ヴィクトール・カンペナールツがロックダウン中にハイテントで生活してトレーニングを組み立てていたことは以前の記事に書いている。
4700mの高さに設定されたテントの中で寝ることで、EPOを使用したのと同じような効果を得ることが出来たと言う。
その詳細について、ヴィクトール・カンペナールツが語っているので効果について見てみよう。
ハイテントにより自然にEPOを生産する
ヴィクトール・カンペナールツが使ったハイテントは、AltitudeDream.comの製品でスポーツマンや登山者が高地の環境に慣れる為に使っている。
同社のうたい文句では
- スタミナを最大8%向上させる
- ヘマトクリットの増加
- ワークアウト後の回復が早い
となっている。
EPOを直接摂取することはUCIの禁止リストに入っているが、ハイテントを使うことはドーピング違反にはならない。
EPOとは
エリスロポエチン(Erythropoietin)の略で、赤血球の産生を促進する造血因子の一つ。EPOは赤血球の増加効果を持つことから、筋肉への酸素供給量を高め持久力を向上させる目的で、ドーピングとして使われる。
元来体内に存在する自然物質でその使用の判別は難しいため、ヘマトクリット(血液中に占める血球の容積率)、ヘモグロビン、網状赤血球数などを用いてドーピングのスクリーニングを行っている場合が多い。
引用 Wikipedia
ハイテントで寝るとEOPを摂取するのと同じ効果が得られる。
薄い空気で生活することで、より多くのエポホルモンと赤血球を作り、筋肉や臓器への酸素輸送を改善する。
4700mになれるには
ヴィクトール・カンペナールツは2週間連続で4,700mの高さに設定されたテントの中で寝ていた訳ではない。
高い登山と一緒で、徐々に身体を慣らさないといけない。2000mくらいから慣らしていく。
通常の人が行う場合は良いが、心臓疾患などがある人が利用すると危険だ。
酸素飽和度が原因で、通常、赤血球の95〜100%は酸素で満たされているが、上に行くほど、空気中の酸素は少なくなり、酸素で満たされる細胞は少なくなる。
高度4,700メートルでは酸素飽和度が90パーセントを下回るため心臓疾患や肺に異常のある場合には危険だ。
効果は
高度トレーニングのおかげで、カンペナールツはより多くの赤血球を持っている。
体内にある赤血球が多ければ多いほど、より多くの酸素が筋肉細胞に輸送される。
まず、ヘマトクリット値だが、普通の人の値は42%。1リットルの血液を漏斗に注いだ場合、赤血球は42%になる。60%を超える場合もある。
EPOは筋肉内の微小血管も刺激する。
アスリートが年に数回高度トレーニングを行うと、高度トレーニングの効果は毎回増幅される。つもり、高地トレーニングを続けることで、その後のキャリアのために利益を得ることが出来る。
ペストなTTを得られるために
ハイテントでの生活で、私はとても強いと感じる。非常に多くの赤血球を生産したので、EPOを取っているライダーのように感じることができる。数週間一生懸命トレーニングした。
それは成功したプロジェクトだった。今週、私は少し極端でない高さでセッションを再開した。
ヴィクトール・カンペナールツは効果を実感しており、今後もハイテント生活を少し低い高度で続けていくつもりだ。
ピーキングを計算して、ベストな状態でTTに望めるように調整する。まずは、ベルギー国内個人タイムトライヤルのタイトル。そしてジロでの3つのTTが目標だ。
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