休息日あけはプロヴァンスの巨人、モン・ヴァントゥ。2021年第11ステージのように2回上るではなく、一発勝負。
4年前はタデイ・ポガチャルがヨナス・ヴィンゲゴーに遅れるという場面があったモン・ヴァントゥ。
だが、タデイ・ポガチャルはオタカムではリベンジを果たしており、このモン・ヴァントゥでも遅れることは想像していないだろう。弱点を克服していくのがタデイ・ポガチャルだ。
第16ステージ モンペリエ~モン・ヴァントゥ 171.5km

コースマップ photo letour.fr
ヴァントゥという地名は、ケルト神話の風の神ヴァントゥールに捧げられたものとされている。
地中海沿岸のスタート地点から、風への警戒が必要。ただ、今回はスプリントポイントが1箇所のみ。モン・ヴァントゥ勝負だ。

超級山岳 モン・ヴアントゥ photo letour
途中、シャレー・レイナールのスキー場を通過していく。15.7kmを上がり、平均勾配は8.8%ときつい。
遮るものがなく、風が強いので死の山とも呼ばれる。

コースプロフィール photo letour.fr
- スプリントポイント シャトーヌフ=デュ=パプ
- 超級山岳 モン・ヴァントゥ 15.7km・8.7%
スタート
スタート時の4賞ジャージ着用者は
- 総合 タデイ・ポガチャル UAE Team Emirates – XRG
- ポイント賞 ジョナサン・ミラン Lidl – Trek
- 山岳賞 レニー・マルティネス Bahrain Victorious
- 新人賞 フローリアン・リポウィッツ Red Bull-BORA-hansgrohe

オフィシャルスタート。

ワウト・ファンアールトが0kmアタック。しかし、これは決まらない。

Cofidisのバンジャマン・トマが攻撃。

Team Visma | Lease a Bikeのヴィクトール・カンペナールツも攻撃。

3人が少し前に。
- クサンドロ・ムーリッセ Alpecin-Deceuninck
- マルコ・ハーラー Tudor Pro Cycling Team
- マイケル・ストーラー Tudor Pro Cycling Team

集団は容認していない。11秒差に縮まった。

UAE Team Emirates – XRGのニルス・ポリッツと、TotalEnergiesのアレクサンドル・デュレットが少しだけ集団の前に。
だが、ニルス・ポリッツは戻ってこいと無線で言われていた。

残り125km。結構な人数が抜け出すか。

これは逃げというか集団が割れた感じ。

追走は集団に捕まる。先頭とは35秒差。

先頭3人は、残り100.3kmで捕まる。

残り94.6km。29人という巨大な逃げが出来ている。

集団は25秒差。容認気味だけど、逃げにはベン・ヒーリーがいる。

先頭からジュリアン・アラフリップとMovistar Teamのグレゴール・ミュールベルガーが抜け出す。

集団からAlpecin-Deceuninckの二人が追走に。エミール・フェルストリンゲが狙う。
- ジョナス・リカールト Alpecin-Deceuninck
- エミール・フェルストリンゲ Alpecin-Deceuninck

Lidl – Trekのジョナサン・ミランは、逃げには入れていない。ということはポイントは獲得できない。

残り70km。UAE Team Emirates – XRGのニルス・ポリッツがひく。後ろはRed Bull – BORA – hansgrohe。タイム差は3分31秒。

4分17秒離れたので、これはタデイ・ポガチャルのステージ優勝はないかな。
スプリントポイント シャトーヌフ=デュ=パプ

1位通過はUno-X Mobilityのヨナス・アブラハムセン。
- ヨナス・アブラハムセン Uno-X Mobility 20ポイント
- パヴェル・シヴァコフ UAE Team Emirates – XRG 17ポイント
- マッテオ・トレンティン Tudor Pro Cycling Team 15ポイント
- テイメン・アレンスマン INEOS Grenadiers 13ポイント
- エンリク・マス Movistar Team 11ポイント
- ジュリアン・アラフリップ Tudor Pro Cycling Team 10ポイント

Alpecin-Deceuninckのジョナス・リカールトは追走に追い付いたが、前に7人逃げている。

7人が前に。
- ヨナス・アブラハムセン Uno-X Mobility
- マッテオ・トレンティン Tudor Pro Cycling Team
- テイメン・アレンスマン INEOS Grenadiers
- エンリク・マス Movistar Team
- ジュリアン・アラフリップ Tudor Pro Cycling Team
- シモーネ・ヴィラスコ XDS Astana Team
- フレッド・ライト Bahrain Victorious

