東京オリンピック女子ロードレース。ここでは全く優勝候補のリストになかった、アナ・キーゼンホファーが逃げ切り勝利。
2位となったのは、優勝候補の一人アネミエク・ファンフルーテン。だが、彼女は自分が優勝したと勘違いしてバンザイゴールをしてしまった。
オランダチームの中でもコミュニケーションが取れておらず、まだ前に一人逃げているという情報は届いてなかったのだ。
無線のないレース
通常のプロレースでは選手は無線でチームカーからの情報を得ている。だが、このオリンピックでは無線は禁止。
バイクのボードと、サポートカーに戻って聞いた時だけタイム差や逃げているメンバーの人数などがわかる。
だが、今回逃げているメンバーは優勝候補のリストにない選手ばかり。これではマークのしようもない。
オランダのメンバーは
- アネミエク・ファンフルーテン 2位 知らない
- マリアンヌ・フォス 5位 知っていた
- アンナ・ファンデルブレッヘン 15位 知らない
- デミ・フォレリング 25位 知らない
マリアンヌ・フォスだけが、まだ一人逃げていることを知っていたそうだ。それならば、もっと早くから追走を開始していれば十分に間に合っていたはず。
今回、オランダは追走を開始するのがとても遅かった。それは逃げているメンバーの情報不足だろう。
ベルギーのエース、ロッテ・コペッキーは2017年Lotto Soudal Ladies時代に彼女とチームメイトであり、危険なTTスペシャリストであることを知っていたという。
ただ、アナ・キーゼンホファーの2017年の成績は、7レースで完走が2回という結果で全く良い成績は残せていない。プロレースは彼女に合わなかったようだ。
これでは、誰も彼女が危険であるという認識は持たなかったのが当然だ。現在は、はっきり言うとマアチュア選手だし。
普段はローザンヌのスイス連邦工科大学の研究者及び講師として仕事をしている。この後は、普通に仕事に戻るらしい。自転車の練習はほとんど一人だ。
無線については、プロレースでも賛否両論がある。無線によってレースが組み立てられ、チームからの指示でライダーはアタックすることもある。
良い面は、前方の道路状況が分かることだ。これによりライダーの安全が確保される。
だけど、無線なしで自分達だけでレースするのも面白いかもしれない。常に与えられる情報だけでなく、自分達で考えて走るのもありかも、とも思う。
これについては賛否両論あるだろうけど、無線があったら、今回の結果は決してなかったのだから、これもまた面白い。
走っていたライダーはかなり不満のようですけどね。ただ、ジュニア選手や昔の選手は、無線なしで走っていたのだから、出来ないことはないでしょうけど。
オリンピックは無線なしで続けて欲しいですね。
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