オタカムがゴール。2022 ツール・ド・フランス第18ステージ。Team Visma | Lease a Bikeの猛攻撃でタデイ・ポガチャルがヨナス・ヴィンゲゴーに落とされた場所だ。
前日の第11ステージでタデイ・ポガチャルは落車。擦過傷と打撲だが、高速落車しており全く影響がないはずがない。
しかも、2022 ツール・ド・フランスの時のように、メンバーは万全ではない。ジョアン・アルメイダはおらず、パヴェル・シヴァコフは不調。
タデイ・ポガチャルは、ピレネー3連戦を乗り切れるのか。Team Visma | Lease a Bikeは、3年前の再現となるか。注目の一戦だ。
第12ステージ オーシュ~オタカム 180.6 km

コースマップ photo letour.fr
獲得標高3,794m。これはラスト60kmに集約されている。ピレネー3連戦のゴールは超級山岳オタカムだ。
超級山岳 オタカム

超級山岳オタカム photo letour
最後の上りで標高1,520mのオタカムに到達する。中盤の最も急なところでは、勾配が13%となる。ゴール手前は6~7%勾配に。一定の勾配でないので難しい。
このスキー場は、過去に6回ツール・ド・フランスのゴール地となっている。前回優勝は2022年のヨナス・ヴィンゲゴー。ワウト・ファンアールトが引き、タデイ・ポガチャルを落とした場所だ。

コースプロフィール photo letour.fr
- 4級山岳 ラバトマル峠 1.3km・6.3%
- スプリントポイント ベスジャック
- 1級山岳 スロール峠 11.8km・7.3%
- 1級山岳 ボルデール峠 3.1km・7.7%
- 超級山岳 オタカム 13.5km・7.8%
スタート

Tiz-cycling ストリーミング スクリーンショット以下同様
Team Visma | Lease a Bikeのヨナス・ヴィンゲゴーは攻撃を開始するか。昨日のステージでもアタックをかけて驚かせていた。
ヨナス・ヴィンゲゴーのコメント
特別な登りだ。 今日の脚がいいことを祈るよ。 良い結果を得るために全力を尽くすつもりだ。
3年前、ヴィンゲゴーは偉大なライバル、タデイをオタカムで決定的な勝利を収めた。 そのポガチャルが水曜日のトゥールーズへのステージで転倒した。 そのことが今日の世界チャンピオンにどのような影響を与えるだろうか?
それについて推測するつもりはない。彼の回復についてはタデジに聞いてみてください。
クラッシュを回避し、すべてに先手を打つのが我々の戦略だが、クラッシュを回避できないこともある。 昨年は、避けようとしてもクラッシュの影響が大きかった。
不運に見舞われることもある。 いつ何が起こるかわからない。 転倒しないことを祈るしかない。
ジュリアン・アラフリップは逃げに打って出るのか。
スタート時の4賞ジャージ着用者は
- 総合 ベン・ヒーリー EF Education-EasyPost
- ポイント賞 ジョナサン・ミラン Lidl – Trek
- 山岳賞 レニー・マルティネス Bahrain Victorious
- 新人賞 レムコ・エヴェネプール Soudal – Quick Step
マチュー・ファンデルプールは、Red Bull – BORA – hansgroheのヨルディ・メイウスと話している。今日はお休みだ。
オフィシャルスタート。
またも、Uno-X Mobilityから攻撃。
昨日に続いてヨナス・アブラハムセンだ。
今度はIntermarché – Wantyのビニヤム・ギルマイ。
TotalEnergiesのトーマス・ガチニャール。
XDS Astana Teamのアレクセイ・ルツェンコのアタックに次々にジョイン。
4人が抜け出した。
- パスカル・エーンクホーン Soudal – Quick Step
- マルコ・ハーラー Tudor Pro Cycling Team
- アレクサンドル・デュレット TotalEnergies
- クリスツ・ニーランズ Israel – Premier Tech
4人は捕まり INEOS Grenadiersのゲラント・トーマスが先頭に姿を現す。ステージ優勝を狙っている。
今度はCofidisのブライアン・コカールが先頭で引く。登れるスプリンターだ。
集団が遥か彼方に見える。巨大な集団ができた。
INEOS Grenadiersのカルロス・ロドリゲスが5分44秒遅れなのでタイム差は稼げないかも。逃げは52人。
Tudor Pro Cycling Teamからは4人。
- ジュリアン・アラフリップ
- マルク・ヒルシ
- マッテオ・トレンティン
- マイケル・ストーラー
集団はUno-X Mobilityが引いている。総合10位のトビアスハラン・ヨハンネンセンの順位を守るためだ。
残り151.9km。集団はUAE Team Emirates – XRGのニルス・ポリッツが引き出す。タイム差は1分30秒。
