ツール第15ステージは、ロデズからカルカッソンヌのピレネー山脈付近まで、202kmの暑いルートを走った。
だが、スタートに先立ちJumbo-Vismaのエース、プリモッシュ・ログリッチのリタイヤが告げられる。
だが、これはJumbo-Vismaを襲う地獄の始まりでしかなかったようだ。
ステファン・クライスヴァイクの離脱
ステファン・クライスヴァイクは、ゴールまで60kmでクラッシュにあってしまう。
これは、前方で道路に座り込んでいる人がいるので、レースが中断されると情報が入り集団がブレーキをかけたことが原因となっている。
ワウト・ファンアールトは、クラッシュをさけられたが、ステファン・クライスヴァイクは、激しく転倒し救急車で運ばれる。
詳しい情報は入ってないが、鎖骨骨折ではないということだ。ステファン・クライスヴァイクは、山岳でヨナス・ヴィンゲゴーを助ける重要な役目を果たしていた。
総合13位という成績を残してリタイヤしたのは、Jumbo-Vismaにとって非常に痛い。二人も優秀なクライマーがいなくなってしまったのだから。
だが、チームを襲う悲劇はそれだけでは終わらない。
ヨナス・ヴィンゲゴーも落車
ステファン・クライスヴァイクが、落車してわずか3kmで今度はヨナス・ヴィンゲゴーとティシュ・ベノートが落車してしまう。
ヨナス・ヴィンゲゴーは、すぐにバイク交換して走りだしたがティシュ・ベノートはスピードメーターを拾ってなんとか走りだす。
結局、ティシュ・ベノートは20分24秒遅れの148位で帰ってきている。
ティシュ・ベノートはゴール後に、太ももにアイスパックを当てながらインタビューに答えている。
私はすでに気分が良くなった。幸運だったと思う。かなり激しく落ちた。
タップされて自転車を直立させることができなかった。それらは悪い転倒だが、私は何も壊したとは思っていない。深刻な擦り傷と腰は本当に痛い。
私の膝、ひじ、そして背中も少し打たれた。最初は吐き気がしたが、ヨナスがすぐに前に戻ったと聞いた。それが良い知らせだった。
ヨナス・ヴィンゲゴー自身は、身体の左側にいくつかの擦り傷がある程度。
プリモッシュ・ログリッチ、ステファン・クライスヴァイクを失い、ティシュ・ベノートも打撲。単なる移動のためのステージと思われたけど、Jumbo-Vismaにとっては悪夢の一日となってしまった。
だが、これは第3週に控えているピレネーでの地獄の序章になる可能性も秘めている。全ては、アシストを失ったヨナス・ヴィンゲゴーの肩にかかってきそうだ。
2020年ツール第20ステージの個人タイムトライヤルでプリモッシュ・ログリッチがタデイ・ポガチャルに抜かれた悪夢が思い出される。
こんな悪夢の序章とならなければ良いのだけど。
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