ジロ・デ・イタリア第21ステージの終了で、ポール・マグニエは歴史に名を刻んだ。
わずか22歳と47日で、ジロ・デ・イタリア史上2番目に若いポイント賞獲得者となり、Soudal – Quick Step(ウルフパック)全体にとって記憶に残る大会を見事に締めくくった。
今大会のジロ・デ・イタリアで複数のステージ優勝を飾ったわずか4つのチームのうちの1つである同チームは、本当に驚くべき3週間を過ごしたといえる。
諦めかけたポイント賞、波乱の展開からの大逆転
“I was NOT expecting this!” 👌🇫🇷
2 in Bulgaria + 1 in Italy = a stunning trio of Giro wins for Paul Magnier! #GirodItalia | May 8 – June 1 | SBS VICELAND 📺 pic.twitter.com/RafTK8ZhZw
— SBS Sport (@SBSSportau) May 28, 2026
第1ステージのゴール前で発生した大落車により、わずか12人しかゴールに向かえない波乱の展開の中、ポール・マグニエは運も味方につけて初日を制した。
第3ステージでも、ジョナサン・ミランの先行をまくって見事に連勝を飾る。この時点でマグニエは105ポイントを獲得し、ポイント賞争いで大きくリードを奪った。
しかし、ここから強力なライバルが浮上する。UAE Team Emirates – XRGのヨナタン・ナルバエスだ。
第10ステージ終了時点ではマグニエが44ポイントのリードを保っていたが、ナルバエスは第11ステージで今大会3勝目を挙げた。
これで、一気に19ポイント差(マグニエ130ポイント、ナルバエス111ポイント)まで詰め寄った。そして第14ステージ、ついにナルバエスがポイント賞トップへと躍り出た。
スプリント勝利ではなく、独走や逃げ、中間スプリントポイントで稼ぐ方法だった。
形勢が完全に逆転したことで、Soudal – Quick Stepはすでにマリア・チクラミーノの獲得を諦め、最終第21ステージのローマでの勝利に照準を切り替えていた。
ところが第18ステージで状況は一変する。逃げ切りが決まると思われていたこの日、ポイント賞で不動の地位を確立しつつあったヨナタン・ナルバエスが不発に終わる。
一方、諦めかけていたマグニエがまさかのステージ勝利を収めたのだ。
この劇的な展開で勝負の行方は決した。さらにレース後、ナルバエスがバスに衝突するアクシデントに見舞われた。メーターを見ていて、バスがブレーキをかけたことに気づかなかったのだ。
第19ステージは出走したけれど、途中で鼻血が出てしまいドクターと相談の上で無念のリタイアとなる。
これが決定打となり、今大会ステージ3勝を挙げた若きエースのマグニエが、最終的にマリア・チクラミーノを手中に収める結果となった。
世界最高のスプリンターの一人に
まずはこのスプリントで何が起きたのか教えていただけますか。ジャスパー・ストゥイヴェン選手と一緒に逃げに入っていましたが、少し振り返っていただけますか。
ああ、そうだ。ジャスパー・ストゥイヴェンが前にいたから、残り1周で無駄足を使う必要は本当になかった。その後はすべてがかなり速く進んだ。
残り500〜600mで少し前に出過ぎたという小さなミスをしたと思うが、いわゆる「箱詰めにされる」よりは前にいる方が常に好きだ。チームは良い仕事をしてくれた。
昨年はワウト・ファンアールトとエドアルド・アッフィニが同じようなリードアウトの展開を作っていたから、それを試そうとしたのだ。
しかし、ファビオ・ファンデンボッシュが窪地で少しスピードを落としてしまい、その後は壁にぶつかったような感じになった。後ろから勢いよく来られたからだ。
残り500〜600mで何人かのスプリンターを前に行かせなかったことに少し後悔はあるかもしれないが、仕方がない。ステージ3勝とこのチクラミーノという良い思い出を振り返ろうと思う。
その3つのステージ優勝と、このチクラミーノですが、現在のスプリント界のトップ選手たちの中で、このジロでの活躍を経て、ご自身はどの位置にいるとお考えですか。
自分が世界最高のスプリンターの1人になれることを証明できたと思う。並外れた仕事をしてくれたチームにも感謝している。
このジロで最高のリードアウトを受けられたし、脚の調子もとても良かったため、それが良い形で組み合わさったのだ。本当に素晴らしいジロになったし、長年忘れることはないと思う。
次の目標に向けて、ジャスパー・ストゥイヴェンを説得しようと考えていますか。
いや、ジャスパー・ストゥイヴェンはこれから、ティム・メルリエと共にツール・ド・フランスに集中すると思う。彼らの成功を祈っている。
ティムは本当に世界最速のスプリンターだと思うし、ツール・ド・フランスで輝けることを願っている。私自身は、シーズン終盤に向けて少し休養を取るつもりだ。
シーズン終盤はどのような予定になりますか。
1ヶ月後くらいにフランス選手権があるため、そこで調子を取り戻せるように休養するつもりだ。通常ならフランコ・ベルジュやミュール・クラシックにも出るが、目標はフランス選手権になると思う。
その後のシーズン終盤はツール・ド・ポローニュやレネウィ・ツアーに出場して、その先はどうなるか様子を見る。
今回の成功にはLidl-Trekから獲得したジャスパー・ストゥイヴェンのリードアウトが非常に大きかった。逆に放出したLidl-Trekのトレインが機能してなかったのも事実だろう。
さて、今回の結果を受けで、ポール・マグニエとティム・メルリエという2大スプリンターを抱えるSoudal – Quick Stepは、来シーズンの割り振りに困りそうな感じ。
ティム・メルリエも2028年まで契約があるが、現在33歳。新旧交代がスムーズにいくとウルフパックの勝利量産の道筋がたってくる。








コメント