Team Visma | Lease a Bikeからはティシュ・ベノート。UAE Team Emirates – XRGからはティム・ウェレンスが逃げに入っている。
残り113.1km。1分36秒と開かない。 INEOS Grenadiersからは5人。
- テイメン・アレンスマン
- トビアス・フォス
- アクセル・ローランス
- カルロス・ロドリゲス
- コナー・スウィフト
タデイ・ポガチャルは、一人で集団復帰中。
タデイ・ポガチャルは無事に復帰。
タデイ・ポガチャルのケガのコメント
左腕は完全に開いていて、腰と肩も痛かったがバイクに戻ることができた。あとでどうなるか見て見よう。腕よりも脚のほうが大事だ。たとえ調子が悪かったとしても、強いチームなので安心できる。もちろん決勝では足の調子が良くなることを願っているよ。
残り100km。1分44秒と変わらない。Bahrain Victoriousからは4人。
- サンティアゴ・ブイトラゴ
- レニー・マルティネス
- ロバート・スタナード
- フレッド・ライト
逃げ集団にいたCofidisのブライアン・コカールが天を仰ぐほどの痛みを抱えている様子。食料袋に手を伸ばした際に指を負傷している。
4級山岳 ラバトマル峠 1.3km・6.3%
4級山岳に。しかし、タイム差が広がらない。これではステージ優勝など無理だ。
あら、Bahrain Victoriousのレニー・マルティネスではなくてフレッド・ライトがとった。
- フレッド・ライト Bahrain Victorious 1ポイント
スプリントポイント ベスジャック
マチュー・ファンデルプールがローレンツ・レックスに敗れている。
- ローレンツ・レックス Intermarché – Wanty 20ポイント
- マチュー・ファンデルプール Alpecin-Deceuninck 17ポイント
- ティボー・ネイス Lidl – Trek 15ポイント
- スティアン・フレッドハイム Uno-X Mobility 13ポイント
- シモーネ・ヴィラスコ XDS Astana Team 11ポイント
- アントニー・テュルジス TotalEnergies 10ポイント
この差だ。
マチュー・ファンデルプールは二日連続の逃げ。登りの途中までだろうか。
逃げ集団の総合勢は、ステージ優勝狙いか。
- カルロス・ロドリゲス INEOS Grenadiers 5分44秒
- ギヨーム・マルタン Groupama – FDJ 10分44秒
- ベン・オコナー Team Jayco AlUla 11分50秒
- マティアス・スケルモースイェンセン Lidl – Trek 12分45秒
- エマヌエル・ブッフマン Cofidis 15分41秒
残り59.1km。タイム差2分9秒に。先頭はTeam Jayco AlUlaのルーク・ダーブリッジ。
マチュー・ファンデルプールも切れた。あとはグルペットで完走のみ。
1級山岳 スロール峠 11.8km・7.3%
さあ始まった。
逃げにのっていたSoudal – Quick Stepのマキシミリアン・シャフマンも切れている。
集団はTeam Visma | Lease a Bikeが引き出した。
先頭はヴィクトール・カンペナールツ。
Team Visma | Lease a Bikeは、次々と逃げのメンバーを追い抜いていく。
Bahrain Victoriousのレニー・マルティネスが切れている。山岳ポイントが全く奪えない。
逃げ集団は INEOS Grenadiersのアクセル・ローランスが引く。
えっ、レムコどうした。先頭からかなり後方にいる。登りはじめて5kmで終わってしまった。
今度はテイメン・アレンスマンが引く。タイム差は1分37秒に。
Team Visma | Lease a Bikeのティシュ・ベノート、セップ・クス、マッテオ・ヨルゲルソンが引くメイン集団はもうかなりコンパクト。16人しかいない。
イラン・ファンワイルダーがついているが。メイン集団から40秒遅れ。
すでにレムコはバーチャルで5位まで落ちている。レムコのツールは終わったのか。
あっと、ベン・ヒーリーが落ちた~。マイヨジョーヌは今日までだ。
メイン集団はサイモン・イェーツが前に。
先頭が6人に。
先頭からIsrael – Premier Techのマイケル・ウッズがアタック。
ベン・ヒーリーはバーチャルで2位に。
ベン・ヒーリーはハーリー・スウィニーの引きにもついていけない。
マイケル・ウッズは追いつかれる。
- マイケル・ウッズ Israel – Premier Tech
- ブルーノ・アルミライル Decathlon AG2R La Mondiale Team
- マイケル・ストーラー Tudor Pro Cycling Team
- マティアス・スケルモースイェンセン Lidl – Trek
- エイネルアウグスト・ルビオ Movistar Team
また、ウッズが加速!
