2024 ツール・ド・スイス第4ステージ　ジーノ・マーダーに捧げるステージを制したのは驚きのライダー

ツール・ド・スイスの総合争いは、第4ステージから始まる。ここからは3連続の登りゴールだ。

ツール・ド・フランスに向けて、総合系クライマーの仕上がり具合が気になる所だ。

このステージは昨年亡くなったジーノ・マーダーのために捧げられる。記念ステージとして最高到達点に #rideforgino 山岳賞贈られる。

転倒時につけていた44番は使われていない。さらに、リーダージャージにはハッシュタグ#rideforginoが付けられる。

 

第4ステージ リュシュリコン～ザンクトゴッタルド峠  170.9km

 

ツアー・オブ・スイスで、何度も勝負所となったゴッタルド峠が決戦の場となる。最後には石畳の登りとなる。ゴールは標高2,041m。今大会最高到達点だ。

果たして、最初の山岳ステージを制するのは誰だろうか。

 

1. 3級山岳　Albipass (5.2 km・5.9%)
2. スプリントポイント　Gotthardstrasse
3. 2級山岳　Schöllenen (4.5 km・7.5%)
4. ボーナススプリント　Tissot KM 1
5. ボーナススプリント　Tissot KM 2
6. 1級山岳　ゴッタルド峠 (8.2 km・6.6%)

 

スタート

アルベルト・ベッティオルのリーダージャージは今日までかも。

 

山岳賞はSwissのルカ・ジョニ。

 

イヴ・ランパールトは、リーダージャージからポイント賞ジャージに。

 

フィン・フィッシャーブラックは新人賞ジャージをキープ。

 

Team Visma | Lease a Bikeのシアン・エイテブルックスは動いてくるか。

 

第4ステージのスタート時の4賞ジャージ

• 総合　アルベルト・ベッティオル　EF Education-EasyPost
• ポイント賞　イヴ・ランパールト　Soudal – Quick Step
• 山岳賞　ルカ・ジョニ 　Swiss Cycling　
• 新人賞　フィン・フィッシャーブラック　UAE Team Emirates

DNSは

• ティモ・キーリッヒ　Alpecin-Deceuninck

 

ニュートラルスタート。

 

3級山岳　Albipass (5.2 km・5.9%)

ポイント獲得順位は

1. ルイス・フェルファーク　Soudal – Quick Step　3ポイント
2. マッテオ・バディラッティ　Q36.5 Pro Cycling Team　2ポイント
3. アレクセイ・ルツェンコ　Astana Qazaqstan Team　1ポイント

 

8人の逃げ

残り156kmから8人が逃げに。

1. シルヴァン・ディリエ (Alpecin – Deceuninck)
2. リリアン・カルメージャヌ(Intermarché – Wanty)
3. トースタイン・トレーエン (Bahrain – Victorious)
4. ブライアン・コカール (Cofidis)
5. ゲルベン・カイパース (Intermarché – Wanty)
6. マイケル・マシューズ (Team Jayco AlUla)
7.  ローランド・タルマン (Tudor Pro Cycling Team)
8.  ヤン・ソマー (Swiss Cycling)

 

アルベルト・ベッティオルが最初に映る。

 

なんと、序盤の落車でお尻がひどいことに。

 

パンツが原型をとどめていない。

 

残り50.5kmで6分42秒差。

 

リチャル・カラパスが遅れている。

 

シュテファン・ビッセガーがアシストに。

 

リチャル・カラパスは集団復帰。

 

残り37.2kmで6分34秒と変わらない。

 

スプリントポイント　Gotthardstrasse

ブライアン・コカールがマイケル・マシューズに敗れて2位。

1. マイケル・マシューズ　Team Jayco AlUla　10ポイント
2. ブライアン・コカール　Cofidis　6ポイント
3. リリアン・カルメージャヌ　Intermarché – Wanty　3ポイント

 

マイケル・マシューズは、ブライアン・コカールにスプリントで負ける訳にはいかない。

 

ティボー・ネイスは最後尾。

 

先頭からリリアン・カルメージャヌがアタック。

 

リリアン・カルメージャヌは捕まる。

 

今度はマイケル・マシューズがアタック。

 

落車したアルベルト・ベッティオルは、どこまで粘れるか。

 

山岳賞のルカ・ジョニは動いてこなかった。カメラにバイバイしてから、切れていく。

 

残り27kmで5分37秒差。

 

残り23.2kmで5分11秒差。

 

残り19.2km。Alpecin-Deceuninckのシルヴァン・ディリエがアタック。

 

2人が追ってくる。

 

残り18.5kmで4分33秒差。

1. シルヴァン・ディリエ (Alpecin – Deceuninck)
2. トースタイン・トレーエン (Bahrain – Victorious)
3.  ローランド・タルマン (Tudor Pro Cycling Team)

 

マーク・カヴェンディシュは、荷下ろしだ。

 

リリアン・カルメージャヌと、ブライアン・コカールが追う。

 

先頭は4分21秒差に。

 

シルヴァン・ディリエが切れた。

 

先頭は2人に。

 

ブライアン・コカールがマイケル・マシューズを抜いていく。

 

残り13.4km。3分55秒差に。

 

ボーナススプリント　Tissot KM 1

残り12.7km。

1. トースタイン・トレーエン (Bahrain – Victorious)　3秒
2.  ローランド・タルマン (Tudor Pro Cycling Team)　2秒
3. シルヴァン・ディリエ (Alpecin – Deceuninck)　1秒

 

ボーナススプリント　Tissot KM 2

スプリントポイントを通過。

1. トースタイン・トレーエン (Bahrain – Victorious)　3秒
2.  ローランド・タルマン (Tudor Pro Cycling Team)　2秒
3. シルヴァン・ディリエ (Alpecin – Deceuninck)　1秒

 

トースタイン・トレーエンがアタック!

