2020東京オリンピックに向けて、より長期的に血液ドーピング違反が検出できる検査が導入される可能性がある。
これは、国際オリンピック委員のトーマス・バッハ会長がスボーツのドーピングに関する世界会議で発表したもの。
これによると、数時間だけしか検出できなかったものが、より長期に渡って検出できるようになるというものだ。
こうなると、数日だけなんとかなればOKという現在のテストから更にドーピング検出の割合が高くなっていき抑止力も働くものと考えられる。
検出期間が長くなり、抑止力が働く
血液増量エリスロポエチン(EPO)薬の痕跡を検出する現在のテストでは、注射後数時間だけ薬を検出できる。
EPOは人体によっても自然に作られるため、テストは注射後に体内の薬物に加えられた変化に依存するのだ。
これまでは、血液値の時間的な経過を測定して、EPOまたは輸血の疑いのある使用についてフラグを立てる方法だった。
しかし、新しいテストでは、血液ドーピング後数ヶ月まで続く遺伝レベルで起こる「分子署名」に注目している。
世界アンチドーピング機関(WADA)によって承認された場合、この遺伝子検査は東京オリンピックで使用することが可能となる。
新しいテストでは、体のさまざまな遺伝子の発現の変化を調べる。これらの遺伝子は、血液増強薬や輸血の使用によって具体的に変化する。
2016年リオを繰り返さない
2016年にリオで開催された夏季オリンピックは、ロシアのドーピングスキャンダルによって損なわれ、同国の多くのアスリートが競技から除外された。
ロシアでは、国家ぐるみのドーピングが行われていたとの疑惑があり大きな問題となったことは記憶に新しい。
Fancy Bearハッカーがアンチドーピング機関を攻撃したのは、逆恨みみたいなものでしたけどね。
今年初めに行われたアデラス作戦では、生物学的パスポートでも血液ドーピングが依然として最高レベルで行われていることが調査によって示された。
デンマークの研究者によると、自分の血液を135mml再注入するだけで、5パーセントの性能向上をもたらすことができたという研究結果を報告している。
UCIは、ドーピング防止の取り組みに国際試験機関を採用することを検討している。その一方で、独立機関であるサイクリングアンチドーピング財団は、このような動きにより、ドーピングリソースが減ることを期待できると述べている。
数か月単位に渡って検出出来るようになれば、レース前に行うことは出来なくなるので抑止力になるはず。これにより、ドーピングのない公正なレースが行われるようになれば良いのですけどね。
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