なんとかマティアス・スケルモースイェンセンが見えている状態。
マイケル・ウッズはどんどん加速。
ウッズがトップ通過。
2番手はマティアス・スケルモースイェンセン。
メイン集団は2分7秒差で通過。
ベン・ヒーリーはどこまで落ちるか。
先頭は下りで3人に。
- マイケル・ウッズ Israel – Premier Tech
- ブルーノ・アルミライル Decathlon AG2R La Mondiale Team
- マティアス・スケルモースイェンセン Lidl – Trek
ベン・ヒーリーはメイン集団から2分49秒遅れ。
ブルーノ・アルミライルが下りで独走に。
1級山岳 ボルデール峠 3.1km・7.7%
11秒差で1級山岳に。
INEOS Grenadiersのテイメン・アレンスマンとカルロス・ロドリゲスがメイン集団に捕まる。
ブルーノ・アルミライルは35秒差。TTスペシャリストからクライマーに代わっている。これは移籍金は高くなるのでは。
エイネルアウグスト・ルビオが追走に追い付く。
- マイケル・ウッズ Israel – Premier Tech
- マイケル・ストーラー Tudor Pro Cycling Team
- マティアス・スケルモースイェンセン Lidl – Trek
- エイネルアウグスト・ルビオ Movistar Team
ブルーノ・アルミライルは59秒のリードで山岳ポイントを通過。
54秒差でマティアス・スケルモースイェンセン、マイケル・ストーラーが通過。
集団はUAE Team Emirates – XRGのヨナタン・ナルバエス、アダム・イェーツが引き出した。
前待ちしていたティム・ウェレンスがメイン集団先頭を引き出す。
1分の差があったレムコが下りで戻ってきた。
ブルーノ・アルミライルは衰えない。追走まで1分36秒。メイン集団まで2分19秒ある。
ティム・ウェレンスが引くメイン集団は、前の4人を捕まえそうだ。
追走4人が捕まった。これで逃げはブルーノ・アルミライルだけに。
超級山岳 オタカム 13.5km・7.8%
1分47秒差でオタカムへ。
あ~、レムコがまた遅れてしまう。
ティム・ウェレンスに代わって、ヨナタン・ナルバエスが引き出す。
ヨナタン・ナルバエスからタデイ・ポガチャルが発射!
ヨナス・ヴィンゲゴーが追いつけるか。
タデイ・ポガチャルは猛烈なスピードだ。
タデイ・ポガチャルがヨナス・ヴィンゲゴーを引き離す。
まだ、ヨナス・ヴィンゲゴーから見えている。
ヨナス・ヴィンゲゴーがバーチャルで総合2位に。
あっという間にタデイ・ポガチャルはブルーノ・アルミライルを抜いていく。
あ~、残り8.8kmでヨナス・ヴィンゲゴーは32秒差。3年前の再現とはならなかったか~。
Arkéa – B&B Hotelsのケヴィン・ヴォークリンもタデイ・ポガチャルから1分遅れ。7番手。
プリモッシュ・ログリッチは前でフローリアン・リポウィッツが引いてくれている。
レムコがケヴィン・ヴォークリンに追い付いた。
フローリアン・リポウィッツはプリモッシュ・ログリッチを置きざりに。エース交代だ。後ろはオスカー・オンリー。
残り4.7km。ヨナス・ヴィンゲゴーを1分13秒引き離す。
フローリアン・リポウィッツが単独3位に上がる。これは総合順位もあげてきそうだ。
ヨナス・ヴィンゲゴーは、1分44秒差。
タデイ・ポガチャルはゴールエリアに。
タデイ・ポガチャルは昨日の落車も全く関係なく、独走でオタカムを制覇した。
3年前の借りを完全に返した形だ。
タデイ・ポガチャルはツール・ド・フランスで20勝目。そして、再びマイヨジョーヌを取り返した。
ヨナス・ヴィンゲゴーは大きく遅れた。2分10秒というのは取り換えしようがないほどのタイム差だ。
Red Bull – BORA – hansgroheのフローリアン・リポウィッツは2分23秒遅れでゴール。なんと総合4位に急浮上だ。
