeemanは、今年はワールドチームで2番目に低い予算だった、と説明する。
それにもかかわらず、チームは50以上の勝利を収めることが出来た。
これについてMerijn Zeemanは、
「私達は組織がスリムであるためコストを削減することが出来る。選手は素晴らしい契約を結んでいるが、彼らは豊かなチームで得られるよりも少ないサラリーなんだ。
マネーパワーだけが成績を左右するのではなく、どこで走るかも重要だというのだ。」
今年契約したワウト・ファンアールトはもっと高いサラリーを貰えるところで契約出来たはずだ。プリモシュ・ログリッチも今年の活躍から、いくらでも移籍先はあった。
ディラン・フルーネウェーヘンにしてもそうだ。15勝もあげたスプリンターならばもっと良いサラリーを支払ってくれるチームがあるはずだ。
チームの予算は限られている。そのために常にレースを選択しなければならない。特にアルデンヌクラシックでは、Jumbo-Vismaは昨年も脚光を浴びていない。
その期間中はジロに完全に集中していたからだ。2020年シーズンもエースなしでアムステルゴールドを走ることを予定している。
これもジロに優秀なライダーを集結させるためだ。
来シーズンは、予算が増加するがワールドツアーの予算ランキングでは8位程度に留まることになる。
Taem-Jumbo-VismaのスポンサーであるJumboは、スーパーマーケットチェーン。Vismaは、ビジネス、管理、および政府システムを専門とするノルウェーのソフトウェア会社。
これに、さらにHEMA(デパートチェーン)ともスポンサー契約を結ぼうとしている。
来シーズンには、Sumwebからトム・デュムランも移籍してくる。予算の少ないチームで予算の潤沢なチームにグランツールに勝ってしまうかもしれない。
これほど痛快なことはないだろう。
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