サム・ベネットはグリーンジャージ獲得のみならず、スプリンターの祭典と呼ばれる最終ステージも制した。
中間スプリントでサガンが全く動かなかったので、すでにこの時点でグリーンジャージ獲得は決まっていた。
ゴール後に何度も雄たけびを上げるサム・ベネットの姿はアドレナリン爆発といった感じ。しかもゴール後にはスクリーンに映る自分の姿をスクリーンの前で確認しているのは印象的だった。
サム・ベネットの乗ったCustom Specialized Tarmac SL7を見てみよう。
Custom Specialized Tarmac SL7
サム・ベネットが普段のステージで乗っていたSpecialized Tarmac SL7はバーテープがグリーンになっている程度だった。
上の写真を見るとフロントホイールのディスクローターはXTRですね。
ツール・ド・フランス最終日には、ブランドのカスタム構成部品とその成功を披露することが慣例となっている。
サム・ベネットのグリーンジャージ獲得は、1989年のショーン・ケリー以来のアイルランド人となった。ショーン・ケリーは4回グリーンジャージ獲得獲得しているが、サム・ベネットは何回重ねられるかな。
トップチューブの模様だが、一緒に勝つという意味でTogether We Winと書いてある。真横から見たらTogether We Winには見えないけど。
Winはフォークに描いてある。
非ドライブ側はシートステイにTogetherの文字が描いてある。ドライブ側はグリーンからホワイトに変わるグラデーションとなっていたが、こちらはデザインが違う。
こちらのデザインは、色あせた写真のコラージュベースとなっている。
今回は、サガンとサム・ベネットが争ったが、サガンが獲得した場合には違ったデザインになっていたそうだ。
カスタムペイントはそのチームやライダーによってデザインが違う。グラフィックチームには、通常、それぞれの背後にあるストーリーを盛り込んだかなりの数のデザインがある。
私たちは、このバイクが単一のジャージー色だけではなく、変化をもたらしたり人の勝利を助けたりするのが1つの色や1人の人間ではないことを実証したいと考えました。
フレームの意図は、平和なエネルギーの感覚を伝え、新鮮な空気の息吹のように感じることでした。それはお祝いの瞬間であり、私たちは一緒にそれを考えました。
– Kayla Clarot、Principle Concept Graphic Designer 引用 specialized.com
サム・ベネットは、通常はチューブラータイヤを使っている。
だが、最終ステージでは、RovalのRapide CLXクリンチャーホイールセットを使用してレースを行い、Turbo RapidAirタイヤを装着していた。
タイヤはチューブレスタイヤとして設計されているが、サム・ベネットはインナーチューブを使用。
理由は、ターボコットンタイヤに比べてわずかに高い耐パンク性を提供し、異なる形状のタイヤビードのおかげでリムにしっかりと接着されるので、パンクが発生した場合にタイヤが脱落する可能性が低くなるためだ。
元々Rapide CLXはチューブレス対応でないので、インナーを使って無理やり使用したと思える。
シャンセリゼ通りは石畳のためパンクの可能性は高い。実際今年のシャンセリゼではTrakのライダーがパンクしていた。誰でしたっけ。
サム・ベネットとしては多分チューブラーで乗りたかっただろうけど、スポンサーの宣伝のためにRovalのRapide CLXクリンチャーホイールセットを使ったのだろう。
このサム・ベネットが乗ったカスタムペイントされた限定版のS-Works Tarmac SL7フレームセットは100セット限定で販売される。
S-Works Tarmac SL7 Limited-Editionフレームセットの価格は6,500ドル(約68万円)で、収益の一部は、サイクリングが脳に利益をもたらすことを証明する組織であるOUTRIDE Foundationに寄付される。
OUTRIDEは、研究、サイクリングプログラム、助成金提供活動を通じて、社会的、感情的、認知的健康を改善するために、証拠に基づいたサイクリング介入を提供している。
コメント