4位はUno-X Mobilityのトビアスハラン・ヨハンネンセン。プロチームがこの順位は凄いこと。総合10位から8位に。
5位はオスカー・オンリー。総合7位か6位に。
6位はArkéa – B&B Hotelsのケヴィン・ヴォークリン。総合5位に。
7位はレムコ・エヴェネプール。総合3位は変わらない。
ベン・ヒーリーは13分38秒遅れでゴール。マイヨジョーヌ明け渡しとなった。総合11位まで落ちてしまった。
リザルト
優勝したUAE Team Emirates – XRGのタデイ・ポガチャル
オタカムはずっと美しい登りだと思っていた。2022年に初めてレースに出場した時は、本当に楽しみにしていた。
でも、頭から壁に突っ込んでしまった。当時、ヴィスマは非常に強かったんだ。ステージのことはすっかり忘れていたが、周りの人たちがリベンジの時だと何度も思い出させてくれた。
登りに差し掛かった時、形勢は逆転した。今回もティム・ウェレンスがトップに立っていたが、今回は私のチームから出場していた。この登りで勝てて本当に嬉しい。チームの走りは本当に素晴らしかった。
水曜日のクラッシュ後、抱いていた疑念は完全に消え去った。
もちろん、体がどう反応するかは分からないけど、とにかくそれほどひどいとは感じなかった。アクロバティックな運動をするときだけ股関節に痛みを感じるけど、もちろん自転車ではそんな運動はしない。汗をかいた時だけ少し痛みを感じる。
水曜日にジロ・デッラ・ヴァッレ・ダオスタで悲劇的な死を遂げたイタリアの選手、サミュエーレ・プリヴィテーラのことを思いながら過ごした。
この勝利は彼の家族のために捧げます。今朝最初に目にしたのは彼の訃報でした。このスポーツがどれほど過酷で残酷になり得るかを改めて思い知らされている…。
3位 Red Bull – BORA – hansgroheのフローリアン・リポウィッツ
登りの最初の部分では、かなり長い間先頭を走っていた。 ハイペースをキープしようとした。 それから1人で行って、残りをテストしようとした。 オスカー・オンリーと一緒にギャップを取ったんだ。
プリモシュが戻ってくるかもしれないので、彼のホイールの中にとどまろうとした。 そしてチャンスをつかんでフィニッシュまで走りきった。 すごくハッピーだよ。 これで2人のライダーが総合上位に入った。 これから数日間、多くのチャンスがある。
4位 Uno-X Mobilityのトビアスハラン・ヨハンネンセン
水曜日の転倒がまだ尾を引いているますか?
自分を見せたかった。 自分が良いサイクリストであり、バカではないことを証明したかった。 ロードでは多くのサポートがあった。
ステージ中、Uno-X Mobilityは先頭を走り、大きな逃げ集団の隊列を維持してましたね。
チームにはとても助けられた。 本当にいいフィーリングを与えてくれたし、苦しくなったときのエネルギーにもなった。 登りでは頭と脚の戦いだったけど、すごくハッピーだよ。
ポガチャルは今日も私のところに来て、私を安心させてくれた。 もう大丈夫だよと。
5位 Team Picnic PostNLのオスカー・オンリー
最初の登りでレムコとヨルゲンソンが脱落したのを見て、かなり驚いた。暑さで苦しんだのだろうが、パリまではまだ長い道のりだし、決して諦めたわけではない。
第12ステージ リザルト
総合
ポイント賞
山岳賞
新人賞
コメント
うーむ、昨日の落車が彼のハートに火を付けてしまったか。
ヴィスマは攻撃が完全に自爆になってしまいましたねぇ。ジョーゲンソンも総合争いから実質脱落してしまいましたし。
左腕にパンツも破れていたのに、何もなかったかのようでしたね。
ほんとTeam Visma | Lease a Bikeの戦術が見事に失敗。UAE Team Emirates – XRGは、先にTeam Visma | Lease a Bikeが攻撃してくれて助かったと言ってますし。