6月14日の競技外ドーピング検査で、利尿剤が検出されたJumbo-Vismaのミヘル・ヘスマン。
今回はB検体でも陽性反応が出ている。これによりJumbo-Vismaは今後、包括的な情報を提供する必要がある。そうしないと、チームの信頼性が失われことになる。
アンチ・ドーピング規則違反の証拠となりえる
ミヘル・ヘスマンは、6月14日の競技外検査で利尿剤に陽性反応を示した。
この利尿剤はドーピングを隠すために使用される可能性があるため、アンチ・ドーピングリストに掲載されている。そのドーピング検査のBサンプルも陽性となった。
国立ドイツアンチ・ドーピング機構のプレスオフィサーであるエヴァ・ブントホフ氏によれば、「これはアンチ・ドーピング規則違反の十分な証拠である」とのことだ。
8月出場停止となっているが、Jumbo-Vismaからは、まだ何も発表されていない。
Bサンプルとは?
選手からドーピング検査が行われる場合、ドーピング検査の内容に応じて、尿または血液はAサンプルとBサンプルの2つに分けられる。
最初は、Aサンプルのみが禁止物質の有無をチェックされ、Bサンプルは保管される。A検体から禁止物質が検出された場合、当該選手はB検体にも検出された禁止物質をチェックするよう要求することができる。
Bサンプルも陽性だったことで、ドイツでは処分が厳しくなるかもしれない。
オランダでは、スポーツ選手によるドーピングは犯罪とみなされないが、ドイツではこれが当てはる。
2015年に可決されたドーピング法は、ドーピングの使用と管理を犯罪としている。禁止薬物の使用が発覚した場合、最高で懲役3年と罰金が科される可能性がある。現在までに、ドイツでドーピングで投獄されたスポーツ選手は一人もいない。
ドイツの検察庁は、ミヘル・ヘスマンのドーピング検査で陽性反応が出たことを受け、すでに昨年夏に予備捜査を開始していた。
サイクリストの自宅で捜索が行われ、彼の「データキャリア」が押収された。フライブルクの検察庁はこれを認めている。
Jumbo-Vismaにとっては、非常に厳しい状況となった。ミヘル・ヘスマンは2024年まで契約があるが、これは打ち切りとなるのでは。最も大切なのは、スポンサーへの説明となる。
つい最近も合併話がとん挫しており、新たなスポンサーを獲得しようとしてもドーピング問題を抱えた選手がいるチームに出資することはないだろう。
より一層の透明性が求められる。
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