ニルス・ポリッツが先頭を代わってくれと言ったけど、断られている。

第15ステージ優勝のティム・ウェレンスが遅れている。

残り39.2km。タイム差は6分12秒差。メイン集団の総合勢が動かなければ先頭から勝者が出そうだ。

残り27.1km。フレッド・ライトがちぎれて先頭は6人。

31人の追走は1分36秒差。

残り19.7km。追走とは1分33秒。メイン集団とは6分52秒差。まだ43km/hのスピードで登っている。

テイメン・アレンスマンが抜け出すか。

いや、ジュリアン・アラフリップがアタックだ。

残り17.4km。Uno-X Mobilityのヨナス・アブラハムセンが諦める。

先頭は4人に。テイメン・アレンスマンは一度切れていたけど戻ってきている。
超級山岳 モン・ヴァントゥ 15.7km・8.7%

ついにモン・ヴァントゥへの登りが始まる。
- テイメン・アレンスマン INEOS Grenadiers
- エンリク・マス Movistar Team
- ジュリアン・アラフリップ Tudor Pro Cycling Team
- シモーネ・ヴィラスコ XDS Astana Team

XDS Astana Teamのシモーネ・ヴィラスコが遅れる。

残り14.9km。ジュリアン・アラフリップはどこまで粘れるか。

残り14.3km。テイメン・アレンスマンが上位でゴールすると山岳賞が見えてくる。

エンリク・マスがアタック。

エンリク・マスが単独となった。

集団は前回モン・ヴァントゥの優勝者ワウト・ファンアールトが引き出す。

残り13.3km。エンリク・マスは、最後までいけるのか。

追走からSoudal – Quick Stepのヴァランタン・パレパントルがアタック。

後方からはベン・ヒーリーが先頭で追ってきている

ワウト・ファンアールトからセップ・クスにバトンタッチ。ヨナス・ヴィンゲゴーは攻撃するつもりだ。

第3集団は4人。
- ベン・ヒーリー EF Education-EasyPost
- ヴァランタンパレパントル Soudal – Quick Step
- サンティアゴ・ブイトラゴ Bahrain Victorious
- マイケル・ウッズ Israel – Premier Tech

セップ・クスが引くメイン集団は、11人まで減っている。

テイメン・アレンスマンが遅れるのか。

さあ、ベン・ヒーリーがアタック。届くか。

テイメン・アレンスマンはベン・ヒーリーに追い付かれそう。

テイメン・アレンスマンが追いつかれる。追走5人に。
- ベン・ヒーリー EF Education-EasyPost
- ヴァランタンパレパントル Soudal – Quick Step
- サンティアゴ・ブイトラゴ Bahrain Victorious
- テイメン・アレンスマン INEOS Grenadiers
- ジュリアン・アラフリップ Tudor Pro Cycling Team

ヨナス・アブラハムセンがセップ・クスに抜かれていく。

ジュリアン・アラフリップが追走からきれた。

追走は3人に。

あっと、ここでヨナス・ヴィンゲゴーがアタック!

タデイ・ポガチャルは逃がさない。

ヨナス・ヴィンゲゴーがテイメン・アレンスマンを抜いていく。

ここから二人の戦いか。

ケヴィン・ヴォークリンが切れた。

前待ちしていたティシュ・ベノートが引く。

ここまではTeam Visma | Lease a Bikeの戦術が決まっている。

ティシュ・ベノートが外れて、また二人の争いに。

ヨナス・ヴィンゲゴーがシモーネ・ヴィラスコを抜いていく。

さあ、今度はヴィクトール・カンペナールツが待っている。

もう先頭まで2分59秒。

フローリアン・リポウィッツはプリモッシュ・ログリッチにひいて貰っている?

ベン・ヒーリーとヴァランタン・パレパントルが先頭まで7秒。

エンリク・マスが追いつかれた。

残り3.5kmでベン・ヒーリーがアタック。

ヴィクトール・カンペナールツが引き終わって、ヨナス・ヴィンゲゴーがアタック。

しかし、タデイ・ポガチャルは離れない。

ヴァランタン・パレパントルのアタックにベン・ヒーリーがカウンターアタック。

残り2.3km。二人の争いだ。

牽制しているとエンリク・マスとサンティアゴ・ブイトラゴが追いついてきた。

これは最後はタデイ・ポガチャルが行くパターンか。

タデイ・ポガチャルは、どこで仕掛けるか。

ここでタデイ・ポガチャルがアタック!

ヨナス・ヴィンゲゴーが離れるか。

いや、はりついた。

ジュリアン・アラフリップを抜いていく。

先頭ではヴァランタン・パレパントルがアタック。

また、ヨナス・ヴィンゲゴーがアタック。前に出るのが早すぎる。

先頭ではサンティアゴ・ブイトラゴがアタック。

あっと、いつの間にかSoudal – Quick Stepのイラン・ファンワイルダーが追いついて前を引く。

ゴール手前でベン・ヒーリーがアタック!

ベン・ヒーリーが先頭。

続くはヴァランタン・パレパントル。

ヴァランタン・パレパントルが追い込む。

あ~、ヴァランタン・パレパントルが抜いた!

ヴァランタン・パレパントルが前だ。

ベン・ヒーリー破れたり!

ヴァランタン・パレパントルがツール・ド・フランス初優勝だ!