 

先頭はトースタイン・トレーエン単独に。

 

1級山岳　ゴッタルド峠 (8.2 km・6.6%)

集団から、エガン・ベルナルとヴァランタン・パレパントルがアタックするが、これは捕まる。

 

ヴァランタン・パレパントルが再びアタック。

 

後ろで落車。

• アイザック・デルトロ　UAE Team Emirates
• ウィルコ・ケルデルマン　Team Visma | Lease a Bike

 

アイザック・デルトロは、ウィルコ・ケルデルマンに乗り上げられてしまったように見えた。

 

アルベルト・ベッティオルは遅れた。リーダー交代だ。

 

残り6kmで集団で3分2秒差。

 

集団は3分の差を縮められるのか。

 

アルベルト・ベッティオルは単独に。ケガはするはリーダージャージは失うはでは～。

 

残り4.4kmで2分32秒とリード。

 

残り4.7km。ここでアダム・イェーツがアタック!

 

あっという間に差がつく。後ろは、Team dsm-firmenich PostNLのオスカー・オンリー。

 

アルベルト・ベッティオルは単独に。ケガはするしリーダージャージは失うしでは～。

 

残り4kmで2分8秒。石畳となり厳しくなる。

 

アダム・イェーツは、2分3秒をどこまで縮められるだろうか。

 

アダム・イェーツは、逃げていたシルヴァン・ディリエを抜いていく。

 

追走は7人。

 

Lidl – Trekのマティアス・スケルモースイェンセンがたまらずアタック。

 

アダム・イェーツは、逃げていた、ローランド・タルマン (Tudor Pro Cycling Team)を抜いていく。

 

残り2.3km。まだ、1分26秒ある。

 

残り1.9km。タイム差が変わらない。

 

追走は3人。

1. マティアス・スケルモースイェンセン　Lidl – Trek
2. ジョアン・アルメイダ　UAE Team Emirates　
3. エガン・ベルナル　 INEOS Grenadiers

 

雪の壁の中をトースタイン・トレーエンは走る。

 

残り1.4km。まだ48秒ある。

 

少し足が重くなってきたか。

 

アダム・イェーツは、残り1kmのゲートを越えた。

 

トースタイン・トレーエンがゴールエリアに。

 

ゴール前でジャージのジッパーを上げる。

 

ほんの少し手を広げてゴールへ。

 

トースタイン・トレーエンは、非常に控え目にゴール。

 

 

これがプロ初勝利だ。トースタイン・トレーエンはがんサバイバー。今シーズンからBahrain Victorious入りしている。

2022ボルタ・ア・カタルーニャ総合9位。2022ツアー・オブ・アルプスで山岳賞を獲得。だが5月にガンが見つかり治療に専念。

復帰後には、CROレース総合7位、ランカウェイ総合3位と復活。2023年シーズンは、クリテリウム・デュ・ドーフィネ総合8位となっている。

 

アダム・イェーツは、23秒届かなかった。だが、これで総合トップに立った。

 

3位はLidl – Trekのマティアス・スケルモースイェンセン、4位にUAE Team Emiratesのジョアン・アルメイダ。

 

エガン・ベルナルは1分遅れの5位。総合4位に。

 

リザルト

トースタイン・トレーエンのコメント

正直なところ、まだ自分が勝ったことが信じられない。昨日、ドクターがホテルの部屋に入ってきて、調子はどうかと聞かれた。私は大丈夫だと答えた。

ジーノ・マウンテン（このステージレースの最高地点は故マーダーに捧げられた）は、ジーノのために走っているので、とても特別なんだ。

今でも僕にとって大きな意味がある。チームメイトではなかったけれど、私たちは同僚だった。このチームでは、この勝利はより特別なんだ。彼の母親もその場にいる日に勝てたのは素晴らしいことだ。

 

3位　Lidl – Trekのマティアス・スケルモースイェンセン

僕には自信があったので、ステージをコントロールしたかった。しかし、最後の上りでUAE Team Emiratesが抜きにかかり、イェーツがアタックした。

脚は良かったし、距離もあった。イェーツのアタックについて行こうとしたけど、もし彼がツールの調子なら、25秒差でゴールできたことに満足している(笑)。

アダムは今日からリーダーで、明らかに調子がいい。ジャージを脱ぐのは難しいだろうけど、頑張るよ。

 

4位　UAE Team Emiratesのジョアン・アルメイダ

 

 

5位　 INEOS Grenadiersのエガン・ベルナル

 

第4ステージ　リザルト

総合

アダム・イェーツのコメント

ステージ優勝とのダブル達成は、叶いませんでしたね。

誰も前を走らなかったら良かったんだけど、脚は良かったからね。ただ、石畳で自信が持てなかったんだ。でも脚はいいし、チームもいい。

全体的に良い1日だった。気分は良かったし、そういう時はチャンスを掴むしかない。明日はまた違った展開になるかもしれない。

 

 

ポイント賞

山岳賞

新人賞