事故防止のためにスピード規制。最大ギアの制限が導入されようとしている。
具体的には、54×11までに最大ギアを制限しようとするものだ。
UCIは、8月からレースで実際にテスト。自転車競技の安全性促進を任務とする独立組織SafeRが検証するという。
本当に導入されると困るチーム、ライダーが出てくるのだけど~。
SRAMを使用するチーム
A really cool story that showcases how @TrekBikes and @LidlTrek athletes, staff and partners work together to ride the fastest stuff possible.
Why Lidl-Trek is racing on a 1x @SRAMroad gravel drivetrain (and why it was an easy decision) 👉 https://t.co/wBK3L1UZz3 pic.twitter.com/LGgKM8nhxi
— Trek Race Shop (@TrekRaceShop) March 31, 2025
具体的には、広西ツアーで最大ギア比が導入されテストされるという。54×11までならばShimanoはOK。困るのはSRAMを使う下記のチームだ。
- Team Visma | Lease a Bike
- Lidl – Trek
- Movistar Team
- Red Bull – BORA – hansgrohe
特にLidl – Trekのマッズ・ピーダスンは、早くからフロントシングルで走っている。10Tが使えなくなると、実質的にフロントシングルで走ることもなくなるのでは。
54×11Tといえば、マアチュアでは関係ないかもしれないけれど、プロだと下りなどではすぐに足が回り切ってしまうだろう。
これが導入の目的なんだろうけど。ただ、純粋に早く走るというレースの本質に食い込む部分でもある。確かに下りでは危険だけど、54×11でもスピードは出る。
この10Tがつかえないというのは、タイヤが一回転した時に進む距離を10.46mに制限することから計算されている。
UCIの文章では、チェーンリングとカセットの最大ギア比を、ペダル1回転あたりの走行距離10.46m、または54 x 11m相当に制限すると書かれている。
これについては、UCIがギアの組み合わせの表を掲載しているので、公式サイトのUCIの文章をみるとわかるようになっている。
つまり10.46mを越える組み合わせのギア比は使えないのだ。SRAMの場合には、調整で10Tにはいらないようにしないといけない。もしくは外す?
ただ、49×11ならば大丈夫だけど、男子のプロエリートライダーが49を使うとは思えない。
UCIの文章では下記のように把握されている。
プロのロードサイクリングイベントで使用される4つのグループセットブランドがあり、最大ギア比は以下の通りです。
- Shimano:54 x 11
- SRAM:54×10;SRAMのリア・カセットには10コグのスプロケットしかない。
SRAMのリア・カセットは10コグ・スプロケットのみで、チームのメカニックがレース前に機械的に制限することができる(下記参照)。- Campagnolo 54 x 11
- FSA:54×11
上記のようにSRAMの現状を知っているのに、制限しようとしている。
SRAMを使うワールドチームは困った問題を突き付けられることになる。SRAMにとっては大問題で、すぐに解決策を見出さないといけなくなる。
太いタイヤも規制?
UCIの文章を掲載すると
タイヤ幅については、25mmと28mmが最も一般的で、30mmが上限となるだろう。
試験目的では、幅は考慮されない。
25mmと30mmのロールアウトの差は約1.5%であることから、試験目的では幅は考慮されない。
規定3 – 実施
UCIが決定する競技会における本テスト・プロトコルの監督および実施は、以下の通り行われる。
コミッセールパネルが実施する。
コミッセールパネルは、以下の直径を測定することにより、テスト・プロトコルの遵守を確認する。
チェーンリングの直径を測定し、リアギアを検証する。
太いタイヤは、周長も長くなってしまう。一回タイヤが回転する間に長く進める。
54×11のギア比の場合、タイヤ幅が30mmならば10.52mとなってしまい、10.46mまでにおさまらなくなる。ただ、上の文章ではOKのようだけど。
太いタイヤのほうが有利だけど、UCIが厳密にタイヤの幅までスタート前にチェックするようになると、みんな同じサイズのタイヤ幅となりそう。
グラベルや石畳のあるレースだと、30mmとか32mmを使用するレーサーが増えているけど、これも使えなくるのだろうか。
違反すると
最大ギアリング・テスト・プロトコルに従わない場合、2.12.007条(場合によりポイント2.1、2.2、または2.5)に規定された2.12.007(例:ポイント2.1、2.2または2.5、場合により)に規定されたレース事故表に従って制裁を受ける。
テストからのフィードバックで、ギア比が決まってきそうだけど、UCIレースに出るライダーは注意しておく必要がある。
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