レムコ・エヴェネプール、ティム・メルリエに続いてSoudal – Quick Stepは4勝目。

ヴァランタン・パレパントルは、2024 ジロ・デ・イタリア第10ステージの勝利に続いてプロキャリア2勝目。大舞台で勝利をあげるところが素晴らしい。

ヴァランタン・パレパントルは感極まっている。

さあ、タデイ・ポガチャルがスパート。

ヨナス・ヴィンゲゴーは切れない。

最後のカーブだ。

ヨナス・ヴィンゲゴーは離れない。

世界最高のクライマー対決は勝負つかずと言った感じか。

ヨナス・ヴィンゲゴーは2秒遅れでゴール。Team Visma | Lease a Bikeは完璧なアシスト体制。これだけアタックをかけて前を引いて、最後のタデイ・ポガチャルのスパートもついていく。強い。これがヨナス・ヴィンゲゴーの実力だ。

プリモッシュ・ログリッチが9位で2秒遅れでフローリアン・リポウィッツ。
リザルト

Soudal – Quick Stepのヴァランタン・パレパントル(チーム公式サイトより)
実を言うと、これは今日のスタート時の計画ではなかったんだ。 総合争いをする選手たちのステージになると思っていたけれど、大きな集団が動いているのを見て、その集団に加われば失うものは何もないと思ったんだ。
気分は良かったし、その集団に2人のチームメイトがいたことは大きな自信になった。 自分には強い脚があり、チャンスを信じていると伝えたら、彼らは信じられないような仕事をしてくれた。
最後の1キロでのイランの努力と牽引は忘れられない。 どうやってこのステージで勝てたのか、それを話すのは難しいけど、僕はそれをやってのけたんだ。 自分にとっても、チームにとっても、国にとっても特別な日だし、言葉では言い表せないほど幸せな気分だよ。

4位 Soudal – Quick Stepのイラン・ファンワイルダー
ヴァランタン・パレパントルのためにも、チームのためにも。 ここ数日、僕らにとっては簡単なことではなかったけれど、自分たちの実力はわかっていたから、自分たちを信じ続けていた。
彼はとても調子がいいと言っていたので、このカードを使うことにした。 ラスト数キロで先頭集団からそれほど離れていないことがわかったとき、全力で戻ってきた。 イエロージャージがすぐそこまで迫っていることが分かっていたからだ。 今日達成したことは素晴らしい。 一生忘れられない日になったよ。

6位 Team Visma | Lease a Bikeのヨナス・ヴィンゲゴー

7位 Movistar Teamのエンリク・マス
第16ステージ リザルト

総合

ポイント賞
山岳賞

新人賞






コメント
昨日はポガチャル控えめでしたね。まさか逃がすとは。
チームメイトの体調や本人の体調を考慮しての事
だったのでしょうか。
ポガチャルのアタックがビンゲゴーに効かなかったのが気になりますね!
18.19ステージで持ち堪えられるか。
ビンゲゴーはゴール後に事故をしたみたいですが、モンバントゥーはゴール後、麓まで降りる感じですか?
トビアスヨハンネセンが一時意識を失ったみたいなので気がかりです。
ニルス・ポリッツが序盤逃げようとして集団からも反感。さらにチームに呼び戻されてましたね。この後、疲れているニルス・ポリッツが単独で引き続け、後ろにいるRed Bull – BORA – hansgroheも全く手を貸さなかった。
これではタイム差が開くには仕方ないこと。前にパヴェル・シヴァコフとマルク・ソレルがいっており、タデイ・ポガチャルのアシスト陣が薄かったこともあるでしょう。
ヨナス・ヴィンゲゴーの強さが目立ったモン・ヴァントゥでしたね。
何か先頭で言い合いしてるリプレイが流れていましたね。
ポリッツはポガチャルを勝たすため、集団をコントロールしようとしていたらしいですね。
彼の意思なのか、チームの指示なのか分かりませんが‥
強者ルールを押し付けるなとUAEへの風当たりが強くなってきているみたいです。
ゴール前のスプリントですが、ベンヒーリーは途中でアタックしまくり足を使いすぎたのかなと思いました。
ブイドラゴも、スプリントで勝てそうな位置にいましたが、追いつくまでに足を使いすぎてしまったのでしょうか。
ニルス・ポリッツについては、集団内からもかなり批判が。誰も逃げるなみたいな感じで動いていたようですね。
モン・ヴァントゥの今回の戦いは素晴らしかった。誰もが死力を尽くした戦いだったかと。
ヴィスマの総攻撃でしたが、ポガチャルはまだ余裕がありそうな感じでしたね。ジョーゲンソンが絶不調なのがあまりにも痛い。
そして、久々にウルフパックの真髄を見れましたね。
ポガチャルの全開アタックもヨナス・ヴィンゲゴーには通用しなかったので、タデイ・ポガチャルにしては珍しく保守的に走ったかと。
ほんとマッテオ・ヨルゲルソンが不調で山岳でアシスト出来ないのは誤算でしょうね。
ウルフパックのツールは、レムコのリタイヤがありますが十二分に成功したと言えますね。イラン・ファンワイルダーが最後に追い付いて引き出したのにはびっくりしました。